教えてくれたのは…
節約アドバイザー
和田由貴さん
消費生活アドバイザー、家電製品アドバイザーなどの資格を取得。暮らしの専門家として多方面で活躍中。プライベートでは現役の節約主婦ということもあり、日常生活に密着したアドバイスが得意。「節約は、無理をしないで楽しく!」をモットーに、光熱費や食費などに関して快適な節約生活を提唱。
VOCE読者にアンケート!
電気代が上がったという実感はある?
85%以上の人が電気代の値上がりを実感しているよう。残りの約15%は、もしかしたら請求書を毎月しっかり確認していないだけなのかも。その人たちも、エアコンの使用時間が長くなるこれからの季節、電気代の高さに驚愕する日が来たりして……。
昨年に比べて電気代は3割高騰! 当面下がる見込みナシ。電気代の値上げが止まらない原因は?
昨年閣議決定された「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」では、電気・ガス価格の激変緩和措置のため、家庭向け電気料金の値引きが始まったものの、相変わらず高い電気代を嘆く声があがっています。しかも、大手電力のなかの多くが、2023年中の電気料金の値上げを表明。さらなる電気代高騰が見込まれていますが、なぜ電気代の高騰は止まらないのでしょうか?
1.ロシアのウクライナ侵攻や、コロナの影響を受けた世界情勢による原油価格高騰
コロナの影響で世界的に物流が混乱したことにより、電気の原料となる液化天然ガス(LNG)や原油などの価格が上昇していたところに、ロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始しました。ロシアはLNGや原油の産出国なので、供給不足の懸念から価格が高騰。原料価格が上がればおのずと電気代も値上がりするので、当面は電気代が下がる見込みはなさそう……。
2.「再エネ賦課金」の止まらない高騰
電気代には「再生可能エネルギー発電促進賦課金」、通称“再エネ賦課金”が含まれています。これは、太陽光や風力発電など、省エネで作られた電気を電力会社が買い取る際にかかるお金をみんなで負担しあうというもの。ここ数年、太陽光による電力の買い取りが増えているので、賦課金も年々増加傾向にあるんです!
そもそも電気代の仕組みって?
【基本の電気料金の仕組み】
基本的に電気料金は、毎月定額でかかる基本料金と、電気の使用量に応じて価格が変動する電力量料金、再エネ賦課金の3つで構成されています。ただ、2016年の電力自由化によりさまざまな電力会社や料金プランが誕生し、基本料金がいらないプランなどが登場しました。また、携帯会社と同じ系列の電力会社を選べば料金が割引になったり、ポイントが貯まるなど、他のサービスと組み合わせることでおトクになることもあるので、契約会社やプランの見直しをしてみてもいいかもしれません。
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