初エッセイ『B あなたのおかげで今があります』が話題の尼神インター・狩野誠子さんが語る、美人とブスって？

公開日：2020.11.18

初のエッセイのタイトルの「B」とはブス、のこと。尼神インターの狩野誠子さんに「美人とブス」をテーマにお話をお聞きしたら、自信と幸せを掴むプロセスが見えてきました。

1988年生まれ。吉本総合芸能学院（NSC）大阪30期生。2007年、相方の渚と「尼神インター」を結成。2011年「第32回ABCお笑い新人グランプリ」新人賞。趣味はドラマ鑑賞、バレーボール、ヨガ、ドラム。

【今回のテーマ】美人じゃないし彼氏ができません！

好きな道が見つかると本当の自信が生まれる

　人気アラサー女芸人の誠子さん。初エッセイ集のタイトル『B』は、ブスという衝撃的なネーミング！　読み進めると、女性が幸せの手ごたえをつかむたくさんのアドバイスに満ちている。特に印象的な誠子さんの言葉がこちら。

　「厳密に言うと、この容姿が生かせる“お笑い”に出会ったからではなくて、自分にとっていちばん好きなこと（＝お笑い）を見つけることができて、芸人の道を進むことによって生活がものすごく楽しくなったんです。その結果、自分のことを好きになれて、容姿によって自分の気持ちがブレることがなくなったんですよね。自分を好きになれたことが嬉しかったんです。もちろん、Bというマイナスがプラスになるという職種だったのは、一石二鳥でした」

　これは、まさに自分自身の幸せをつかむステップそのもの！　私たちは、男性社会の常識からみて、つい、「Bを売り物にする女性芸人は、男性芸人と違って（不特定多数の異性から）モテない」「“女性としての幸せ”を捨てた、損な役回りなのでは」と考えてしまうことも。

　「男芸人さんと比べるとモテ度は圧倒的に低いんですが、幸せになるというのは、自分を好きになることじゃないかな。いくらモテても、自分のことが好きになれなければ、幸せではないと思います。そして、その部分でも私はそこに諦めてないというか。女芸人だからモテないと当時は思っていたのですが、そう思っていたからモテなかっただけだと思うんですね。今では、女芸人でもモテると思いますし、自分は可愛い！という気持ちで恋愛に取り組んだら、彼氏できると思ってます（笑）」

　この説得力、本を読んだときにもらえる勇気とそっくり！

　「お笑いなので、一人でも多くの人に笑ってもらうのが目標。男女問わず人にはたくさんのコンプレックスがあって、Bや容姿をネタにしてマイナスな気持ちになる人がいることも事実ですから、そこは対応していきたいですね。新しいネタも仕込んでいる最中です！」

　お笑いの世界にも新しい風が吹いている。男性社会で働くアラサー女性が感じるモヤモヤを吹き飛ばしてくれるネタを期待！