りんたろー。が美容の語り部に
編集部「私、もともとは『面倒くさい』と思う側の人間なんで、その方たちの気持ちがよくわかっちゃうんですよ。一方で、美容の編集者を長年続けていることで、美容ってキレイになるという目的だけじゃなく、健やかに生きるための知恵みたいなものがたくさん詰まっているのも十分わかっているので、『こんな小さなことを始めるだけでいいんですよ』ということがもっと伝わればいいなと思ってるんです」
りんたろー。「最初に連載の打ち合わせをした時にも話してくれましたよね、届けたい人に届かないって」
編集部「はい。情報があふれて、どんどん見えづらくなっているけれど、美容が本来もっている良さをりんたろー。さんはポップに伝えられる力がある。このポップさがとても重要で。美容好きな方、挑戦したいと思っている人はもちろん、美容におじけづいている人、諦めている人、自分とは関係ないと思っている人に、その良さを軽やかに伝える伝道師になってほしい、ってお伝えした記憶があります」
りんたろー。「そう言われ続けて、美容を語る自分の役割が自覚できるようになっていけたと思っています」
編集部「EXITという時代の寵児と一緒にそれができるのはすごい体験だな、と個人的にとてもワクワクしたのを覚えています。とにかく、言いたいのは、りんたろー。さんには、『美容の語り部になってほしい』と思っているということです」
りんたろー。「ははは、美容の語り部(笑)。昔から『カッコよくなりたい』と思ってきたけど、それを表立って言うのが恥ずかしかったし、イケメンでも専門的な知識があるわけでもない人間が美容について語っていいのかどうか、全然わからなかった。
でも、そう言い続けてもらえて、VOCEの連載でいろいろな美容を体験させていただく中で、自分のコンプレックスとのつき合い方が変わってきたという実感があるんです。僕のマインドがどんどん変化して、見た目以上に、仕事を含めた生活、というか人生への向き合い方が変わりました」
編集部「りんたろー。さんの見た目はもちろん、マインドもどんどん変わっていくのを目の当たりにしてきました」
りんたろー。「美容に出合ってからの思考の変化も多くの人に知ってもらいたいと考え、この連載が始まってから2年間の記事をこまめに読み返し、自分の考えてきたことを細かく思い出す作業もしています」
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人間として豊かになった