目次
病院ではどんな治療が行われる？
各種検査では異常がないのに、定期的に腹痛・下痢を繰り返してしまう。そのような悩みで来院した方に問診を行うと、大半は「ストレス」という背景因子に行き着きます。ですが、当の本人は腹痛・下痢の症状とストレスを結びつけて認識していないことがほとんど。そのため、ストレス過多な状況を自覚してもらうことが治療の第一ステップになります。
休息を促したり、生活習慣を見直すなどのアドバイスも行うこともしばしば。ただ、自分の力だけではどうにもできなかったり、生活習慣改善にも時間がかかるものです。ですので、今ある症状を軽くするお薬──例えば、胃腸の動きを抑える薬や整腸剤を処方して経過を見ていくことになります。
「腹痛や下痢だけで病院に行くのはちょっと……」と考え、病院を受診せずにやり過ごしている方もいますが、何度も繰り返すようならやはり病院の受診を推奨します。ストレス起因による腹痛・下痢は専門医でないと見極めが難しいため、なるべく胃腸を専門とする消化器内科、消化器科、胃腸科で相談してみるといいでしょう。
症状をうまく伝えられるか心配な方は、病院のホームページで医師の紹介欄を確認し、消化器専門を標榜する先生に見てもらうと安心です。背景因子を詳しく探るために、先生の方からあれこれ質問をしてくれるはずですよ。
お腹の不調が「仕事によるストレスからくるもの」と自覚がある場合は、会社の産業医に相談するのも一つの手。何科に受診すべきかや、メンタル面におけるアドバイスをしてくれると思います。
次ページ
過敏性腸症候群（IBS）って何？
