ホントに効くの? なぜ効くの? “筋トレコスメ”という新トレンド
◆教えてくれるのは……
美容ライター 楢﨑裕美さん
最近、“筋トレ女子”が流行っているが、どうも顔の筋肉も鍛えたほうがよさそうだ。というのも筋肉の量が加齢によって減るとともに、動かさないとどんどん衰えていくのは、顔の筋肉も同じだから。とくに昨今、SNSナシではプライベートの連絡はもちろん、仕事までママならないという人が続出。となると、必然的に表情筋を使って話すことが減り、談笑の流れからの爆笑といったダイナミックな動きも激減。その結果、使用頻度の減った筋肉は衰え本来の伸縮性を失い、上にのっかる皮下脂肪や肌を支えきれなくなる。これこそ、まだ若く体はスリムなのに、二重アゴや深いほうれい線に悩む一大要因となっているのだ。では、解決するにはどうすべきか。「表情筋がきちんと伸縮できるようにしなやかにほぐし、動力となるエネルギーを与える」というのが、イプサの結論だ。
一方、筋肉は放置していたら加齢とともに減ってしまうという事実に向き合うのが、ロート製薬。すでにコンタクトレンズなどの物理的負荷によるまぶた裏の筋力低下に着目していたが、新たに目元全体を支える筋肉をパンプアップしようというのが、今季。植物由来成分を合わせた独自のコンプレックスが、筋細胞の生成や分解にかかわる因子にイイ感じに働きかけることを発見したのだ。その構造上、ただでさえたるみやすいのにスマホ疲労も加わり、と老け要素満載の目元にとって朗報だ。
そしてアルビオンは、「真皮にある線維芽細胞を活性化すると筋膜が修復される」という知見から、筋膜リフト美容液を今秋発売。さらに、口唇の研究も目覚ましく、唇の構造の大半を占めている筋肉の衰えこそ、シワ、ボリュームダウンをダイレクトに引き起こすという。そこで、筋肉の材料となる必須アミノ酸の中でも、特に重要視されるバリン、イソロイシンを、高品質なプロテイン飲料の如く新リップトリートメントに配合し、筋肉の活性化を図る。“化粧品の浸透範囲は角層まで、筋肉アプローチは範囲外”というのは百も承知。それでもボディと同じく、顔の筋肉も柔らかいほうが動きやすいし、動力源となる糖も必要で、そもそも材料となるアミノ酸も必須という研究結果をもとに開発され、しかも化粧品が得意とする表皮や真皮のケアもコミコミとなると、進化する“筋トレコスメ”に期待せずにはいられない。
糖化や血流不足など目元問題をトータルケア。
エピステームアイパーフェクトショットa 18g ¥11000/ロート製薬
表情筋を鍛える独自メソッドと合わせて、スマホだるみの改善へ。
クリーム アルティメイト〈医薬部外品〉30g ¥20000/イプサ
主に粘膜と筋肉で構成される唇専用の美容液。
エクシアAL リップトリートメント 4-D ¥5000/アルビオン
Edited by 遠藤 友子
公開日:
この記事に登場したコスメ(1件)