濃いメイクのときは抜け感トップス。これ、基本のき!
教えてくれたのは…
ファッションプロデュ ーサー
UEMATSU KOJI
VOCE読者にとっては“ファッション×美容”のご意見番!
今月のおブス
キャラ大渋滞のくどすぎおブス
定番化した目元とリップの2点盛りと、大人っぽく見せたい願望は、上手にマッチングさせないと、老け見えしたり、くどく見えたり。悲劇が起こります。
植松:今はマスクをしているから、ちょっとブームは落ち着いたようだけど、それでも赤リップって定着したよね。
編集M:確かに、抵抗なく塗れますね。
植松:美容の歴史を紐解くと10年以上、ずーっとブームがくると言われてきて、ようやく定着。そうしたら、今度は目元まで再び盛り出して、カラー祭り。フルメイクが爆発しているの。
編集M:となると、今回はフルメイクおブス?
植松:違うの、そう単純ではないのよ。いい? フルメイクだと顔の印象が強くなるでしょ? ラフな格好を合わせちゃうとバランス悪くて、“ママチャリで近くのスーパーに買い出しにいくオバさん”感が出ちゃうのよ。フルメイクというより、“フル化粧” “完全化粧”と呼びたくなっちゃう。
編集M:“完全化粧”って昭和感が……。
植松:そのアンバランスに気づくと、今度はメイクに合わせてお洋服を大人っぽくするのよね。景気もよくないから、社会的にも女としても落ち着いた雰囲気で信頼してもらえるほうがいいという深層心理も働いてそう。とにかく女子たちの大人化計画の加速っぷりがすごいんだから。
編集M:具体的にはどんな服?
植松:最近、気になってるのはベージュっぽいベースに黒い小さな花柄があしらわれてる透ける素材のプリントシャツね。ちょっと曼荼羅を思わせるような尊ささえ感じてしまうんだけど、タンクトップが透けて見えているうえ、衿を第二ボタンぐらいまで開けて、ボトムは、パンツとは呼べない細ピタな黒ズボン。もはやオバさんをこえておばあさんの装いね。
編集M:ズボン! おばあさん!(涙)
植松:しかも、黒髪ロングだったりすると、エキゾチックな雰囲気まで。メイクも濃いめだから、ちょっとくどすぎね。
編集M:なんかキャラが大渋滞ですね。
植松:そうなのよ。メイクを濃くするなら、顔まわりはスッキリさせないとだめ。だからトップスのオススメは断然、白無地。柄を入れたいなら、顔から遠いボトムで入れればいい。しかも、太めのボーダーとか、バイカラーとか、スッキリとした柄を選べばいいのよ。
編集M:総とっかえの勢いですね!
植松:ピンクみのハイライトチークを、マスクをしていても見える頰骨の高い位置に入れて、エキゾチック感を薄めて、肌の明るさをアップ。さらにアイブロウやアイラインを明るいブラウンにして、抜け感を意識することが大事。本当は髪も切りなさい!っていいたいけど。
編集M:黒みをマイナスするんですね。
植松:これで見た目年齢が実年齢ぐらいになるはず。バランスって大事よ!
おブスの処方箋①
繊細なツヤとピンクみを帯びた光で透明感溢れる肌を偽装
上質な光を与えるハイライトとさりげなく陰影を生み出すシェーディングで、立体顔に。
おブスの処方箋②
抜け感のある柔眉が簡単2ステップで完璧に仕上がる!
グレーで毛を描き足した後、マーブルカラーをふんわりのせて。落ちにくいのも魅力。
おブスの処方箋③
ひと塗りで眉を明るくカラーリング! もちろん、なじみも◎
素眉の質感を損なうことなく色だけチェンジ。毛流れも整うのに、ゴワつきなし。
おブスの処方箋④
シアーなピンクのヴェールで肌にシャレ感が宿る!
スクワランやアルガンオイルを配合し、しっとりと肌にフィット。肌に溶け込むようになじみ、自然な血色感とツヤをオン。
撮影/伊藤泰寛 ヘアメイク/高橋亜希 スタイリング/曽我部将人 イラスト/黒猫まな子 取材・文/楢﨑裕美
Edited by 松本 薫
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