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そもそも人は、立っているだけで疲れを感じやすい!
そもそも、私たちが立ったり座ったりしているだけで疲れてしまうのは、地球の重力が原因。
というのも、筋肉には体を動かすもの以外にも「支持筋」という筋肉が存在し、止まっているときも重力に逆らって体を支えてくれています。この支持筋に過度な負担を与えると筋肉の柔軟性が失われ、血流が滞ってしまうことに。血液には筋肉や関節にたまった疲労物質を回収する役割があるので、血液が滞ると疲労物質が溜まり、それがだるさや疲れの蓄積につながります。
そこで、大切なのはまず「長時間同じ姿勢を続けないこと」、そして「重力ダメージを抑えること」の2つ。
姿勢が悪いと重力ダメージを受けやすくなる!
立つにしても座るにしても、自分を真上から俯瞰で見たときに体の面積を小さくするほど、重力の負荷から逃れることができて、支持筋も疲れにくく。これをふまえた上で、疲れてしまう姿勢や動きについて詳しく解説していきます!
疲れる座り方・疲れない座り方を解説!
「1 パソコン作業をする時、前屈みになっている」→重力の負荷がかかりやすくなる!
パソコン作業をしているときは、静止しているように見えても、実は支持筋がフル稼働中。頭をしっかりと支えています。姿勢が猫背で前屈みになればなるほど、自分を上から見たときの面積が大きくなり、それはつまり重力のダメージをより大きく受けてしまっているということ。支持筋の疲れにつながります。背筋をのばすだけでも負担が減り、さらには集中力もアップ!
また、長時間座ったままだと全身の血流が悪くなるので、1時間に1回は立ち上がるように心がけて。
「2 脚を組んで座っている」→腰痛の原因になるかも!
座るときは、肩と腰のラインが平行になっているのが理想。脚を組んでいると体がねじれてしまい、肩と腰のラインがずれてきます。すると背骨が曲がって頭の重さを支えきれなくなり、腰にまで痛みが及んでしまうことも。脚を組んでいるときは楽に感じても、じわじわと筋肉にダメージを与える羽目に!
「3 座っているとき、足指の付け根を折った状態にしている」→むくみやすくなる!
足指の付け根を折って座っていると、常にふくらはぎが緊張している状態に。ふくらはぎの筋肉は、下半身の血液を上半身へと押し戻すポンプのようなもの。筋肉が緊張して硬くなると、ポンプ機能が悪化して疲労物質が残りやすくなります。それが足のむくみの原因になるというわけです。
さらには、ふくらはぎの緊張は太ももから腰、腰から全身にまで伝わっていきます。足のだるさだけにとどまらず、ひいては腰痛や肩こりまで引き起こす原因に!
疲れにくい「座り姿勢」を詳しく解説!
人体構造的に疲れない座り方のポイントとなるのは3つ。上記で解説した「肩と腰のラインを平行にすること」&「足指の付け根を折らないこと」に加えて、「膝の角度を鋭角にしないこと」です。膝が鋭角に曲がっていると、どうしても足指を折って支える姿勢になりがち。すると、ふくらはぎがずっと緊張した状態になってしまいます。
そして浅く座ると膝が鋭角に曲がりやすいため、深く腰かけることが大切。女性の場合は、骨格的にいわゆる“アナウンサー座り”も◎。深く腰かけて、両膝と両足首はくっつけた状態に。膝の角度を90度以上にして、足裏全体を地面に置く座り方です。足首をくっつけていれば、足の置く位置は右でも左でも構いません。
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手首のシワが疲労のサイン!?