『マンガ サ道 forビギナーズ 著者傑作選』
著:タナカカツキ
楽しく手軽にサウナのいろはを学べる!
2019年にドラマ『サ道』が放送されると、一気にサウナブームが沸き起こったことは、皆さんも記憶に新しいところではないでしょうか。このとき、ドラマの原作として大注目を集めたのが『マンガ サ道~マンガで読むサウナ道~』でした。
その後『サ道』は何度もスペシャルドラマ化され、さらに昨夏には再び、『サ道2021』として連続ドラマも帰ってきました。この放送を見たのをきっかけに、新たにサウナに興味を抱いた人も多いことでしょう。
しかしブームが起こってからすでに3年強が経過。今や巷には“サウナー”が溢れ返っています。それだけに、サウナを訪れる以上は最低限の知識とマナーを身に着けておかないと恥ずかしい。でも一からマンガを全部読むのはちょっとしんどい……。そんな人にとって、簡単にサウナの何たるかを教えてくれるのが、この『マンガ サ道 for ビギナーズ 著者傑作編』です。
読めばサウナに行ってみたくてたまらなくなる
この一冊は、日本で唯一のサウナ大使でもある著者が、これまでの作品から選んだ傑作、そして書き下ろし短編を編んだもの。それだけに、サウナの楽しみ方からマナー、さらには危ないサウナの利用の仕方、ととのう医学的仕組みまで網羅。たった一冊でサウナの基本をしっかり学べるのです。
たとえば……、サウナの醍醐味といえば何といっても「ととのう」こと。2021年には新語・流行語大賞にもノミネートされ、今やサウナ通でなくとも日常的に使っているほど有名になっていますが、実際にサウナで「ととのう」とはどういうことか、奥深~く解説してくれています。
サウナは他にもストレスを発散してくれたり、感覚が鋭くなって仕事をはかどらせてくれたり、優しさのリレーを促したり……。読んでいると、人類みんなサウナに行くべき!なんて気持ちにすらなってきます(笑)。
もちろん、サウナに行く予定はなくとも、単純に一つの作品としても面白い。サウナにハマる人たちの奇妙な行動、心理、そして人間模様など……。
笑って、スッキリして、そしてちょっと心にも沁みるこの一冊。サウナについて学べるだけでなく、読み終わった後は、不思議と心がととのっていることでしょう!
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取材・文/山本奈緒子
Edited by VOCE編集部
公開日: