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『僕はメイクしてみることにした シーズン2』配信開始! 担当編集者が語るメンズ美容のハードル

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――その伝える手段を漫画にしよう、と?

大森「以前、いろいろな方に美容に関するインタビューしている時に『美容メディアは伏魔殿みたいで怖い』って言われたことがあって。『 え、魔物なんかいないのに!』って。その時、現時点で美容メディアにアンテナが向いてない方に何かを伝えるには従来の方法では絶対に届かないなって痛感したんです。
 私自身、漫画やドラマにさりげなく潜んでいるメッセージを読み取るのが好きな人間なので、私が届けたいことは、登場人物に共感しながら読み進められる漫画の力に託すしかない、と。雑誌出版がメインの会社から講談社に転職してきた意味を今までで一番感じてます(笑)」

©️糸井のぞ・鎌塚亮/講談社

――漫画にしたことで、届く層が広がった実感はありますか。

大森「『僕はメイクしてみることにした』シーズン1(1巻)の、いわゆる“エモ”の部分のストーリーは糸井先生のおかげで。1巻が発売された時にSNSにはりついていたんですが、『今日からていねいに洗顔してみよう』『メイクを始めた時の気持ちを思い出した』『メイクせねばならない呪縛から解放された』など、それはそれはたくさんの感想が投稿されて。
 主人公の一朗の奮闘や成長を通し読者の皆さんに味わっていただけた感情が、『もう、これ、これこそが私が美容編集者として伝えたかったことです!』、と。体感的に、自分が美容担当の編集者としてやるべきことの階段を上り始めたことを感じられました。
  でも、反響の大きさを見ながらありがたいなぁ、と思いつつ、新たなる課題がはっきりと可視化されて。『始めたい気持ちはあるけど、始められない』『恥ずかしいから、買いたいのに買えない』『何を選んだら良いかわからない』『俺にはタマちゃん(主人公・前田一朗のメイク師匠)がいない』といったつぶやきがたくさんあり、特に男性にとって、美容の心的ハードルはこちらが思っている以上に非常に高い。メンズ美容が流行ってる流行ってると業界は言いたがりますけど、全然そうではないなって」

――そこで動いたんですね。

大森「はい。始めたいのに二の足踏んでいる方々のためにまず何ができるのだろうと考えて。いつも大変お世話になっている@cosmeさんにお声がけすることにしました。美容を始めたい方が一歩を踏み出すための勇気を出せるようにすること、何か一緒に考えてくれませんか?、って」

はたして、VOCE編集部からの申し出に、@cosmeさんはどう反応してくれたのか?

次回、アットコスメ担当者インタビュー「『僕メイク』のメッセージを受け止めて」

シーズン2・第1話は、いよいよ11月1日18時公開!

シーズン2では、主人公の一朗は課長に昇進し、部下もできて、引き続きのんびりと仕事に美容に勤しんでいます。一見平和な毎日、しかし一朗はいまだかつてない試練に巻き込まれることに……! 一方、新たにメンズ美容の世界に惹き込まれる新キャラ・潤が登場。これから彼らの物語は交差するのか? 潤にとっての美容とは? 新しいエピソードが始まります。

取材・文/田幸和歌子

Edited by 大森 葉子

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