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美のプロたちが大座談会。2019年ヒットコスメをおさらい!【2019年間ベストコスメ・メイク編】

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今年も目を見張るような進化を遂げたカラーメイク、スキンケア、ベースメイクのコスメたち。今回、美容業界の最前線で活躍する美のプロたちが、2019年の注目コスメについて大いに語ります。

2019年の【ヒットコスメ座談会】開催

■語ってくれたのは……

ヘア&メイクアップアーティスト paku☆chanさん

ヘア&メイクアップアーティスト paku☆chanさん

美容家 神崎恵さん

美容家 神崎恵さん

美容ライター 中川知春さん

美容ライター 中川知春さん

<ベストコスメ特設ページはこちら

2019年間ベストコスメ

神崎:少し前までは、リップ関連部門のベスコスの受賞カラーといえば赤、というイメージだったのですが、今年はブラウン人気がすごかった! 新製品もかなり多くて豊作でしたね。

中川:口紅部門では1位のシャネル、2位のローラ メルシエ、3位のNARS。すべてにブラウンのニュアンスが入ってました。

paku☆chan:私自身、リップ全般で“脱レッド”の流れをすごく感じた一年でした。今年のブラウンは質感やテクスチャーの進化が凄まじく、どれも洗練されていて使いやすいですよね。

中川:ブラウンリップの代表格といえば、ローラ メルシエが真っ先に思い浮かびますね。とにかくものすごい人気で売り切れ続出。私の周囲でも「欲しいのに手に入らない!」という声をよく聞いたほど。

≪LAURA MERCIER≫

【年間ベストコスメ 口紅部門2位】
オシャレな渋いブラウン。

ルージュ エッセンシャルシルキー クリーム リップスティック

ルージュ エッセンシャルシルキー クリーム リップスティック 05 ¥3600/ローラ メルシエ ジャパン

paku☆chan:赤みも少なく、一見難しそうな色なのですが、唇を立体的に見せるピグメントの絶妙さや透け感で、今までのブラウンリップにありがちな“怖い”印象にならないし、ちゃんと女らしさも出せる。

神崎:洒落感を出しつつ、唇に温もりが纏える。そこがここまで人気となった理由なのかな? と思いますね。今年を象徴するようなブラウンリップといえば、SUQQUやコスメデコルテなどもありました。中でも今年一番使ったブラウンリップは、シャネル。すでに2本目に突入したほどのヘビロテアイテムで、今日もメイクポーチに入っていますよ。ツヤでもマットでもない、もっちり、むっちりとした質感が叶えるレア質感とボリューム感、ブラウンの奥に感じるほのかな唇の血色。今っぽさもしっかりあって。

≪SUQQU≫

黄みが新鮮なマロンブラウン。

VOCE

モイスチャー リッチ リップスティック 12 ¥5000/SUQQU

≪DECORTÉ≫

絶妙な赤みがノーブルな印象を生み出す。

VOCE

ザ ルージュ ベルベット BR302 ¥3500/コスメデコルテ

≪CHANEL≫

【年間ベストコスメ 口紅部門1位】
座談会のメンバー全員が溺愛するブラウン。

VOCE

ルージュ ココ フラッシュ 56 ¥4000/シャネル

paku☆chan:私もシャネルは、今年の撮影でめちゃくちゃ使いました。閉塞感のないリップクリームみたいな塗り心地で、しかも発色が最高。肩の力を抜いて塗れるのに上品で。まさに今年のブラウンリップブームの火付け役だと思います。これが出現したことで、ブラウンを女っぽく、カジュアルに使えることにみんなが気づけたのかなと。

中川:これまでのブラウンリップは使うのにちょっと勇気が必要な存在でしたが、私はセルヴォークに出合って、ブラウンの魅力に開眼。“元ネタ”のディグニファイド リップスの9番も好きだったけど、グロスは軽くてどんなファッション、シーンにも似合うからより使いやすい。

≪Celvoke≫

【年間ベストコスメ リキッドルージュ・グロス部門3位】
肌映えも完璧。オシャレなブラウングロス。

VOCE

エンスロール グロス 03 ¥2800/セルヴォーク

神崎:ブラウンではないけれど、クレ・ド・ポーもモードすぎないマットという点で今年らしいアイテムでしたよね。コンサバにも、今っぽくも纏えて、ちゃんと美人にしてくれる。マットリップを使ってみたいけどちょっと気後れしてしまう……、そんな人たちのリップメイクへの“間口”を広げてくれたのが、まさにこのリキッドルージュ。

≪clé de peau BEAUTÉ≫

【年間ベストコスメ リキッドルージュ・グロス部門2位】
新感覚の潤いマット。唇、ふんわり。

VOCE

ルージュリキッドルミヌ マット 106 ¥5000/クレ・ド・ポー ボーテ

paku☆chan:実際、今年発売されたマットリップは透けてたり、質感の奥にツヤが潜んでいたりとすごく多彩で、マットリップでつくる女性像のバリエが増えました。

神崎:今年もいろんなブランドから、膨大な数のリップがリリースされ、それらを見ていて気づいたのですが、ディープな色がすごく増えてる。実際に人気となる色も、コーラルやピンクといった王道系ではなく、ちょっとエッジのきいたディープな色が多くて。

中川:確かにメイク撮影でも選ばれるのは、そういった色ばかりでした。作る側も、買う側も、ディープな色へのハードルが下がった。もっといえば、なくなったってことなのかもしれませんね。

paku☆chan:そして、今年のメイクシーンを振り返って思うのは、引き算メイクのブームが完全に去って、メイク感が復活したなということ。

神崎:私もその傾向を強く感じました。ナチュラルメイクも依然好きだけど、メイクを“盛る”のも楽しいってことを、みんなが再認識したように思いますね。新作コスメの多くにそれが表れていました。

中川:リップも濃い色が多かったですが、アイシャドウやアイライナーに関しても、その傾向は顕著だったように感じます。

paku☆chan:色みでいうと、まず思い浮かぶのがグレーの目元。

中川:今回、プチプラ部門1位のUZUや下半期のベスコスでランクインしたセルヴォークあたりが代表的なアイテム。

≪UZU≫

【年間ベストコスメ プチプラ メイク部門1位】
ニュアンス発色のグレーが今ドキ。

VOCE

UZU アイオープニングライナー グレー ¥1500/UZU BY FLOWFUSHI

≪Celvoke≫

優しい影を仕込める淡いグレー。

シュアネス アイライナーペンシル

シュアネス アイライナーペンシル 11 ¥2800/セルヴォーク

神崎:UZUの白を混ぜたようなグレーは、黒で締めるとちょっと強すぎてしまう……、そんな時に活躍するお助けアイテムでした。イエローやピンクといった繊細なアイカラーとも相性がよくて。

paku☆chan:明るいカラーって黒で締めると重たくラブリーになるけど、グレーならオシャレに軽くなる。それに黒だと“線”になるけど、グレーで締めれば“影”になる。UZUにしても、セルヴォークにしても、締め色なんだけど軽さも感じる色合いだから、くっきりと濃く引いてもヌケ感がきちんとキープできるところが本当に優秀!

中川:やわらかなグレーといったらアンプリチュードも外せない。黒のクリームシャドウをまぶたにのせるとほんのり透けるグレーに。それと赤シャドウとの組み合わせが最高に今年っぽかった!

≪Amplitude≫

【年間ベストコスメ アイシャドウ部門1位】
きらめいて透ける影色が秀逸!

VOCE

コンスピキュアス ダブルアイズ 01 ¥6000/アンプリチュード神崎:“透ける”や“やわらかい”は、今年のグレーに欠かせない要素。だからこそ、取り入れやすかったのかもしれませんね。

paku☆chan:グレー以外で登場回数が多かったのは、オレンジのアイシャドウですね。それもちょっとくすんだ発色のオレンジばかり。

神崎:夏っぽくないオレンジ、豊富でしたね! 中でもランコムは、まさに進化したオレンジ。テラコッタオレンジの使いやすさと今っぽさのバランスが絶妙でした。締め色も入っているし、ラメ入りの赤みシャドウなどチャレンジングな色も入っているから、お仕事シーン、オフの日、ちょっと特別な日のメイクなどマルチに使えます。

≪LANCÔME≫

【年間ベストコスメ アイシャドウ部門3位】
美のプロたちから、絶大な支持を集める今っぽいオレンジ。

VOCE

イプノ パレット 11 ¥6800/ランコム

中川:ほどよいモード感を出したい時にはセルヴォークも活躍しましたね。くすみオレンジ×グレーという、旬の色全部入りパレット! 

≪Celvoke≫

肌が沈まず映えるくすみ色。

VOCE

ヴォランタリーベイシス アイパレット 06 ¥6200/セルヴォーク

paku☆chan:メイク下地やコンシーラーでもオレンジ系をよく使います。なぜなら、肌になじんで明るく見せるだけでなく、自然な立体感を出せるから。オレンジシャドウにも同じ効果があって、強く入れても浮かないし、肌も沈まない。しかもオシャレに仕上がる。

神崎:しかもブラウンリップやグレーのラインといった他の旬アイテムとも相性がよくて。今回、2019年のメイクを振り返ってあらためて感じたのは、トレンドが一本柱ではなくなったということ。「今年はコレ!」と決めつけるのではなく、「いろいろあるから、好きに選びましょ」というテンション。選択肢が増えて、メイクがどんどん自由になってきた。この流れ、2020年にも続いていくのではないかと思います。

撮影/ヤノコージ(STIJL)、伊藤泰寛 取材・文/中川知春、穴沢玲子、楢﨑裕美 構成/鬼木朋子

Edited by 鬼木 朋子

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