【神崎恵】女が上がる“美髪論”
“髪と向き合うことは、自分を受け入れる作業”
「背が低いからロングはダメかな?」20代の頃、そんな問いをビュートリアムの川畑タケルさんにぶつけてみたことがありました。彼の答えは「なんで? 似合ってるじゃん!」それを聞いたとき「これでいいんだ!」とすごく納得できたんです。例えば、くせ毛だから、背が低いから、丸顔だからこのヘアスタイルにすべき! と型に当てはめて考えるのもアリだけど、でもそれは絶対ではなく、まずは自分自身を受け入れて、本当にしたいヘアスタイルにトライする。それが、真の自信とキレイをもたらすと思うんです。
“「ボリューム」や「カールのとれかけ」を怖がらない。思い込みを捨てよう”
「スキのない髪型=キレイ」とは限りません。よく「くずれないカールのつくりかたは?」とか、「広がりを抑える方法は?」という質問をいただくのですが、カールはできたてよりとれかけの方が雰囲気が出るし、ボリュームはある方が顔が小さく見えます。"くずれない"や"ボリュームダウン"にとらわれず、雰囲気ある女を目指しましょう。
“「結局、髪と裸で自分は勝負できるのか」と問いかけてみる”
どんなメイクをするよりも、どんなドレスを着るよりも、キレイを左右する力を持っているのが髪。人の雰囲気をここまで変えられるのって髪しかないと思うんです。私が考える究極の美しい女性は、全裸に髪だけでカッコいい女。だからこそおざなりにできないし、最も手をかけていきたいパーツなのです。
“自分の髪の扱い方。まずは美容師さんの技を徹底的に真似をする”
サロンで雑誌を熟読なんてもったいない! 乾かし方、スタイリング剤のなじませ方、アイロンの使い方……、サロンは美髪のヒントの宝庫なんです。仕上がりが気に入ったら、その日に使ったスタイリング剤を教えてもらって家で試したり、アイロンやドライヤーの使い方を真似したり。サロンでヘアの知識をアップデートしています。
“人の雰囲気は とらわれず、雰囲気ある女を目指しましょう。髪がつくる。肌と同じくらいに髪に意識を向けたい”
頭皮ケアのサロンに行ったり、ヘアケアアイテムを厳選したり。実は髪に一番気持ちを込めているかも。なぜなら人の雰囲気は髪の影響が大きいから。傷んでパサパサしていたり、カラーした髪の根元が伸びたりしてると、雑な生活感が漂うことに。"頑張ってる感"を出さずに髪をしっかり大事にする。それが私のヘアケアの基本スタンス。
“ヘアスタイルは〝動〟であり、〝立体〟。カットもカラーも質感も「風が吹いた瞬間」を意識している”
アッシュ、シナモンベージュ、ベリーショコラなどなど、髪色でニュアンスが出せるように、カラーリングは常にサロンで数色をミックスしていただいています。カットも同様で、美しく面を整えることより、立体感や空気感を感じられるようにオーダー。たとえじっとしているときでも、"風が吹いた瞬間みたいな風情"を髪で表現できることが目標なんです。だって、風が吹いた瞬間の髪って本当にドラマティック! 残像までもが美しい印象になれるのは、髪のパワーがあればこそ。そのためにも、計算ずくのラフさやニュアンスの出し方を日々研究しています。
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