憧れは設けない! その方が、「オリジナルな俺」が確立できるから!
──歌舞伎俳優と聞くと、きらびやかな世界で私達とは違う世界の話と思われがちだが、じつはそんなこともないそうで。右近さんがこっそりとプライベートをお話ししてくれました。
右近「自分で気づいてない特殊な感覚はもちろんあるとは思いますが、思っているより普通ですよ。みなさんが思っている以上に普通に生活していますね。ソファで寝落ちもするし、部屋では『I LOVE New Castle』と書かれているカレーのTシャツ着て、申し訳ないほどだらだらして過ごしています。プリンスのイメージが壊れてしまいますね(笑)。そもそも、僕自身をメディアで『歌舞伎界のプリンス』といっていただくことがありますが、正確には歌舞伎と繋がりがある家系ぐらいのニュアンスで、みなさんが思うような王道のプリンスではないですからね。もちろん、特殊な世界ではあるとは思いますが、実際にそこにいる方々はみなさんと同じように悩んだり、もがいたりしている。今はそこまでかけ離れた世界でもないのではないかなと思います。」
──右近さんはバラエティで魅せる天然でポジティブな姿が印象的ですが、本来の右近さんの姿とは?
右近「バラエティは素の自分で出演していますし、自分の話をするのが大好きですけど、嫌われているのではないかと思うところから入るネガティブさはあります。あとは次男なので、後出しジャンケン派というか。誰かが作った空気に入ってその空気をさらに膨らますのは得意です。だけど、みんなで話していると面白いのに、二人で話したらまったく話せなくてつまらないみたいな。ものすごく緊張もするし、シャイですね。TVはだいぶうまく編集していただいてます(笑)。」
──右近さんはかつて、「自分が憧れられる人になりたい」とおっしゃっていました。
右近「僕、憧れの人を設けないんですよ。それは、追いかけるのはしんどいけどある意味楽だと思っているから。自分というものを確立していないと、お客さんが見てくれた僕が、誰かを追いかけている僕になってしまう。それは申し訳ないですよね。それに、憧れを持たないからこそ、自分だったらどうしようということにこだわる時間が増える。そのほうが追いかけるよりしんどいですけど、ワクワクもします。オリジナルの僕を確立するために自問自答して、今は興味のあることに全力で取り組むだけですね。」
尾上右近 自主公演 第六回『研の會』
2015年よりスタートした尾上右近 自主公演『研の會』が6回目として3年ぶりに国立劇場で上演。新たな試みに挑戦する右近さんの姿は見逃せない!
■公演情報
8月22日(月)昼の部/夜の部、8月23日(火)昼の部/夜の部の全4公演。国立劇場 小劇場にて上演。
・住所:東京都千代田区隼町4-1
・問い合わせ先:尾上右近事務所 080・4862・5858(11:00~20:00)
・チケット予約開始:7月16日(土)午前11:00~
【e+(イープラス)】https://eplus.jp
【国立劇場チケット売場】11:00〜18:00(窓口販売のみ)
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ニット¥22000 パンツ¥19800/ともにTOMORROWLAND その他/スタイリスト私物
〈問い合わせ先〉CABaN Daikanyam 03・5489・5101/TOMORROWLAND 0120・983・522
撮影/前原哲也 ヘアメイク/白石義人 スタイリスト/壽村太一 取材・文/池城仁来
Edited by 沈 晨棟
公開日: