連載 元タカラジェンヌ特集!

元宝塚歌劇団星組トップスターの【紅ゆずる】本当は可愛いものが好き♡|【VOCE♡宝塚】タカラジェンヌOGのビューティトーク

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宝塚在籍時にはみられなかったスターの素顔に迫る、宝塚OGの魅力を紐解く人気連載。VOCE公式インフルエンサー・VOCEST!(ヴォーチェスト)でもある、元宝塚歌劇団月組の美夢ひまりが突撃インタビュー!

今回のゲストは元宝塚歌劇団・星組トップスターの紅ゆずるさん。愛情に溢れ、にじみ出る人間性がとても魅力的な唯一無二の存在。宝塚を卒業され、新しい道を歩んでいる紅さんの新たな魅力に迫ります!

過去の連載記事もチェック!
【第1弾】元宝塚歌劇団・星組トップスターの【紅ゆずる】登場!愛用コスメ公開!

舞台では、近くはもちろん、遠くから見ても美しくあるように

紅ゆずる

紅ゆずる

セーター¥73000、靴¥69000/ともにアレキサンダーワン デニムパンツ¥34000/ジョン ローレンス サリバン、イヤカフ・バングル/スタイリスト私物

美夢ひまり(以下 美夢):現役時代一番メイクにこだわった役は?

紅ゆずるさん(以下 紅さん):そうですね。柚希礼音さん主演の『太陽王』という作品でさせていただいた、ムッシューという役かな。ルイ14世の弟で実在する人物なんですけど、史実にも「女装好きで、女性のように指輪やブレスレットを身に着け、リボンやレースで身を美々しく装うことを好んだ」と記録されているような人物なんです。だから、かつら、アクセサリー、メイク全てすごくこだわりました。

美夢:どんなこだわりを?

紅さん:「他の人と明らかに違う」って分かるように、目元にアゲハ蝶をつけたりして工夫して。もちろん舞台なので、遠目から見て顔がおかしなことにならないように、遠くから見ても美しくあるように気をつけました。アイメイクの色味も黄色・黄緑・赤・青と普段の男役メイクとは全く違う色を使っていましたね。ネイルシールも使ってネイルもしていたんですけど、フィナーレナンバーが黒燕尾だったので、フィナーレ前にネイルシールは大急ぎで外して。

美夢:え……大変!

紅さん:でも化粧は替える時間ないから、黒燕尾で1人異質な感じになっていましたけどね(笑)。いい思い出です。

違う! 伸びないの! 伸ばしてる!

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美夢:リーゼントのこだわりは?

紅さん:星組ってリーゼントにすごく厳しいんですよ。なので星組に配属になった当初は、何時間もかけてリーゼントを練習して、腕が腱鞘炎になったことも(笑)。下級生の頃はマニュアル通りのリーゼントをしていたけれど、学年が上がってくると自分の目指すリーゼントが決まってきて。組が違いましたが、私は瀬奈じゅんさんのウェット感のあるリーゼントに憧れていて、月組の楽屋に行って直接教えていただきました。退団するときまでウェット感のあるリーゼントにこだわっていましたね。

美夢:男役さんってやっぱりリーゼント用のカットがあるんだよね?

紅さん:あります、あります! 私の場合は髪の毛が浮かないようにぴったりとしたリーゼントを作るにはある程度の長さが必要でした。サイドの毛も意外と長かったんですよ~。あと後頭部が丸いので短くしすぎちゃうと髪がはねてしまうので絶妙な長さをキープするようにしていました。早替わりで髪型も替えるので、カットである程度カバーしておく必要があるんですよね。

美夢:退団後もショートカットをキープしてるんだね。

紅さん:違う! 伸びないの! 伸ばしてる!

美夢:え……そんなに伸びないの?(笑)。

紅さん:退団して髪の毛が少し伸びた時に美容院に行ったら、「斬新な髪型ですね」って言われてまして。ずっとリーゼント用にカットしていたから横の長さと後ろの長さがちぐはぐで、「ここから伸ばすならいったん切って揃えましょう」って言われて……切られた。

美夢:これからだね。やってみたい髪型とかはある?

紅さん:うーん、全然分からないですね。伸びた時に考えたいけど、あんまり長くても自分で巻いたりできないしな……。男役の時にも何度かヘアアイロンを使ったことがあったけど本当に下手で。どうなるかなぁ。

本来の「可愛いもの好き」な一面をようやく表に出せるようになった

紅ゆずる

美夢:撮影を見ていて、醸し出す雰囲気が今までともう全然違うからびっくりしたんだけど、やっぱり気持ちが違うからなのかな?

紅さん:そうだと思います。「自分は女性だ」って思っているから。退団して4ヶ月くらいだから切り替わるのが早いほうかなとは思うんですけれど、すごく頑張って「女性っぽくしなきゃ!」と思っているわけではありません。

美夢:でも……本当に変わったよね。私今日の撮影をとても楽しみにしていたんだけど、もっとこう……オラオラした感じで来ると思っていたの。空間を支配するみたいな感じで(笑)。

紅さん:今までの感じね(笑)

美夢:そう。だからあまりにも雰囲気が柔らかくなっていて本当にびっくりした。

紅さん:びっくりした?(笑)

美夢:そんな引き出しも持っていたのねって。

紅さん:自分でも分からないんですよ。でもすごく楽です。男役時代がしんどかったわけではないけど。

美夢:表情もすごく柔らかくなって。

紅さん:それすごく言われる。でもね、私もともとは可愛い物好きなんですよ。現役時代も外見は男らしくしていたけど、鞄の中はすごく可愛くて(笑)、キャトルレーヴ(編集部注:宝塚歌劇団のオフィシャルショップ)で販売されている「ECONECO」ってキャラクターも大好き。星組のみんなは私のそんな一面も知っているから、相手役だった綺咲愛里が可愛い小物をプレゼントしてくれたりしていましたね。その一面がようやく表に出せるようになりましたよ!

【相手役だった綺咲愛里さんの記事はこちらでチェック!】

【第一弾のインタビュー 綺咲愛里「宝塚時代」のこと】はこちら

【第二弾のインタビュー 綺咲愛里 愛用コスメ大公開! 】はこちら

【第三弾のインタビュー 綺咲愛里 ショートカットに憧れます!】はこちら

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【紅ゆずるさん・プロフィール】

2002年に宝塚歌劇団に第88期生として入団し初舞台を踏む。その後星組に配属され、2016年星組トップスターに就任。2019年10月『GOD OF STARS-食聖-』『Éclair Brillant(エクレールブリアン)』の東京宝塚劇場千秋楽をもって退団。これまでの男役から女優として新たなスタートを切る。今後は映像や舞台など様々な作品に挑戦。2020年6月に舞台『熱海五郎一座』の出演を予定している。

■熱海五郎一座 Jazzyなさくらは裏切りのハーモニー ~日米爆笑保障条約~
会場:新橋演舞場 
日程:6月2日(火)~30日(火)

紅ゆずる

撮影/資人導(vale./人物)、金栄珠(静物)、メイク/島田真理子(UM)、ヘア/MATSUKAZ(3rd)、スタイリング/森本美砂子、取材・文/美夢ひまり

Edited by 三好 さやか

公開日:

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