自然なのに目がくっきり！「歌舞伎アイライン」「忍者アイライン」！？

多くの女優やモデルからの指名を集める大人気メイクアップアーティスト水野未和子さん。前回までの記事では「メイクは“好き”を選ぶこと」、「メイク前のスキンケアが重要なこと」をお伝えしてきました。今回は水野さんのアイラインテクニック「歌舞伎アイライン」「忍者アイライン」をご紹介。

その人自身の魅力が一気に輝き始める！
水野未和子さん流の「ディファインメイク」

ディファイン=際立たせる。つまり、顔や目、 唇の輪郭をメイクでディファインすることによって、その人自身の延長線上にある美しさを際立たせるのが、水野さんが提唱している「ディファインメイク」というメイク法。その中でも特徴的なアイメイクをご紹介します。水野さんが撮影で女優さんやモデルさんに施しているちょっとしたテクニックなのですが、やるとやらないとでは目の印象や輝きがまったく違う！　ぜひトライしてみてくださいね。

目を際立たせ存在感を強める「目」のディファインメイク

目のディファインメイクは、目を大きく見せるのが目的ではなく、目を際立たせることによって、その人の存在感や印象を強めるためのものです。目を大きく見せたいと思うと、目の輪郭をアイラインでぐるりと囲んで強調するメイクをしがちですが、じつは、それでは、目がむしろ小さく見えるんです。

目のディファインメイクの最大の特徴は、2種類のアイライン。一つは、歌舞伎の隈取のように、目頭の始まり、目尻の終わりを長く伸ばす「歌舞伎アイライン」です。これはその人の目の横幅を生かし、目の印象を強調するためのもの。もう一つは、まつ毛がもともと密に生えているように自然に見せるための隠しアイライン =「忍者アイライン」です。この２つのアイラインを両方取り入れた、ディファインメイクにトライすることで、自分自身が持つ本当の目の引力に気づいてほしいと思います。

「歌舞伎アイライン」と「忍者アイライン」はこうやって描く！

「歌舞伎アイライン」は、目頭部分と目尻部分から、それぞれ自然に延長するように外側に向かって、濃い色のアイラインを入れます。そして「忍者アイライン」は、上下のまつ毛とまつ毛の間を埋めるように、薄い色のアイラインを入れること。詳しいハウツーはこちら！

❶まず上まぶたに影を添えるような、明るめのブラウンアイシャドウでまぶたの質感を整えます。

❷目頭側の「歌舞伎アイライン」を入れます。鼻の付け根を親指と人差し指とでぎゅっとつまみ、目頭の内側を見えやすくします。目頭を挟んで上まぶたの目頭部分のまつ毛の生え際の終わりあたりにアイライナーの先端をつけ、その角度のまま、目頭の始まりをすーっと伸ばすようにアイラインを入れます。自分の目のバランスを見ながら、少しずつ調整するように伸ばしていきましょう。

❸さらに目尻側の「歌舞伎アイライン」を入れます。目頭側同様、上まぶたの目尻部分のまつ毛の生え際の少し内側から目尻の終わりを自然に伸ばすようにアイラインを入れます。自分の目のバランスを見ながら、少しずつ調整するように伸ばしていきましょう。

❹次に「忍者アイライン」を入れます。リキッドアイライナーでまつ毛とまつ毛の間を埋めるように上下にアイラインを入れます。

❺まつ毛を自然な扇形にカールさせ、付け根から軽くマスカラを塗ります。目頭部分は目頭に向けて、真ん中は上に向けて、そして、残りは全体的に目尻に向かって流すようにしましょう。

目が離れている場合の歌舞伎アイラインの入れ方

目が離れているのが気になるなら、目頭側のアイラインを、より内側に長めに入 れます。また、眉頭と眉山下にも毛を描き足すとバランスが整います。

目が寄っている場合のアイラインの入れ方

目が寄っているのが気になるなら、目頭のアイラインを省いてださい。また、目尻側のアイラインを、より横に長めに入れます。また、眉尻も少し長めに描くのも効果的です。

「歌舞伎アイライン」は、あまり長く伸ばしすぎると「魔女メイク」のようになってしまうので、少しずつ調整しながら描くのが成功の秘訣です。「忍者アイライン」は、アイブロウリキッドでも代用可。ナチュラルな色で透け感があり、落ちにくいものが充実しているので、テクニックに自信のない人も描きやすいと思います。マスカラの仕上げに目尻側のまつ毛を指でつまんで定着させると、まつ毛の先が束になって横に流れ、よりきれいに仕上がります。

「目」のディファインメイクにオススメのコスメはこちら！

「歌舞伎アイライン」には「濃い色のウォータープルーフアイライナー」

しっかり目の横幅を強調するために、目頭、目尻を際立たせる「歌舞伎アイライン」に最適。繊細なラインを描けるものであれば、リキッドアイライナー、ペンシルアイライナー、ジェルライナーなど、どれでも好みのタイプで大丈夫です。歌舞伎アイラインは落ちやすく、また落ちると色が目立つため、ウォータープルーフタイプがおすすめです。

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滑らかにするすると描ける、スーパーウォータープルーフでにじみにくいアイライナー。楕円形の芯を採用しているので、細いラインから太い幅まで自由自在。

「忍者アイライン」には「薄い色のリキッドアイライナー」

薄い色のリキッドアイライナーは、まぶたの透け感を損なわずに、その人の目の美しさを生かす「忍者アイライン」にぴったり。さりげなく目の縦幅を強調できます。カーキ、グレーなどダークカラーでありながらシアーな発色のもが理想的です。

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二重や涙袋を強調させるためのアイライナー。影を作るための透け感のあるブラウンカラーなので、自然な色づきでなじみがいいのが特徴。

合わせるブラウンアイシャドウはコレ！

自然な影を作りたいので、マットなブラウンが理想的です。

ふわふわとした触感で、伸びがよいクリームタイプのアイカラー。こっくりと温かみのある明るいブラウンがイチオシ。

合わせるマスカラはコレ！

マスカラは、極端にボリュームアップやカールアップを狙うものでなく、ごく自然に仕上がる黒、または濃茶を選びましょう。

素まつ毛のような自然な仕上がりを叶えてくれるマスカラ。カールも長時間持続。

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数々のファッション誌や広告で女優やモデルのメイクを手がけているメイクアップアーティスト、水野未和子さん。水野さんのメイクの特徴は、人によって違う、その人だけの魅力をディファイン（明確に）すること。何かを隠すのではなく、誰かのようになるのではなく、「自分になる」メイクです。この本では、あらゆる年代、あらゆる属性の誰もが自分の魅力を底上げできる「ディファインメイク」の考え方と、そのメソッドを詳しく紹介します。