藤原紀香が考える「内から温めること」の大切さとは?
──紀香さんは温活に関する資格を取得されていますが、温活士・温活指導士になろうと思ったきっかけは?
「私が温活士の資格を取ったのは、3年前のこと。すべての仕事が中止、舞台も延期になり、先も見通せない頃でした。仕方がない、今は皆が耐えるときなんだ、大変なときこそ笑顔なんだ……と自分に言い聞かせていたつもりでしたが、気づけば500円玉くらいの大きな円形脱毛が発症。’95年の震災以来のことで驚きましたが、やはり心と体はつながっていて、相当な不安という負荷が心にかかっていたのだなと思います。どうしたら、この不安を取り除けるのだろう、いや、コロナ禍はまだまだ続くだろうから不安はすぐには取り除けないかもしれない、けれど、それを払拭できることをしなければと考えたとき、『そうだ、学びを』と思い立ったんです。自身が普段から悩んでいたことをまず根本から勉強しようと。
こんな時代だからこそ、健康が一番だと思い知らされましたし、心と体は明らかにつながっていて、まずは体を整えることで焦りや不安からくる体調の悪さも消えるんじゃないかと考えました。
いろいろと検索しているときに、『温活士』という言葉が目に入りました。“温活”の定義を調べたのですが、今の私に欠かせないものだ!と、とても興味がわきました。温活とは、単に外部から体を温めることではなく、自身の持つ体の底力を引き出し体を内側から温め、健康に導くためのノウハウ。
知ってるようで知らない体の知識を根本から学べたら、自分だけじゃなく家族や仲間の健康もサポートできるんじゃないかと思いました。
そこからすぐに、『日本温活協会』というのがあるのだと知り、勉強を始めました。まずは“温活士”の資格を取りました。そして次に“温活指導士”の資格も。試験は自身ではなかなか難しかったので、合格したときは嬉しかったですね。
実は先日、仕事の合間に学んでいた“温活薬膳料理士”の資格も取得できたんです」
平熱35.3度だったのに、温活の効果で体調に変化が!
──資格や美容法がたくさんある中で、なぜ「温活」を選んだのですか?
「私は、健康的で体温もそれなりに高そうなイメージを持たれがちだったのですが、実は、普段から平熱が35.3度くらいしかなかったんです。ロケをしていても唇がすぐ青紫になり、手足がいつも冷たく、たくさん着込んでも、寒いことに他の方よりも耐えられなくて。演技にも支障が出るくらい顔が青ざめてきたり、血流が悪くなり気分が優れず仕事にならなかったこともあり、健康的なイメージと、実際の自分とのギャップに後ろめたさみたいなものを感じることもありました。
いろんなお医者さんやメンテナンスにも通い、いつも意識をしていたのですが、そもそも35.3度から体温が上がらないという根本的なところを変えないと、もうダメだ!ということに気づき始めていました。
なんとなく、ではなく、具体的にどうすればいいか?をしっかり根本から勉強したいと考えていたので、それで、コロナ禍に学び始めました」
──だんだん舞台も再開されてきた中で、本格的に勉強するのは大変だったのでは?
「そうですね。でも、とても価値のある学びでした。私もそうでしたが、温活って、“体を温めること”という漠然としたイメージを持っている方が多いと思うんです。でも、温活の根本的な目的は、体内のミトコンドリアを元気にして代謝を高め、体温を上げることなんです。そのために食事、入浴、睡眠を中心に見直していく、つまり温活は、既に生活の中にあることをきちんと整えるってことなんです。
例えば、昔からあるお料理ひとつとっても、体を温めるうえで理にかなった材料の組み合わせになっていたりするんですよね。食材のことだけでなく、生活の中にあることで実は理にかなっているってことを、ひとつひとつ解読していく感じがとても楽しいんです。お風呂や睡眠が大事、というのは広く知られているけれど、なぜ大事なのかを学べば、なるほど、そういうことだったのか!と。
すでに知ってることが理にかなっているのだという答え合わせと、新しい知識を得る、というひたすら嬉しい学びの連続でした。それが、いつのまにか、不安や焦りを解消してくれたのかなと思います」
──温活を始めてみて、実際にどんな効果を感じていますか?
「1年ほどで基礎体温が、36.4度〜36.6度くらいになって、驚きました! いちばん実感しているのは、深く眠れるようになったこと、しっかり眠れるので疲れが翌日に残らないし、肌を褒められることも増えましたし、目がうるうるキラキラしてるねと言われることも多くなりました。あとはやはり、低体温でいつも血行が悪いという悩みを克服できたことや、資格を取るだけではなく実践できている、ということも自信に繋がり、心身ともに効果をたくさん感じています」
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藤原紀香流「温活術」を公開!
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