小田切ヒロの「読む美容液」

【小田切ヒロ】初プロデュースのブランドへの想い。「“素養”と“そうよ〜”をかけて『SOYO』と名付けました」

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誰でも簡単に美しく。それを追求してつくった7本

──100本以上試作したと聞きました。特にこだわったところはどこですか?

小田切誰でも簡単に使えてプロ級の仕上がりになれること。それが一番こだわったことですね。骨格も肌質も肌色も十人十色なので、特殊な形のブラシだと全ての人にマッチするという点で難しくなるんです。個性が強い服を着る時って頭でコーディネートを考えるじゃないですか。それと同じで、個性的なブラシは頭を使ったりテクニックだったりが必要になってしまう。今回のブラシは誰でも使える、素人でもプロ級のメイクに仕上げられるというのを着地点にしているので、あえて個性的にはせずに、何も考えずに使って美しくなれるということを特に意識しました。

例えば、ぼかすためのブラシは中間から先がグラデーションになっていて、45°にカットされているんですが、45°というのは人がパッと持ってなんとなく肌にあてた時の角度なんですよ。なので、意識しなくても勝手にフィットしてくれるんです。ボリューム感やコシも、強いテンションでも弱いテンションでも確実にフィットしてほどよく仕上がるように、こだわってつくりました。誰が使っても失敗しにくい設計になっているので、ぜひ大胆に使ってみてほしいですね。それが、メイクが新しく見える秘訣だったりもしますから。みなさん、いろんな悩みがあると思いますが、このブラシセットを使えば、メイク悩みの半分くらいは解消できると思っております!

──7本セットになっていますが、各ブラシの推しポイントやおすすめの使い方を教えてください!

小田切「フェイスブラシは柔らかくしなるのにちゃんと元に戻るところと、高密度でありながら毛先が若干まばらになっているところがポイント。粉をしっかり取れるのにつきすぎず、失敗しにくくなっているので、トレンドのラメ入りやトーンアップできるパウダーを大胆にのせても、ギラーンとせずいい感じに仕上がりますよ。一番苦労したのがチークブラシ。担当が3人代わりまして、一時はチークブラシはなしにしようなんて話も出たくらい。顔の大きい人小さい人、どんな人でも簡単にチークがつけられるサイズ感と形状、グラデーションにこだわった一本です。

アイシャドウブラシとブレンディングブラシは、テクスチャーや質感を問わずに使える2本。これからのイルミネーションが綺麗な季節には特にラメをのせるのにおすすめで、ブレンディングブラシでポンポンとラメをおいてからアイシャドウブラシで広げると、指で塗るより繊細に広げることができ、華やかで上品に仕上がります。アイライナーブラシも、リキッド、パウダー、クリーム、水溶きの全てに使えるので、自分に合うラインを調整するのにとてもおすすめ。アイラインのガタつきは人生のガタつきにつながりますのでね(笑)。

清潔感や品格という意味では、毛の処理というのもとても重要。まつ毛も眉毛も顔まわりの毛も、一本でもヒョロついてごらんなさい、老け感が出てしまいますから。そういう毛を整えるのに、スクリューブラシは絶対に必要です。また、眉毛はトレンド感が宿るところでもあり、ちょこちょこ描くと失敗しやすく、スピーディに仕上げなければいけないパーツ。このアイブロウブラシは幅がありながらしなりもちゃんと効いて、スタンプのように埋めたり線で描いたりが自在にでき、色がつきすぎたりつかなすぎたりもしないので、ぜひこのブラシで眉の形や時代感をコントロールしてみてください」

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