連載 VOCE特別インタビュー

歌舞伎界のプリンス【尾上右近】が語る!「あの方に振り向いてもらうために、歌舞伎を始めました」(4週連続VOL.04)

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「春興鏡獅子」に恋してしまい、その結果は……?

尾上右近さん

──「春興鏡獅子」に恋をしていたんですね。

右近 「そう、もう、恋なんですよ。告白をするために、まず『尾上右近』という名前をもらうところから始めて、僕が自分なりの準備を重ねている間に、先輩たちが『春興鏡獅子』を演じる姿もみてきて。23歳のときに我慢ができず、これ以上待てないと前のめりな感じで自主公演を決めました。不完全すぎる男だけど、もう告ってしまおう、みたいな感じでね。そんな、23歳の時に(春興)鏡獅子にプロポーズするというのが、自主公演の1発目でしたね。

──結果はどうでしたか?

右近 「『好きです』と伝えてスマイルはもらったけど、まだまだ結婚は遠いだろう、みたいな感覚でした。またいつか、もっと技術を磨いてもう一度プロポーズする意味を込めて演目をやりたいですね。」

── 自主公演をするには責任を伴う、続けなければいけないというプレッシャーがプロ意識につながったと話す右近さん。

右近「自主公演は一度やってもう終わり、ではダメなんです。続けることに意味があるものだから、プロ意識として、「やりたいことをやるには責任を伴う」という感覚も芽生えました。1、2回目は僕が習得したものをお見せする場で、3回目から少しずつチャレンジが始まった。4回目は唯一無二の親友である中村壱太郎さんをお相手に、5回目はプロデューサー的な目線を強化して自分のやりたいこととお客さんのみたいもののバランスを考える。と毎回そのときの僕のすべてをぶつけています。」

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6回目の自主公演に込める本人の思いは?

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