植松晃士の街角観察ルポ!『“ど”マット赤リップおブス』に辛口ダメ出し&アドバイス
植松晃士 UEMATSU KOJI
ファッションプロデューサー。VOCE読者にとっては“ファッション×美容”のご意見番!
植松: ねぇ、マットな赤リップの落とし穴ってあると思わない?
編集N: 突然、どうしたんですか?
植松: この前、会った子なんだけどね、オーバーサイズのトレーナーをゆったりシルエットのハイウエストボトムにインして、裾はロールアップ。そこにヒールのサンダルを合わせていて、まさに’80s。やりすぎかと思いきや、髪もブリーチしていてふわっと動きがあり、前髪は立ち上げ、アイライナーはハネ上げて、唇はマットな赤リップ。『ライク・ア・バージン』の頃のマドンナって感じで、’80sスタイルがきっちり成立しているのよ。
編集N: 間違いなくオシャレですよね?
植松: そう、さすがファッション系。でもね、ここからがおブスポイント。
編集N: えっ、どこですか??
植松: ク・チ・ビ・ルよ、唇! マットな赤リップが唇の縦ジワという縦ジワすべてに入り込んでいたのよ! 6歳は老けて見えていたわね。
【今月のおブス】 “ど”マット赤リップおブス
編集N: 確かに縦ジワの悪目立ち問題、ありがちです!
植松:まったく光を反射しない“ど”マットを分厚く塗っていたんだけど、これって縦ジワがない人のためのもの。現実には、20代でもほとんどあるし、キレイに塗るなら、まずは保湿して、プランプリップで膨らませて、肌に塗るパテ系下地で埋めてフラットにしてからでないと難しいって、ヘアメイクさんが言ってたわ。しかも、キレイなのは一瞬。
編集N: ということは、マットリップをたやすくつけるのは、危険なんですね?
植松: まったく光を反射しない“ど”マットなら、避けたほうが正解ね。でも、新作のマットリップは、きちんと光を反射してテリがあるし、柔らかそうな唇に見えるからOKよ。ぜひ、買い換えてほしいわ。
編集N: なるほど、旬なソフトマットやルミナスマットなら、ありなんですね!
植松: あとね、マットに限らず鮮やか色のリップって、歯の色と合わないと、歯が黄ばんで見えたり、グレイッシュに転んでくすんで見えたりするのよ。
編集N: 歯の色との相性なんて考えたことなかった……。キレイに見える色とかあったりするんですか?
植松:どの色が合うかは、歯の色によるから、人それぞれ。カラーバリエが揃っていると見つけやすいわよ。
編集N: 買う前に試し塗りしてニッて笑って、歯がどう見えるかも大事ですね。
植松: そうなの。歯がすごく不潔に見えると、だらしなくも見えるから要注意。
編集N: オシャレどころじゃなくなりますもんね。新しい質感&自分に似合う色の鮮やかマットリップ、探します!
今回の“おブス処方箋”はコチラ!
(右から)アンクル・アンテルディ 07、06 各¥3800/パルファム ジバンシイ
インクのようにサラッと染め上げ、ふっくらとした唇に
サラリと軽やかな快適テクスチャーで重ねるほどに鮮やかに発色。色落ちもなし。
(右から)リップ マエストロ フリーズ 513、305 各¥4200/ジョルジオ アルマーニ ビューティ
逆光を浴びたようにほわっと明るいフロスティマット
軽くソフトなつけ心地でフィット。潤いと鮮やかさが長持ち。
(右から)フーミー マットリップクレヨン C.L、L.L 各¥1500/Clue(限定発売中)
間違いなくこなれる、“イガリ的マット”。薄くのばしても可愛い
鮮烈でいてこなれるカラーとふわっと柔らかそうな質感のバランスが絶妙。
(右から)ディオール アディクト リップ ティント 541、831(限定) 各¥3700/パルファン・クリスチャン・ディオール
心地よく染める大人気リップタトゥー。アースカラーでオシャレ
鮮やかなのに浮かない発色が◎。
撮影/伊藤泰寛 ヘアメイク/松本晃幸 スタイリング/曽我部将人 イラスト/黒猫まな子 取材・文/楢﨑裕美
Edited by 藤平 奈那子
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