連載 元タカラジェンヌ特集!

【愛希れいか】コロナ禍で感じた【死生観】を元に挑んだ2度目の『エリザベート』

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出来るだけ“笑い声”を絶やさないようにした毎日

元タカラジェンヌ 愛希れいか
VOCE編集部
VOCE編集部

『エリザベート』はとにかく初日から大千穐楽までとても長い公演でしたが、そういったときの体調管理はどうしていますか?


愛希さん
愛希さん

ロングラン公演は大変だと、今回は改めて感じました。単純に体調や肌の管理もとても難しいと思いましたが、シシィという役が壮絶な人生を歩むので、私自身も最後はどんどんふさぎ込んでしまって……。


VOCE編集部
VOCE編集部

そうなんですね。客席にいる私たちも大きく心を揺さぶられるので、演じている役者さんは当然ですよね。


愛希さん
愛希さん

もちろんシシィからもらう感情は決してマイナスばかりではありません。前向きに闘ったり立ち向かったりする姿に自分自身も演じながら勇気をもらい、強く生きようと思えるのですが、やはり他人の一生を演じることでツラくなることがあるんです。


VOCE編集部
VOCE編集部

特に『エリザベート』は先ほどおっしゃった通り、トート(=死)と隣り合わせの人生ですから。


愛希さん
愛希さん

とにかくメンタルを保つことが体調の良し悪しとダイレクトに繋がるんです。心と体は繋がっているんで、睡眠をちゃんと取るとか美味しい食事を摂るとかよりも、とにかくメンタルを保つことが大切だと気づきました。


VOCE編集部
VOCE編集部

観ている側からは想像もつかないほど、大変なんでしょうね。


愛希さん
愛希さん

ルドヴィカとマダム・ヴォルフ役のハマコさん(編集部注:元宝塚雪組男役スター・未来優希さんの愛称)もずっと一緒でしたが、本当に素敵な方で、ハマコさんはとにかくよく笑っていらっしゃるんです(笑) それで、そのハマコさんの笑い声が聞こえてくるとすごく幸せな気分になれて……。カンパニーの皆さんも全員すごく温かいし、皆さんと笑う時間を大切にしたいと思って過ごしました。


VOCE編集部
VOCE編集部

未来さんの笑い声、想像ができます!(笑)。


愛希さん
愛希さん

『エリザベート』は早変わりが多くて舞台袖では皆さんと話す時間もないですし、一旦舞台に出たらずっと神経を使うシーンが多いので袖ではあえて話さなかったりもするのですが、開演前と終演後にそういう時間が持てるときは“笑うこと”を大切にしたいと思いながら務めています。


VOCE編集部
VOCE編集部

Instagramのお写真などを拝見していても、仲のいいカンパニーだと分かります。皆さんそれぞれが素敵な写真をアップされていて。


愛希さん
愛希さん

(笑) 2019年のときはまったくそういうことを考えられなくて、ただただ一人でズドーンと落ち込む感じになったりしていたのですが、それじゃ自分が持たない!と気がついて。カンパニーの皆さんがすごく気にかけてくださったり、笑顔をくださることで私もオンとオフを切り替えて、オフのときは笑っていられるようにしようと思いましたね。それが今回気づけたこと。メンタルは本当に大事ですね。


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