VOCE連載「select shop OYAMADA」でもおなじみ、ファッションをロジックで語る大人気スタイリスト、小山田早織さん。全方位において手際よく、効率的にオシャレを楽しんでいる彼女の、手持ちレザーバッグのお手入れ方法を教えて頂きました。彼女が編み出した、オリジナルのケア方法とは？
いよいよ大型連休・ゴールデンウィークに突入です。でも今年は自宅待機要請が出ているので、ここは気分をがらりと変えて、自宅で衣替えや手持ち革製品のお手入れなどはいかがでしょうか。お部屋も身も心もすっきりするはず！
そもそも私がバッグをきちんとケアしようと思ったのは、
- ベーシックなバッグはいいものを持ちたい派
- 子どもは男の子なので、孫の代（勝手に女の子を想定……）まで大切に引き継ぎたい
から。
スタイリストになりしばらくした頃、ついに買えた高価なバッグのケアは最初、リペア屋さんへお願いしていました。そしてお店に持って行くたびに、店頭の方にあれこれやり方を聞いて、もちろん自分でも調べて。それらの知識を合体させて自分なりの簡単なお手入れ方法を確立していったのです。
バッグを美しく保つ上で一番大切なことは、きちんと使ってあげること。定期的に使うことで人間の皮脂が革になじんで、いい感じにエイジングしていきます。ずっと使わずに放置しておくと、革は乾いてパリパリになってしまいます。もし放置してしまっているバッグがあるならば、すぐにデリケート用の革クリームをまんべんなく塗って油分をたっぷりなじませてあげてください。
また、今回ご紹介するお手入れですが、毎回ここまでていねいにケアする必要はなく、普段のお手入れは「汚れたところを乾拭きして、風通しの良い場所で保管する」だけでいいと思います。
最後に注意事項をひとつ。慣れるまでは色ムラができたりする可能性があるので、最初は目立たないバッグの底などから始めてみてください。また、バッグの角の色が剥げた時など色補正が必要な場合は、専門のお店に持って行くことをおすすめします。
愛用しているのは、M . MOWBRAYのシューズケアセット（デリケートな革にも使えるクリーム）とピカール（金属磨き）。コンパクトで使いやすく、見た目も可愛いので収納にも困りません。使う時に気分が上がるってことはとても大切だから。
まずは全体の汚れを馬毛のブラシでささっと軽く落とします。
気になる汚れを見つけたら、汚れ落としできちんと落とし、その部分を優しくていねいに乾拭きします。
革専用のデリケート用クリームを全体に優しく、まんべんなく伸ばします。
クロスで乾拭きします。ここで革にしっかり油分をなじませて。ベタつきが取れてホコリが付きにくくなります。
金属部分は金属磨きで磨きます。デリケートなメッキは、剥げてしまわないようガラスクリーナーなどで磨いてください。
理想はこのあとに陰干しをすること。最後は風通しの良い場所に、型崩れしないように保管します。
最初は少し時間がかかってしまうかもしれませんが、慣れてしまえば5分程度で完了するので、気が付いたタイミングでお手入れしてあげるとバッグも喜ぶかと思います。
でもなんども言うようですが、一番の特効薬はたくさん使ってあげること。
使うほどに味出る革製品を、上手にお手入れしながら長く大切に使っていく、それはすごく素敵なことですよね。
Profile／小山田早織
モデル、タレント、女優、アーティストからの指名も多数の人気スタイリスト。数々の人気ファッション誌や広告、ショーのスタイリングを手がける一方で、日本テレビ『ヒルナンデス！』で支持を集め、花王「エマール」のCM出演も話題に。2020年9月に自身のプロデュースブランドEzickを立ち上げ予定。著書『身の丈に合った服で美人になる』『もう通勤服に悩まない』（講談社）
Instagram@saorioyamada
構成／飛谷朋見
Edited by VOCE編集部
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