「メモは最高のブレスト！」【『考える人のメモの技術』著者・下地寛也さんインタビュー】

公開日：2023.02.19

ワークスタイルコンサルタントの下地寛也さんが新刊書籍を刊行。「最高のブレスト」だと話す、メモの技術についてお話を伺いました。

【VOCE’s Monthly Interview】話題の著者に訊く！

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コクヨ株式会社ワークスタイルコンサルタント。エスケイブレイン代表。「働き方とオフィスのあり方」を提案する業務に従事し、働く人のクリエイティビティと生産性を向上させるスキルやマインドを研究し、10冊以上の著書を持つ。

テーマ：考えることが苦手です！

スマホメモやスクショ全盛時代に手を動かすメモの大切さって？　まずは手を動かそう！

メモは最高の一人ブレスト！　複数の選択肢を出す練習に

日本一ノートを売る会社「コクヨ」で働く下地寛也さん。スマホ全盛時代において、手書きのメモが脳を活性化させる行為だと考え、書籍を出版。それが大反響に！

「手で書いたものの方が圧倒的に脳に残りやすいんです。もちろん、単純な記録的メモはスマホやPCでOK。テキストをコピペできたり、検索できる良さ、音声入力できる良さもありますよね。でも単なる記録だけでは、自分の人生を豊かにしたり、幸せになる手がかりを得たり、問題を解決したりするのは難しいんです」

メモで人生を豊かにできるのでしょうか？

「たとえば、どうして悩んでいるのか、なぜモヤモヤしているのか、その状況を言葉で書き出してみてください。メモはあなた自身の鏡なんです。それだけで状況が整理され、スッキリする。そのうえで自分ができることを複数書き出し、選択肢を組み合わせながら、ベストなアプローチを考える、という次の段階へ行けるんです。

メモ＝あなたの頭の中。スマホメモは、縦書きで時系列的に備忘録として使うにはいいかもしれません。対して、手書きのメモは二次元で広がりを持って書くことができ、思考のスイッチを刺激し、記憶の定着にもなるんです。なんの制約もなく“1人ブレスト”ができるのがメモの良いところ。今気になることを10個以上書いて3～4個を選ぶことを繰り返してみてください。

最初から、『整理しよう』『正解を見つけよう』と思わずに、言葉を書き出すことに慣れる。それが習慣になると、迷ったときに自然とたくさんの選択肢を挙げることができるようになります。人として魅力的じゃないですか？　人生はジレンマの連続です。AかBかで悩むけれど、バランスを見てどちらの要素も取り込んだCを提示できるようになる。メモで選択肢を広げ、人生を豊かにできます」

確かに、普段から面白いと思ったこと、モヤッとしたことをメモしておけば、自分を客観視できるようになるのと同時に、友人に対してアドバイスの仕方が変わってきそう！

「解決策はこれという一つの決定打というより、複雑に絡まっていることが多いですからね。頭の柔軟性を鍛えて、選択肢をたくさん出して豊かな人生を送りたいなら、手書きのメモをぜひ！」