連載 VOCE特別インタビュー

【長谷川京子】何色にも染まれる、自由な私でいたい【書籍『わたしたちが27歳だったころ』発売記念連載vol.2】

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いまだに「自分を愛している」とは
言い切れない。
でも、今までで一番、自分に寛容にはなれていると思う

母になって13年が経ち、最近は少しずつ子供との関わり方も変化してきました。明らかに自分一人の時間が増えたので、体のメンテナンスをしたり、自分のために映画を観に行くということも、以前よりたくさんできるようになりました。でも、同時に、もっと何かできるんじゃないかという、自分に対する欲も増えたかな。

数年前から、ひとりの人間として、自分をもっと大事にしながら生きていきたいなと思い始めて。そんなときに、タイミングよくランジェリーブランドのプロデュースのお話をいただき、これこそ私の想いを具現化できるものだ!と『ESS by』が生まれました。ブランドのテーマは「自愛」。自分を愛するって、ある種、自己暗示というか、思い込み。まだ、自分にはそう思い込めるだけの根拠が足りないなと感じるんです。

だけど、20代から突っ走ってきた自分を「もういいんだよ、ちょっと休んでも」と甘やかしてあげたい気持ちもあるし、自信がこれっぽっちもなかった20代に比べれば、子育てを通して人とも歩み寄れるようになり、人にも自分にも寛容になれている気もする。だからこそ、「女性の自由や解放」という哲学を掲げ、身に着けた女性に楽しくなってもらえるランジェリーを作れたらと思っています。

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長谷川京子「わたし」の生き方

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