今月の匠
B IDOLプロデューサー
吉田朱里さん
アイドル時代から、女子力の高さやYouTubeで発信するメイク動画が注目の的。2019年、初のコスメブランド「B IDOL」をプロデュースし、ヒット作を連発。
バズコスメを次々生み出すアカリンの頭の中を覗きたい!
愛ちゃん
B IDOLは2019年のブランド誕生直後から発売するアイテムが次々に大ヒットしていて本当にすごい! どんな気持ちで作ったブランドですか?
吉田さん
ありがとうございます。今は自分の期待以上のことになってちょっとびっくり。B IDOLは自分がアイドルになれるっていうコンセプト。家族のアイドルでも、彼氏のアイドルでも、職場のアイドルでも、どんな世代でも自分がアイドルになれるコスメを作りたくて。私自身も年齢が上がっているから、大人世代の方も使えるように色展開にはこだわっています。あと、みんなにかわいくなってもらえるようにYouTubeで使い方の説明も。本当に好きと思えるもの、ときめくものしか世に出さないっていうこだわりは当初から貫いています。
\アカリンの“どまんなか”はみんなに響いてるね!/
愛ちゃん
どの世代でも自分がアイドルになれるって素敵! B IDOLの人気ベスト3を教えて。
吉田さん
3位はむっちリップの01“こっそりピンク”。マットリップってモソモソするし、縦ジワになるから苦手だったんですけど、つくるからには好きになるまでやろうって決心。マットなのにふわふわでむっちり。キスしたくなる唇をテーマに、塗り心地に納得できるまで試作を重ねてようやく超なめらかなマットに。01はむっちリップの中で私も一番好きな色。
ふわふわ唇になるマットリップは26万本※を販売!
※2022年6月時点
愛ちゃん
苦手だから作らないんじゃなくて、好きになるまでやる!なんですね。すごく唇がキレイに見える上品な色。2位は?
吉田さん
THE アイパレの01“本命のブラウン”。アイドル時代、TVに映れるかどうかっていう勝負の場面で使ったのは絶対ブラウン。だから、私の本命はブラウンだなって思って作った色です。
盛れると噂のTHE アイパレは94万個※を超える大ヒット!
※2022年6月時点
愛ちゃん
完璧に盛れるブラウンなんだ。実は今日のメイクで私も使ってて。確かに目が大きくなったみたいに見える! 1位は?
吉田さん
つやぷるリップの03“こなれBEIGE”です。当時はアイドルだったので、ベージュは全然使わなくて。でも、ブランド誕生第1弾のアイテムだったのもあって、一般的な人気を考えてベージュを作ったんですが、どんどん愛着が湧いてきて、私のメイクの幅も広がりました。今では一番人気の色に!
B IDOLの人気No.1アイテム! シリーズ累計246万本※突破
※2022年6月時点
愛ちゃん
“こなれBEIGE”とか“本命のブラウン”とか色名がすごくユニーク。色名でもSNSでバズってますよね。日本語の色名をつけたのはどうして?
吉田さん
最初、英語でつけたんですけど、なんか普通で。SNSでも#で回ってほしかったし、当時、日本語の色名って少なかったので、面白いと思ったんですよね。いざ日本語でって決めたら、色名を決めるときにキャッキャッてすごい盛り上がって。その感じが女子会で恋バナに盛り上がるのと似てるって思って、妄想シチュエーションを考え始めました(笑)。
愛ちゃん
え~、面白い! いろいろ気になる色名があるけど、一番思い出に残っている色名は?
吉田さん
THE アイパレ 04の“強がりのピンクグレージュ”! 強く見せたい日に使うイメージのグレーをピンクに重ねたら、ピンクが透ける感じがかわいくて。ピンクの弱さをグレーの強さで隠すみたいなイメージで“強がりのピンクグレージュ”に。シチュエーションは元カレに会いに行くとき。もう戻らないって決心して行くけど、戻りたい気持ちも隠してるみたいな……(笑)。それ以来、色名のクセがどんどん強くなっちゃって!
強く装って元カレに会いに行く、そんな女の子をイメージした色
愛ちゃん
歌詞とか書けそう! 新しい書籍にはそういう要素も?
吉田さん
そうなんです。みんなが悩むシチュエーションに対してのメイクの処方箋みたいな、少女漫画的にも楽しめるメイク本です。たとえば、独身女性が既婚の友達との女子会でマウント取られないで、逆にマウント取れるメイクとか。細かいシチュエーション別でクスッと笑える感じ。
『メイクが私を強くする』
吉田朱里著 ¥1540/講談社
愛ちゃん
めちゃくちゃ面白そう! どのアイテムも開発の過程では苦労したと思うけど、一番大変だったのは?
吉田さん
アイライナーです。細さ、折れにくさ、一度出した芯を戻せること、どれも譲れなくて、全部を実現するのに、かなり時間がかかりました。王道の色だと既にあるブランドのアイテムに太刀打ちできないと思って、ただの黒や茶色じゃなくニュアンスのある色バリエに。
折れにくい細芯にこだわり抜いたアイライナー
愛ちゃん
まだまだ進化しそうなB IDOLですが、今後の展望は? 目指すブランドの姿を教えて。
吉田さん
B IDOLも自分とともに大人になれるのが一番いいなって。自己中ですけど、そのときの等身大の私の“かわいい”のどまんなかを追求していきたい。自分がそのコスメにときめくかどうかで人気か決まると思っているので、いつまでもB IDOLにときめいていたいです。
\2023年はB IDOLにもっとワクワクする展開が!/
今回の使用アイテム
「言葉のチョイスにセンスがあるし、発想力が本当にすごい。まわりの意見も柔軟に取り入れ、自分の“好き”を貫くバランス感覚はさすが」
撮影/榊原裕一(人物)、高橋一輝(静物) ヘアメイク/長井かおり(高橋さん)、NAYA(吉田さん) スタイリング/西野メンコ 取材・文/小池菜奈子 構成/大木光
Edited by 大木 光
公開日: