VOCEベストコスメ2020下半期

寄稿ビューティジャーナリスト齋藤薫「VOCEベスコスの底力を今こそ!」

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ベストコスメ企画は、読者のみなさんがすばらしいコスメと“最短距離で出会う”ことができる、最旬のビューティバイブル的なものでありたい。そう考えるVOCEは上半期・下半期・年間と一年に3回のベストコスメを実施しています。未曾有のコロナ禍にある2020年下半期、ビューティジャーナリストの齋藤薫さんが考える「ベスコス」の底力とは?

名前

ビューティジャーナリスト

齋藤 薫さん

「今年はこれだよね」暗黙のうちに票を集める説明のつかないオーラの仕業

申し合わせたわけではないのに、今年はコレだよねと、何となくみんなが思う……結果それがベスコスになっているのも、商品が優れているのは当然のこととして、それ以上になにやらオーラを放っているから。一年に何千人もデビューする新人から1人2人のスターが生まれるのと同じ、どこかが必ず光っているのだ。化粧品とは単にスペックだけで語り切れるものではない。成分ではどうしても説明のつかない不思議な力が備わっている。その力が強いものこそが、時代を代表する一品になるのだ。そこまでを私たちはしっかり選びたいと思っている。とりわけガチな投票では、意外なものに票が集まったりするけれど、それこそが説明のつかないオーラの仕業。だからこそベスコスは面白いのだ。

ベスコスが気がつけばベストセラーになっていく理由

ベスコスは商品の良し悪しだけではない、その時代を象徴するもの、最新鋭の研究成果がきちんと選ばれるステージである。だから不思議なもので、ベスコスに選ばれたものは、5年10年経って、同じカテゴリーのものは姿を消していても、その製品だけは残るというふうにロングセラーに育っていくケースが極めて多いのだ。単に売れるからではなく、それはモノマネではないから選ばれ、普遍的だから選ばれたことの証。新旧交代が激しい中でも、息の長い名品に出会えることは間違いないのだ。その年その年のベスコスを変遷していくのも常に最先端を辿る良い方法だが、長く使い続けられるものをそこからていねいに選びだすのも、ベスコス美容のひとつの醍醐味なのである。

なぜ口コミより、ベスコス? 肯定的評価が暗示効果を生む

このコロナ禍の中でこそベスコスは“塗らないお試し”

VOCE2021年1月号 田中みな実

同じコスメにも評価する声としない声、基本的に両極あるのが口コミの公平さ。どちらを信じるかの自由はあるが、結局迷う。一方で、ベスコスの厳正な投票に従うのは、自由がない分、迷いもない。どちらを選ぶかは自分次第。しかし多数決の利点のひとつは、ネガティブな意見を目にしないこと。否定的な意見をひとつでも知ると、それを選んだ時にどうしてもバイアスがかかり、一抹の疑いを持って使うから、効果が多少なりとも減ると言えなくもない。反対に、すべてが肯定的意見だけのベスコスのリストから選ぶと、その分素直に化粧品が効く。そういう暗示も“化粧品効果のうち”。コロナ禍で、自分の肌でお試しができない今、ベスコスは「塗らないお試し」と考えて。

選ばれし物が売れ 売れる物がもっと売れ、その結果生まれる奇跡!

その奇跡の裏で、すばらしい商品が一票差で落ちることも、知っておくべきである

ベスコスは、マーケットにおいてしばしば奇跡を起こす。ベスコスの王冠マークがつくと、その商品は必然的に大ヒットとなり、そして今の時代は売れる物ほどよく売れる。噂が噂を呼び、なおさら売れる。まさしくベスコスが紡ぎ出すサクセスストーリー。その王冠マークが起こす奇跡といっても良いのだ。でも逆に言えば、その裏ですばらしい商品が1票差で落ちることもあるわけで、どちらも作り手が精魂込めて作った商品。私たちの一票一票にも、ちゃんと魂を込めなければと思うばかり。エントリーされるすべての商品には、企画、研究開発、広報、販売まで、たくさんの人々の思いが凝縮されていることを、いつも忘れてはいけないのだ。その分だけベスコスには、重く、そして尊い責任があることも。

モデル/田中みな実 撮影/吉田崇(まきうらオフィス) ヘアメイク/AYA(LA DONNA) スタイリング/西野メンコ 構成/鬼木朋子

Edited by 鬼木 朋子

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