今回のゲストは元宝塚歌劇団・星組娘役スターの音波みのりさん。音波さんがそこにいるとその場が華やかになり、優しい雰囲気になる。幅広い役柄を演じながらも少女のように可憐な魅力で退団するその日まで“娘役”で居続けた音波さん。その娘役力の高さの秘訣とは……? 引き続き宝塚時代のお話を伺ってまいります。
ただただ伝統ある宝塚の娘役でありたいという想いだけで突き進んできました。
美夢ひまり(以下 美夢)
前回のインタビューでは退団にまつわるお話を伺いました。引き続き宝塚時代のお話を伺っていきたいのですが、はるこ(編集部注:音波さんの愛称)にお会いしたら絶対に聞きたかったことがあって。いつ舞台を観ても品があって可憐で、その娘役力の高さの根底にはどんなマインドがあるのかなって。
音波みのりさん(以下 音波さん)
私自身は娘役力が高いなんて思ったことないんですよ。ただただ伝統ある宝塚の娘役でありたいという想いだけで突き進んできたので、そのように言っていただけるのなら、私が信じてやってきたことは間違っていなかったのかなと思えますね。
美夢
宝塚の娘役でありたいという想い、一番大切な事ですね。
音波さん
私が下級生の頃は素敵な上級生の娘役の方がたくさんいらして、学ばせていただくことが山のようにありました。学んできたことを自分の中に吸収して、表現できるようになったのかな……。
美夢
はるこに憧れている下級生もたくさんいると思います。
音波さん
だと嬉しいのですが(笑) これは下級生の頃からずっと言い続けてきたことなのですが、私は一人で踊るよりも男役さんと組んで踊らせていただくことが大好きだったんです。男役さんに引っ張っていただいて、娘役力を引き出していただいた部分もたくさんあると思います。
美夢
相乗効果ですね。
音波さん
男役さんに寄りかかりすぎてしまっていた時代もあったのですが、たくさんの経験をさせていただき、一人の役者として地に足を付けて男役さんと一緒に歩み、パワーを出さないといけないんだという考えにいたってからは世界観が広がりましたね。本当に娘役が大好きでした!
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宝塚時代のメイクのこだわりは?
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