【教えてくれるのは】植松晃士 UEMATSU KOJI
ファッションプロデューサー。VOCE読者にとっては“ファッション×美容”のご意見番!
おブス!? おモテ!? の分かれ道
編集N「最近、おブスな人、いました?」
植松「安心して、おブスだらけよ」
編集N「うっ、えっと……、いちばん気になったのは、どんなタイプですか?」
植松「いつの時代にも生息する、昭和で言うところのぶりっ子ね。声がワントーン高くて、役職にタイトルがつく人の前だともう一段、高くなって、なんなら瞳から☆を放つんだから。あとね、少女コミック的なお願いポーズ(顔の前でギュッと両手を握る)もやりがち。ま、僕もやってるんだけどね(笑)」
【今回のおブス】“昭和風ぶりっ子おブス”
編集N「これって男ウケを狙っているんですかね?」
植松「でも、実際はオジさんウケよ。今って、昔みたいに男性が女性をエスコートして全部ケアするっていう時代じゃないから、この“もたれかかられちゃう”ムードは、いまどき男子には暑苦しいと思われがち。それに、女子が幸せになるためには、まわりの女子にもウケることが成功のカギ。ふにゃーっとして苦手意識を持たれている場合じゃないのよ」
編集N「ファッション的な傾向もあったりしますか?」
植松「それがあるのよ。トップスはレースが透けていたり、丸衿だったりで白。そこに、水色など淡い色のふんわり広がったギャザースカートを合わせるケースが多いわね。せめてプリーツスカートならストンと見えてオシャレ系に寄るのに、ギャザーゆえに昔からあるコンサバ感が強くて、もはやブリオバ……」
編集N「それに、少女コミック的な仕草が加わるってことですね……」
植松「そう、サバサバした性格で男前すぎる人なら、かえってバランスがとれたりするんだけど、仕草も服も、ブリブリじゃトゥーマッチなのよ。さらに、ハイヒールならよかったのに、足元は2~3cmのローヒールのパンプスかサンダル」
編集N「ひと昔前ならモテそうですけどね……。もう令和ですしね」
植松「メイクは、チークやシェーディングはあえて入れないで、わざと立体感をなくして、すっぴん風に見せようとしていたり、アイラインはきっちり引くけど、マスカラはサラリとみたいな、ナチュラルに見せようという作為が透けちゃってるのよ。眉もナチュラルすぎて寝ぼけた印象。キリッと見せたほうが正解ね」
編集N「となると、眉を変えることで、確かに印象が引き締まりそうですね」
植松「そうなのよ! あとは、やっぱり足元かしら。同じ形ばかり履いていると、足の形もクセづいて歪みそうだし、いまどき女子なら、ハイヒールもサンダルもフラットもスニーカーも、履き分けてほしいわ。そうすれば、ファッションの幅が広がって、ブリ感は減るはずよ」
今月の美の格言:キリッと眉でトゥーマッチぶりっ子を予防!
◆おブスの処方箋①
ディオールショウ パンプ&ブロウ 全4色 ¥3200/パルファン・クリスチャン・ディオール
毛流れもフォルムもボリュームも思い通りコントロール
マイクロファイバー入りで毛量アップ効果あり。毛の隙間埋めも自在。
◆おブスの処方箋②
3D コントロール アイブロウ 01 ¥6500(9/6発売)/SUQQU
シックなカーキとノーズ“ハイライト”で立体感も凛々しさも
影とともに光を足すことで立体的な目元印象を生み出すパレット。緑を含んだ黒が抜け感を演出。
◆おブスの処方箋③
フィル&フラッフ アイブロウ ポマード ペンシル FFEP07 ¥1700/ニックス プロフェッショナル メイクアップ
コーヒー色ポマードで描き、ブラシでぼかせば3Dキリリ眉!
マットに色づくペンシルとブラシの一体型。
◆おブスの処方箋④
コンパクト 10 リミテッドエディション アイコンシャス アディクション ¥9000(限定)/アディクション ビューティ
なじむのに際立つ栗色アイブロウ込みで、目元丸ごとクール化
目元が印象的なルックが完成。
撮影/伊藤泰寛 ヘアメイク/松本晃幸 スタイリング/曽我部将人 イラスト/黒猫まな子 取材・文/楢﨑裕美
Edited by 藤平 奈那子
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