お話をうかがった方
精神科医、作家
樺沢紫苑先生
SNSを通して精神医学や心理学、脳科学の知識をわかりやすく情報発信し、YouTube「精神科医・樺沢紫苑の樺チャンネル」が大好評。
Q.SNSとの上手な付き合い方を教えてください
りんたろー。さん(以下、敬称略)「僕がしていきたいことは、僕が体験した情報を多くの人にシェアすること。そのツールとしてSNSはとても便利です。みなさんの『いいね!』やリプにいつも励まされているけど、ときどき書き込みにイラッとしたり、落ち込んでしまったりすることも。だからずっとSNSとの上手な付き合い方が知りたかったんです!」
A.いいコメントにだけ反応して、ネガティブ意見はスルー
樺沢紫苑先生(以下、樺沢先生)「SNSに悪口や誹謗中傷、ネガティブなことが書き込まれていたら見ないのが一番です。書き込みにはいいものもありますが、悪いものもありますよね。いい意見よりも悪い意見のほうが気になって、どうしてもそちらにばかり気持ちが引っ張られてしまいます。私もSNSで情報を発信していますが、悪い意見には目を通しません」
りんたろー。「そうしようと思っても、悪い意見って気になるんですよね……」
自分に肯定的な7割の意見にだけ目を向ける
樺沢先生「ユダヤ教の教えで『1対2対7の法則』というのがあります。世の中に10人いたら自分を嫌う人が必ず1人、自分を好意的に思う人が2人、残りの7人は自分のことを何とも思っていません。
これは非常に正しくて、例えば職場など毎日働いている場所を思い出してみてください。10人いたら、仲の悪い人が1~2人いて、仲のいい人が2~3人いて、残りはこれといって何とも思っていない人ではないでしょうか?
ネット上も例外ではなく、ほとんどの人がサイレントマジョリティで、りんたろー。さんのことを肯定的に思っているけど書き込みをしないんですよ」
りんたろー。「そうなの! みんないいコメントなら遠慮しないでどんどん送って~」
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ネガティブな書き込みをする人の特徴は?