最近美界で話題のクリームをご存知ですか? まるで火鍋のような形状をしていることから、VOCE編集部では、”火鍋クリーム”なんて愛称で呼ばれているんです。この2色のクリームは、クリニークの最新のスキンケアなわけですが……そもそもクリニークってどんなブランドか、ご存知でしょうか。今回VOCEはその歴史を紐解き、さらに製品開発背景にまで迫るべく、クリニークの発祥の地、ニューヨークに取材に行ってきました!
「クリニーク」ブランドとは?
クリニークが生まれたきっかけになったのは、1967年、VOGUEの特集「Can great skin be created?(美しい肌って創れるの?)」がきっかけでした。1968年にこの記事を執筆したエディター、キャロル・フィリップス氏(初代社長)、そしてクリニーク創立に携わった皮膚科医(顧問皮膚科医)、ノーマン・オラントラック博士の二人でブランドをスタートさせたのです。つまり歴史ある、皮膚科医発祥のブランドと言えますね。
オラントラック博士が語るクリニーク
(左)キャサリン・オラントラック博士、(右)デビット・オラントラック博士
現在でもクリニークは皮膚科医を顧問に製品開発をしています。創業に携わった皮膚科医(顧問皮膚科医)ノーマン博士の息子・娘さんにもインタビューをしてきました。
「ブランド創業時、1960年代は、スキンケア習慣があまりなかった。だから、スキンケア習慣を伝えるために、雰囲気で伝えるよりは製品がどう働くかにポイントを置き、シンプルなステップを完成させたんです」(デビット・オラントラック博士)
「毎日たくさんの患者さんを見ていて、健康的な肌にするためにはどうしたらいいかを考えています。今ならボトックスや整形もあるけれど、そんなことをしなくても毎日ケアをしていれば、”Great skin can be created(美しい肌は創れる)”んですよ。自分の肌が何を欲しがっているのか、毎日向き合ってみて。そうしたら、ヘルシースキンは叶うんです。しかも、フレグランスフリー、アレルギーテスト*も常に完璧に行っているから、どんな肌タイプの方にも安心。そこにサイエンスの力も加わっているんですよ」(キャサリン・オラントラック博士)
*すべての方にアレルギーが起きないというわけではありません。
クリニークといえば、クリニークコンピューター
名作クラリファイング ローションとクリニーク コンピューター
クリニークのスキンケアステップはとてもシンプル。①洗顔、②トナー、③モイスチャライザーの3STEP。シンプルな製品、シンプルなデイリーケアをまず覚えてもらうために、広告にも工夫をしたのだそう。「ブランド創設時から、クリニークの広告を撮影してきた写真家、アーヴィング・ペン氏のアイディアだったのが、クリニークの3STEPを歯ブラシと一緒に撮影すること! 1日に2回歯を磨くように、デイリーに使ってほしいという思いを、写真に込めたのです」(キャサリン・オラントラック博士)
クリニークが属する、エスティ ローダーグループには、当初、エスティ ローダー、アラミス、があり、3番目のブランドがクリニークでした。スキンケアにも華やかな香りがついているエスティ ローダーとは真逆で、皮膚科医発想でつくったから、ボトルもコミュニケーションもシンプル。その潔さとミニマルさが、今も私たちを虜にするのです。
またクリニークと言えば……「クリニーク コンピューター」。これは皮膚科医が問診するときに使うものがベースになっているのだそう。今でこそ、美容がカスタマイズされる時代になっているけれど、クリニークが創設時から「スキンケアのカスタマイズアプローチ」という発想を持っていたとは驚きです。この問診をべースに、「クリニークコンピューター」は時代に合わせてアップグレードを重ね、今でも百貨店のカウンターで使われています。
ニューヨークの「クリニーク研究開発センター」訪問レポート!
エスティ ローダーグループの研究開発センターは、ニューヨークのマンハッタンから車で約1時間のところに。今回はその製品開発風景や、こだわりも取材させていただきました。
オラントラック博士以外にも、クリニークはたくさんの医師と関わりがあります。この医師集団=ダーマプロが語ってくれた製品のポイントは、後述させていただきますね。
VOCEウェブサイト編集長・三好が、ファンデーションと美容液作りにもトライ!
ファンデーションは、白のベースに、黒、赤、黄の3色を足して作るのだそう。各色を少しずつ足しながら、目標とする色に近づけていきます。作らせてもらった美容成分は、クリニーク iDのカートリッジ コンセントレート TNブライトニング。
製品の品質チェックも体験!
大きな写真は、先ほど作ったファンデーションが、ダマなく伸びるのかをテストしているところ。そして小さな写真は、美容成分のpH値を調べているところ。普段の製品づくりも、このように頻繁に試験を重ねて、安定した、安全な製品づくりに取り組んでいるのだそう。皮膚科医が開発に携わる信頼性、そしてイノベーティブな進化もし続けるブランド、それがクリニークなのです。
【クリニークについてもっと知りたい人はこちら!】⇒コスメLOVERSクラブをチェック!
クリニーク・新作オススメコスメをご紹介
フレッシュ プレスト MD リペア クリーム Duo 50ml ¥10000
「加齢によりコラーゲンは減少するもの。このクリームのポイントは、そこにアプローチする3種類のヒアルロン酸なんです。3種類の分子サイズの異なるヒアルロン酸を配合することで、肌のあらゆる階層に届けるという複雑なテクノロジーを採用しています」(クリニーク・ダーマプロ)
また、エイジング悩みは主に2種類……ハリが欲しい、たるみをなんとかしたい。そして大体のコスメはそのどちらかに働きかけるものが多いと思いますが、なんとクリニークは、それを1つのクリームにイン。まずは右のパープルのフレッシュ プレスト MD リペア クリーム Vを全顔に塗布してから、左の白のフレッシュ プレスト MD リペア クリーム Sをたるみの気になる首やフェイスラインに塗るのがオススメ。
<他にもこちらも注目!>
クリニーク iDは、今年の1月に発売され、話題になったカスタマイズモイスチャライザー。「90%が乳液、10%が美容液成分。どんな肌にも、どんな生活習慣にもカスタムフィットしてくれるんです」(クリニーク・ダーマプロ)3種の乳液×5種美容成分のカートリッジの組み合わせが選べ、写真は一番人気の、ドラマティカリー ディファレント モイスチャライジング ローション プラス×エイジングケアのカートリッジ。
(中)イーブン ベター リフレッシュ メークアップ SPF6/PA+ 全6色 各30ml ¥4800
イーブン ベター リフレッシュ メークアップは、今年の春登場した、リキッドファンデーション。「全世界では、56色もあるんですよ。最初は30色だったのですが、もっと様々なスキントーンがあるから増やしたんです。誰にでも合うように作ったので、99.5%の人の肌トーンに合うし、使い続けるうちにスキンケア効果もあり。どんな湿度でも温度でも完璧なカバーをしてくれる、いつでもgreat skinでいられるの。さらにはメイクオフをするたびに美肌になれるから、メイクアップをしなくていい日が来るかもね」(クリニーク・ダーマプロ)イーブンベターシリーズの中でも軽やか、でもきちんとカバーもしてくれて、ナチュラルな擬似素肌に。保湿成分がたっぷり入っているので、夕方になっても乾かないのも素敵。
(右)イーブン ベター ポップ リップ 全11色 各¥3200(2020年2/1発売)
早くもお目見えした、2020年の春新色、イーブン ベター ポップ リップは、イーブン ベターシリーズから初のリップ。ファンデーションやスキントーンに合わせて、肌色をきれいに見せてくれるカラーをセレクトできるのが特徴。ビタミンEと美容成分配合と、クリニークならではのスキンケア効果も。伸びがよく塗り心地も抜群。サテンのような仕上がりです。
皮膚科医発祥ブランドのクリニーク。信頼性はありながらも、革新的なコスメを次々と生み出すその魅力に迫ったニューヨーク取材でした。次などんなイノベーティブな製品で、私たちを驚かせてくれるのか? これからのクリニークにも期待が高まりますね。
協力/クリニーク
TEL 0570-003-770
URL http://www.clinique.jp
撮影・取材・文/三好さやか
Edited by VOCE編集部
公開日:
この記事に登場したコスメ(2件)