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美のプロ5人が語る【2019年上半期ビューティトレンド】!【メイク】も【スキンケア】もまとめて総括!!

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2019年上半期は、VOCEベスコス各部門賞を獲得したコスメとは別に、「これよく使った」「この色流行ったよね」など、記憶に残るコスメもたくさん存在。そこで、上半期のビューティを総ざらい。美のプロ5人がおすすめする、今期リアル流行ったメイクやスキンケアとは?

“今期のメイクは事件だった”座談会

【語ってくれるのは】

VOCE

(左)ヘア&メイクアップアーティスト 林由香里さん
レディなムードを感じさせるトレンドメイクの名手。色使いのセンスは美容界でも評判。「旬メイクの選択肢が増えた今、新しい色や質感に挑戦しないのはもったいない!」

(中)ヘア&メイクアップアーティスト paku☆chanさん
流行りのスパイスを効かせたメイクに定評あり。アーティストや女優からの指名も多数。「水ツヤに偏光ラメにバームリップ……。上半期はトレンドがたくさんあった!」

(右)ヘア&メイクアップアーティスト 小田切ヒロさん
モードなカラーを使いながら女らしく仕上げる天才。小顔テクの達人としてもおなじみ。「トレンドは目元にシフト。“赤リップでおしゃれ顔”に頼ってばかりじゃダメ!」

まずは、みなさんの上半期のメイクのテーマを教えてください。

林由香里さん:私は“レディ”ですね。辛口な中にあざとすぎない甘さがあるのを意識して、その中で甘さや辛さの濃度を調節する感じ。

小田切ヒロさん:僕は“ジェンダーレス”かな。女性的な色を使いながら、どこかに男性的な雰囲気があるメイク。“強さ”と“意志”っていうのが僕の今期のキーワードだった。

paku☆chanさん:私は、甘すぎないようにしたいっていうのがずっとあって。今期もそこはブレず、プラスして、より“ヘルシー”と“おしゃれ”を掛け合わせた仕上がりを追求してたかな。

では、メイクのトレンドやアイテムで注目していたものは?

小田切ヒロさん:メイクのトレンドは目元に戻ってきてると思う。目元を抜いてリップで盛るのがおしゃれ、っていうのにいつまでもすがってちゃダメ(笑)

paku☆chanさん:(笑)でも目の盛り方は、だいぶ変わってきてるよね?

林由香里さん:もう、ラインもシャドウもマスカラも、じゃないよね。何ならグラデすらつくらず、バツンと色を分けることで逆に陰影感を引き出す、みたいな。

小田切ヒロさん:キレイなグラデは小ダサく見えるしね。なんとなくのパールも然り。

paku☆chanさん:パールだったら、ガッツリが断然可愛い! ローラメルシエのキャビアスティックとか、限定品だったNARSのマルチユースグロスとか。

小田切ヒロさん・林由香里さん:わかる~!

小田切ヒロさん:あと、チークも戻ってきてない? やっぱり色や入れ方は、前のチークブームの時と違うけど。僕の場合、チークはくすんでなきゃイヤ。

林由香里さん:発色がよくて主張するチークじゃないよね、今は。存在は感じるけど主役じゃない、っていうバランスがおしゃれ。そういう意味では、エトヴォスのベージュ、すごく好き!

paku☆chanさん:チークではないけど、肌モノとしてハイライトもけっこう使ったな。ポイントを絞って入れてた。

小田切ヒロさん:シャネルのボーム エサンシエルは優秀だよね。水のようなツヤ感が今っぽくて。僕も面では入れなかったな。点で入れてた。

林由香里さん:水のツヤって、トレンドのひとつだよね。今期たくさん出てたバームリップも、まさにそんな感じ。

paku☆chanさん:バームリップはかなり使った! 特にシャネルのルージュ ココ シャインは、“ヘルシーにはずす”が簡単にできていい! それって間違いなく、みずみずしさのおかげだと思う。

小田切ヒロさん:改めて振り返ってみると、メイクも多様性の時代だなって思うよね。

paku☆chanさん:イエローとか偏光とか、他にも気になるものがたくさんあって、トレンドはコレ!と絞り切れない。

林由香里さん:今期はよりトレンドの選択肢が増えたから、新しい色や質感やテクにどんどんトライしてほしいな。

小田切ヒロさん:それ、ヘアメイクみんなの願いかも!(笑)

足していくケアよりも、土壌を整えるケア。ベーシックなケアの大切さを再認識したシーズン

【語ってくれるのは】

VOCE

美容家 トータルビューティサロンRiche代表 石井美保さん
経験をもとにしたメイクレッスンや美容カウンセリングが人気。

洗えば洗うほど潤う“落とす”アイテムが主役

今期のスキンケアで、「熱かった」と感じるのが、洗顔とUVケアの2部門。特にクレンジングを含む洗顔部門は、アイテム数も多くて層が厚かった! 中でも印象的なのが、ファミュやshiroなどのクレンジングバーム。使用感も好きでしたが、何より洗うほど潤うような使用感に感動しました。刺激レスなディセンシアの洗顔もそうですが、今、ファンデが薄づきになっていて、そんなにハードなクレンジングがいらなくなってきている流れに、コスメが寄ってきている気がします。元号が令和に変わるこのタイミングで一度肌の土台を固める、そのために洗顔をじっくり見直す。それが平成最後の課題だったのかもしれませんね。

今期いきなりUVが進化。+αの効果がスゴすぎる!

UV部門は、今期、いつも以上に進化の幅がすごかった! テクスチャー、使用感、効果、すべてが飛躍的に向上した印象です。ここ最近、「日焼け止めは必須」という意識が定着してきているうえ、スキンケア効果や使用感に妥協したくないという願望も強くなっているので、進化したUVが大豊作だったことは、ニーズを反映した必然的な現象だったのかもしれません。そんな進化形UVの中で、私が特に感動したのがアルビオン。スキンケアクリームのようなストレスのないテクスチャーでいて最高値の紫外線カット力、おまけに肌にハリまで感じられ、UVケアの域を超えてきたな、と感じました。まさに今期のUVを代表する一本でした。

ベーシックケアにおいて「乳液が大事」なのを再確認

今期、もうひとつ注目したのが、乳液の存在。定番人気の乳液のリニューアルが続いたり、化粧水と乳液というベーシックな組み合わせで新ラインが誕生したり、各ブランドからの“乳液をちゃんと使おう!”というメッセージを感じられ、美容液やクリームに向きがちだった意識が引き戻されました。

こうして振り返ってみると、上半期のスキンケアは「ベースの強化」がテーマだったように思います。ベースを整えることで肌の伸びしろが増えていく。そんなことを再認識させてくれるシーズンでしたね。

VOCE

(A)ファミュ ビューティ クレンジングバーム 50g ¥4800/アリエルトレーディング
モチモチの洗い上がりに感動

「洗うだけでこんなにモチモチになるの!?とビックリ。ベタつきが肌に残らず、水でサラっと流せるところも好き」

(B)アヤナス クリームウォッシュ コンセントレート 100g ¥3000/ディセンシア
刺激ゼロで潤いが全然逃げない!

「NMFをカバーしながら洗う処方なのが頼もしい。敏感に傾いた肌でも全然ピリつきません」

(C)スーパー UV カット インテンシブ デイクリーム SPF50+/PA++++ 50g ¥10000/アルビオン
肌のハリまでしっかり実感!

「“365日UVケア”が身についたのは、この製品の旧作のおかげ。ハリが高まるのをしっかり実感できます」

(D)ケイホワイトミルク 100ml ¥8000/ドクターケイ
なじみが早くてさっぱり感が快適

「デイリーに使う乳液で、本格的な美白ケアができるのが嬉しい」

見てわかる変化や感動的なテクスチャーetc.、肌から感じるワクワクのレベルがグンと上がった

【語ってくれるのは】

VOCE

ビューティエディター 松本千登世さん
VOCEをはじめ多くの女性誌で美容記事を執筆。著書『もう一度大人磨き』(講談社)も好評。

取り去るだけじゃない“大人の毛穴ケア”が可能に

去年から、「スキンケアはサイエンスとエモーションを両立して当然」という気運が高まっていますが、今年はその延長で、明らかな変化が見られないコスメは注目されないムードが。上半期は、そこをきちんとおさえたコスメが存在感を放っていたように思います。

まず印象的だったのが、毛穴ケアコスメ。たとえばクレ・ド・ポー ボーテの水磨き美容液のように、つるつる感とキメのふっくら感の両方を実感できる角質ケアコスメが目立ちましたし、洗顔やベースメイクにも、毛穴悩みにアプローチするものが多く登場しました。毛穴ケアは他の悩みに比べて効果を感じやすく、“明らかな変化”へのニーズに合っていますし、下半期にも注目コスメが控えているので、しばらくは大人の毛穴ケアが注目を集めそうな気がします。

じっくりでも時短でも。洗顔で美肌をつくる時代

2つ目は洗顔。「洗顔で肌が変わる」と言われますが、今期はそれを実感できるものが目白押しでした。特に、shiroなどの手間をかけて落とすバームと、インフィオレなどの時短で使えるウォーターという、両極にいるアイテムが主流だったのが興味深く、使い方こそ両極ですが、もともと保湿力が高いバームは扱いやすさが向上していたり、手軽なウォーターはケア効果が増していたりと、いい意味で平均化されていて、どちらも快適さや効果を感じやすくなっているのが特徴的。肌は気持ちよさやいい変化を記憶すると上向きになるので、ぜひ落とすコスメを新調して“洗顔で美肌”を体感してほしいですね。

顔のスタイルも整える美人形状記憶マスクに注目

“明らかな変化”を感じられるコスメとして最後に挙げたいのが、質感だけじゃなくフォルムまで変えてくれるシートマスク。潤うのは当たり前で、目でわかる“上がる”という変化までもたらしてくれる、“美人形状記憶”とも呼べるマスクが、ゲランをはじめ各ブランドから続々登場したのも印象的でした。たるみケアは、VOCE世代にはまだ早いかもしれませんが、顔のスタイル維持のために、今から月1くらいで取り入れておくといいかもしれませんね。

VOCE

(A)コレクチュールエサンシエル n(医薬部外品) 170ml ¥8500/クレ・ド・ポー ボーテ
毛穴はスッキリ、キメはふっくら!

「毛穴まわりのザラつきが取れて、肌がつるん」

(B)クレンジングウォーター 250ml ¥3500/インフィオレ
見てわかるほど汚れが取れる!

「拭き取った後のコットンが少し黒ずんで見えるくらい、しっかり汚れが落とせる。使ううちに肌が安定していくのを実感」

(C)アベイユ ロイヤル バンデージ マスク 4枚入り ¥14400/ゲラン
ストレスなく使えて肌が上がる!

「ペラペラする、動きが制限されるなどのシートマスクにありがちなストレスがない。ピタッと密着して肌がギュッと上がる」

(D)shiro タマヌ クレンジングバーム 90g ¥6500/ローレル
全ケア終えたようなムッチリした肌に

「使用後は、スキンケアを全部終えたようなムッチリした肌に。乾燥でシワっぽくなっていた部分もふっくら」

撮影/岩谷優一(vale./人物)、伊藤泰寛(静物) 取材・文/宮下弘江

Edited by 泉地 佑紀

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