「汗、すごい」を解決したい!

【脇汗を止めるには?】「正しいセルフケア」と「脇汗ボトックス」を皮膚科医が解説!

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【脇汗を止めるには?】「正しいセルフケア」と「脇汗ボトックス」を皮膚科医が解説!

猛暑の夏。脇汗が気になってノースリーブが着られない、汗染みが目立つ濃い色の服を避けてしまう……そんな「脇汗」に悩む人も多いはず。滝のような脇汗は、どうしたら止めることができるのか? 今回は皮膚科医に「正しい脇汗対策」をお聞きします。正しいセルフケア、そして脇汗に効く「ボトックス」とは!?

目次

セルフでできる「脇汗の正しい対策法」って?

教えてくれたのは…
吉木伸子先生

よしき皮膚科クリニック銀座 院長

吉木伸子先生

1998年「よしき皮膚科クリニック銀座」を開業。レーザーやケミカルピーリングなどの美容皮膚科学と漢方を取り入れた治療は、多くの女性に支持されている。『内側から変わる! 毎日のスキンケア10の法則』(廣済堂出版)など著書多数。
【クリニックHP】http://yoshiki-hifuka.com/

汗対策は「自律神経を整える」が最重要事項!

汗対策は「自律神経を整える」が最重要事項!

□ 「あれもこれもやらなきゃ!」と頑張りすぎるのをやめる
□ ただひたすらぼーっとしてみる
□ ストレス発散の趣味もほどほどにして休息の時間を設ける
□ ぬるめの湯船にゆっくり浸かる
□ 腹式呼吸でリラックスする

吉木伸子先生
吉木伸子先生

上記はいずれも、当院の患者さんにも指導しているセルフケアの汗対策です。「え? こんなことが汗に関係あるの?」と思われた方もいるかもしれませんが、実は汗には自律神経が大きく影響していて、ストレスや過労でより多汗症になる人がいるのです

興奮や集中したときに優位になる交感神経と、リラックスしているときに優位になる副交感神経。発汗は主に交感神経の活動によってもたらされるため、オンとオフが切り替えられず過緊張の状態が続いている人は、多汗症になりやすいといえます。そのため、副交感神経を優位にする上記のような習慣を続けることで、徐々にではありますが“汗っかき体質”を変えていくことが期待できます。


吉木伸子先生
吉木伸子先生

ちなみにここでいうストレスとは、嫌いな人や苦手な上司と接するといった外部的な要因ではなく、「交感神経を刺激するもの全般」のこと。子育てに追われながら家事もこなす人や、いつでも考えごとをしている人など、常に頭が忙しく働いている人がその典型的な例です。見方を変えると、ほっと一息つくために推しの動画を観たり、趣味に没頭したりするのも、実は交感神経を刺激するという意味で“ストレス”なのです。

ですから、ちょっと極端なたとえですが「退屈な授業を聞いて、ぼーっとしているとき」のように、無心で何も考えず、交感神経のエンジンを切ってあげる時間を意識的に作るようにしてみてください。

当院に多汗症でご相談に来る患者さんの中にも、「忙しくしていないと落ち着かない性格なんです」「考えすぎる性分なんです」とおっしゃる方がいますが、性格や性分と、自律神経はまた違うもの。交感神経と副交感神経のオン・オフの切り替えは、自分で訓練すればできるようになりますから、汗でお悩みの方はぜひ試してみてくださいね。


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飲み物も汗に関係が!

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