まず、ネガティブなできごとから自分の注意をはずす
りんたろー。「ポジティブの意味をすっかり間違って思い込んでいました。先生、じゃあ、ネガティブはどうですか? よくないと決めつけていますが、勘違いしていることもあるんでしょうか?」
樺沢先生「ネガティブはよくないですね。例えば、1日10個のできごとがあって、5個は楽しいこと、5個はつらいことだったとします。その中から3つのできごとを思い出してくださいと伝えると、ネガティブ思考がクセになっている人は3つのつらかったことを書き出します。そして、『今日は最低の一日だったな』と思うわけです。一方、楽しかったことを3つ思い浮かべる人は、『今日は最高の一日だった』と思います。
いいこととつらいことが同じ数だけあっても、ある人にとっては最低の一日で、ある人にとっては最高の一日になります。ネガティブにものごとをとらえる人にとっては常に最低の一日になってしまうんですね」
りんたろー。「とらえ方ひとつで毎日が最低の一日になっちゃうなんて、もったいない! とらえ方ひとつで最高の一日になるのに」
樺沢先生「そうなんです。過剰にポジティブにする必要はありませんが、ネガティブなできごとから注目をはずすだけでポジティブな思考になります。そしてとらえ方を変えるだけで、最高の一日にすることができるんです。『大変なこともあったけど、いいこともあったじゃん』とニュートラルな見方ができるようになると、簡単に幸せになることができますよ」
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悪口は、「ネガティブ思考」最強のトレーニング