持久力は鍛えてつける時代じゃない!? 腸内も社会も多様性が大事!
りんたろー。さん(以下、敬称略)「AuB(啓太さんが設立した会社)ではアスリートの検体( 編集部注:人体から排出され、又は採取されたもの)をたくさんとって研究されているそうですが、アスリートと一般の方では腸内細菌が違うんですか?」
鈴木啓太さん(以下、敬称略)「一番の大きな違いは、アスリートは菌の多様性が高いことなんですよ」
りんたろー。「菌の多様性?」
啓太「アスリートの腸にはたくさんの種類の菌が存在していることがわかりました。菌の種類の多さ、つまり菌の多様性は、健康の指標と言われています。その辺の専門的なお話は、うちの研究統括責任者である冨士川凛太郎(ふじかわ・りんたろう)から説明してもらいましょう」
りんたろー。「同じ名前! 親近感♡」
冨士川凛太郎さん(以下、敬称略)「(笑)。腸内細菌はその数の多さだけでなく、種類の多さ=多様性もとても重要です。例えば、うつ病を発症している人の腸内細菌は多様性が低い傾向にあるという論文も発表されています。そのため最近は、腸内細菌の多様性を高めると心身にどのような影響を与えるかという実験が、さまざまな研究機関で行われています」
りんたろー。「腸内も社会も、多様性が大事なんですね!」
啓太「その通り! 多様性はどんな分野にも大事なんです」
冨士川「菌の多様性に加えて、特にアスリートの方々に顕著だったのは酪酸菌が一般の方に比べてとても多かったことです」
りんたろー。「らくさんきん? はじめて聞きました」
冨士川「酪酸菌は免疫を左右すると言われている腸内細菌です。免疫は高すぎるとアレルギーの原因になりますし、低すぎると風邪など病気になりやすい。ちょうどいい塩梅で免疫をコントロールしてくれるのが酪酸菌です」
りんたろー。「僕、アレルギーだから、酪酸菌ほしいなあ」
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酪酸菌と持久力の関係