基本ネガティブ。歌づくりも“後ろ向き”からスタートします
闇の中に見える光こそ素晴らしい。曲づくりはネガティブな感情を吐き出すことから
──木村さんにとって、歌を歌うことや、曲をつくり続けることに、どのような意味があると思いますか?
「今となって思うことですが、私が曲をつくったり歌い続けることで、聴いてくれる人が救われたりとか、元気になってくれたらもちろん嬉しいです。でも、基本的には自分のためなんですよね。子供の頃から、夢は歌を歌うこと、ひとつだけでした。先ほども言いましたが、歌っていないと精神が安定しないんです」
──確かに、歌っているときの木村さんはすごく楽しそうで、魅力的です。
「歌うことで、自分の中に抱えたものを吐き出している感じなんですよね」
──それにしては、ポップでポジティブな曲が多いですよね。
「私が歌詞を書くときは、一度めちゃくちゃネガティブな言葉を書き出して、それをポジティブな言葉や内容に変換していくというやり方で。というのも、もともといろんなことを考えるのが好きで、考え始めると深いところまでいってしまうんです。そのままネガティブの闇に入ったときに、見えてくる光がすごく好きなんですよね」
──意外でした。
「光の中ばかりにいても、それ以上のものは見えてきませんが、闇を知っていれば、光の素晴らしさがわかる、という感覚です。それが楽曲をつくり出す原動力になっていて。この姿勢は、昔から変わっていません」
アルバム情報
人との出会いや別れ、自らが感じる好きや嫌いの感情。それはとても不思議な力で、引き寄せあったり、反発することもある……人生はまるで磁石のよう。“人を惹きつける”“魅力的な”という意味を持った「MAGNETIC」は、豪華なアーティストとのコラボ曲を含む、全10曲を収録。人と繋がることの魅力に気づく、木村さんならではのあたたかくてパワフルな世界観が1枚に。
PROFILE
木村カエラ
東京都出身。2004年、シングル『Level42』でメジャーデビュー。2014年、デビュー10周年を記念したベストアルバム『10years』と、オリジナルアルバム『MIETA』をリリースし、横浜アリーナ2daysを成功。2020年には初のオンラインライブも行った。音楽活動以外にも、絵本『ねむとココロ』(KADOKAWA)やエッセイ『NIKKI』(宝島社)を出版するなど、幅広いジャンルで才能を発揮し、活躍している。
<次回予告>
【木村カエラの美学】「人付き合い」は自己肯定感が上がるものだけ!NEWアルバムの制作秘話も公開!
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撮影/大野隼男(えるマネージメント) スタイリング/伊藤信子 ヘアメイク/フジワラ ミホコ(LUCK HAIR) フードスタイリスト/KAORU 取材・文/若山あや 構成/西村美名子
Edited by 西村 美名子
公開日: