【神崎恵】の美髪論

「髪は美容のラスボスである!」

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VOCE2020年11月号 神崎恵

「一番と言っていいくらい髪には時間をかけてるし、重きを置いています」そう語る神崎さんの"美髪論"とは? ただ手入れが行き届いているだけじゃない、その人の"らしさ"を表現できる髪について語っていただきました。ほかにも神崎恵さんのヘアケア術やスタイリング術も伝授してもらいました。

【神崎恵】女が上がる“美髪論”

“髪と向き合うことは、自分を受け入れる作業”

「背が低いからロングはダメかな?」20代の頃、そんな問いをビュートリアムの川畑タケルさんにぶつけてみたことがありました。彼の答えは「なんで? 似合ってるじゃん!」それを聞いたとき「これでいいんだ!」とすごく納得できたんです。例えば、くせ毛だから、背が低いから、丸顔だからこのヘアスタイルにすべき! と型に当てはめて考えるのもアリだけど、でもそれは絶対ではなく、まずは自分自身を受け入れて、本当にしたいヘアスタイルにトライする。それが、真の自信とキレイをもたらすと思うんです。

VOCE2020年11月号 神崎恵

“「ボリューム」や「カールのとれかけ」を怖がらない。思い込みを捨てよう”

「スキのない髪型=キレイ」とは限りません。よく「くずれないカールのつくりかたは?」とか、「広がりを抑える方法は?」という質問をいただくのですが、カールはできたてよりとれかけの方が雰囲気が出るし、ボリュームはある方が顔が小さく見えます。"くずれない"や"ボリュームダウン"にとらわれず、雰囲気ある女を目指しましょう。

“「結局、髪と裸で自分は勝負できるのか」と問いかけてみる”

どんなメイクをするよりも、どんなドレスを着るよりも、キレイを左右する力を持っているのが髪。人の雰囲気をここまで変えられるのって髪しかないと思うんです。私が考える究極の美しい女性は、全裸に髪だけでカッコいい女。だからこそおざなりにできないし、最も手をかけていきたいパーツなのです。

“自分の髪の扱い方。まずは美容師さんの技を徹底的に真似をする”

サロンで雑誌を熟読なんてもったいない! 乾かし方、スタイリング剤のなじませ方、アイロンの使い方……、サロンは美髪のヒントの宝庫なんです。仕上がりが気に入ったら、その日に使ったスタイリング剤を教えてもらって家で試したり、アイロンやドライヤーの使い方を真似したり。サロンでヘアの知識をアップデートしています。

VOCE2020年11月号 神崎恵

“人の雰囲気は とらわれず、雰囲気ある女を目指しましょう。髪がつくる。肌と同じくらいに髪に意識を向けたい”

頭皮ケアのサロンに行ったり、ヘアケアアイテムを厳選したり。実は髪に一番気持ちを込めているかも。なぜなら人の雰囲気は髪の影響が大きいから。傷んでパサパサしていたり、カラーした髪の根元が伸びたりしてると、雑な生活感が漂うことに。"頑張ってる感"を出さずに髪をしっかり大事にする。それが私のヘアケアの基本スタンス。

“ヘアスタイルは〝動〟であり、〝立体〟。カットもカラーも質感も「風が吹いた瞬間」を意識している”

アッシュ、シナモンベージュ、ベリーショコラなどなど、髪色でニュアンスが出せるように、カラーリングは常にサロンで数色をミックスしていただいています。カットも同様で、美しく面を整えることより、立体感や空気感を感じられるようにオーダー。たとえじっとしているときでも、"風が吹いた瞬間みたいな風情"を髪で表現できることが目標なんです。だって、風が吹いた瞬間の髪って本当にドラマティック! 残像までもが美しい印象になれるのは、髪のパワーがあればこそ。そのためにも、計算ずくのラフさやニュアンスの出し方を日々研究しています。

VOCE2020年11月号 神崎恵

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