連載 VOCE特別インタビュー

【夏木マリ】私は、“今派”。未来にビジョンは持たない【書籍『わたしたちが27歳だったころ』発売記念連載vol.1】

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人生の可能性を広げるには、自分を知ること

ときどき、人生相談みたいなことをやらせていただいて感じるのは、20~30代って、みなさんすごく自分のことを考えている割には、自分のことをあまりわかっていないというか……。できれば、それこそ27歳ぐらいで、自分のことを深く知ることができれば、人生の可能性がグンと広がると思うんです。

私の30代は、アクティブに動いて、経験して失敗して。余計なものを削ぎ落としながら、自分の“好き”を整理していった時期。そうしたら、自分らしさが残っていったんでしょうね。事務所にいたら好きなことをやらせてもらえないからと、インディペンデントでやっていくことも自分で決めました。今は評価なんて気にしないけど、『印象派』を始めるまでは、どう見られるかを気にしていた自分もいました。人って変わるんです。

ただ、昔から変わらない部分があるとすれば、“好き!”と思ったらすぐやっちゃうこと(笑)。昔から、自分が関わったものがメジャーとかマイナーとか、あんまり気にしないんです。『千と千尋の神隠し』も、あんなすごいものになるなんて思いもしなかった。どんな大作でも、私のスタイルじゃないなと思えばやらないし。私は常に、メジャーとインディーを浮遊していたいんです。カルチャーもファッションも好きで触れていたい。だってザ・芸能界というのはあまり自分らしくないと思うから。

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夢は絶対、諦めないで

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