夫婦二人で子供を叱るのではなく、どちらかが冷静でいることが大切
──タレントであり、母であり、色々な顔を持たれている辻さんですが、オンとオフの切り替えはどのようにされていますか?
辻󠄀「家事のやる気を出すときは、メイクとヘアアレンジ、エプロンがスイッチ。昔、モーニング娘。やミニモニ。など色々なユニットをやっていたとこきに髪型と衣装で切り替えていたので、その感覚が今でもあるんだと思います。
カメラを向けられると、オンのスイッチが入るとはよく言われますね。普段はそこまで喋るタイプじゃないんですが、カメラが回ると“辻󠄀ちゃん”になるのか、24時間喋り続けられる(笑)。自分で切り替えている意識はないです。最近、私のおばあちゃんが『辻󠄀ちゃんネル』を見始めてくれたんですが、『よく喋るようになったね!!!』っていうのが第一声だったぐらい、すごくビックリしていました(笑)。もともと引っ込み思案で、人と話すことがあまり得意でも好きでもなかった子供だったので。逆におばあちゃんはすごーく喋るから、私がずっと聞き役だったんですよ。だからオンに切り替わった私が喋っていることにビックリしたみたいです」
──(笑)。その辻󠄀ちゃんスイッチは、昔からですか?
辻󠄀「いや、昔は全然。今は喋っていいことといけないことを考えながら喋り続けているのですが、モーニング娘。だった10代の頃は仕事という意識がなかったので、カメラが回っている最中も関係ないことをぺちゃくちゃ喋っていたりしましたね。意識が変わったのはソロになってからかな。全てが自分自身に返ってくるということを実感して、そこから学び始めて。母親になってまた意識が変わっていった気がします」
──仕事と家庭の両立はとてもハードだと思いますが、忙しくて大変だと感じるときはありますか?
辻󠄀「やっぱり仕事があると、家のこともバタバタはしちゃいます。普段子供がやらかして気にならないことも、自分がいっぱいいっぱいだと、気になっちゃったりするかな。そういうときは一人でずっと怒っていることもありますね。洗い物をしながら独り言のように愚痴を言っていたり(笑)。そうすると、“今、ママ怒っているから触れないでおこう”みたいな感じで気づくと子供たちが距離を置くので、よく長女に『ママ、もう誰もいないよ』って言われます(笑)」
──(笑)。そこで自己嫌悪に陥っちゃうことは?
辻󠄀「やっぱり、いっぱいいっぱいの自分で子供を叱っちゃったときは“あ〜……”って思いますね。でも、その後は素直に話にいきます。あれはダメだったな、って思う部分があれば、自分もちゃんと謝るし、ママがなんで怒ったのかっていう話もする。ちょっと時間が経ってから話しますね」
──きちんとお子さんを人として向き合いながら、ご自身を振り返る時間を持たれているんですね。
辻󠄀「それは意識しているかもしれない。最近、夫婦2人で子供を叱るというより、どっちかが怒っているときは自然ともう片方が冷静になっていることが多くて。『なんでそこまで怒っているの?』、『今の怒り方は違うよね?』って注意し合えようになったんです。
この間もちょうどそんな話があって。旦那さんが子供を叱っているけど、客観的に見たらその叱り方がちょっと違うなと思ったので、『怒っている方も怒られている方もどっちも悪い!』みたいな感じで、結局私が2人に説教しました(笑)。
大人も突発的に怒ったりしがちなので、冷静に見てみると、子供だけが悪いわけじゃないなって思うんですよね。昔は私と旦那さん2人して叱っちゃっていたときもあったのでダメだなって思っていたんですけど、段々と良いバランスを取れるようになってきた。4人目が生まれてからなので、本当に最近。夫婦がそれぞれ客観的に見るって大事です」
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夫婦、家庭円満の秘訣とは?