色白ボディの敵は日焼けだけじゃない。長年の生活習慣で色素沈着した黒ずみや肌の美しさを阻むブツブツやざらつき。そんな悩みの原因と改善法を知って、触りたくなるようななめらかな肌に。
色白になったらもっと目立つ！ カラダの黒ずみ・ブツブツ・ざらつきQ＆A
■教えてくれたのは……
銀座ケイスキンクリニック院長 慶田朋子先生
ボディの美白をあらゆる方向から解決します！
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。最新のレーザー機器や治療法を自らの肌で試し、最先端の肌医療を追求。その経験を生かした治療とわかりやすい解説がメディアでも人気。著書に『365日のスキンケア』（池田書店）。
Ｑ．お尻やⅤラインの黒ずみを何とかしたい！
Ａ．アラサー女子に多いのは下着のすれ。勝負下着以外は圧迫感のないものを！
ブラの下やお尻の下側の黒ずみはキツイ下着が原因だった!?
「勝負下着以外は、縫い目がなくソフトで肌あたりのいい素材を選びましょう。パンツは縫い目がないボクサーブリーフタイプ、ブラはワイヤーのきつくないものを」
Ｑ．転んだ後のひざの傷あとが黒ずみに……
Ａ．もとに戻るのは２年かかると覚悟せよ！
「転んだり、虫さされでかきむしったあとがもとに戻るのには２年かかります。半年は肌の代謝を高めるレチノールや、メラニンの合成を抑える美白系のクリームを塗るのがおすすめです」
これ以上黒くならないために日焼け対策もしっかりと！
◆傷あとに◆
虫にさされたらパッチを貼って、かゆみや赤みを鎮めて、かきこわしを防いで傷あとを残さない。目立たない半透明パッチが◎。
マキロンパッチエース［指定第2類医薬品］ 24枚 ￥500／第一三共ヘルスケア
Ｑ．乳首の黒ずみってピンクになるの？
Ａ．日本人は薄いベージュ色。特にアラサーはムリ
ピンクの乳首はただの幻想……。
「日本人の乳首は薄いベージュが標準。特に女性ホルモンの働きが活発なアラサー世代は、乳首や外性器まわりが黒くなりやすい年代。また妊娠中は乳首が黒くなり、加齢が進むと乳首の色が薄くなるのも女性ホルモンの影響です」
◆黒ずみに◆
メラニンの生成を抑えて、バストトップやビキニラインの黒ずみを抑える薬用有効成分を配合。
Ｑ．カラダの黒ずみ、ブツブツの市販薬の使い方は？
Ａ．根気よく使って、ゆっくり時間をかけて
「まず治すと決めたら黒ずみやブツブツの原因となる、下着などの肌への摩擦を避けましょう。カラダを洗うときにもゴシゴシとこすり洗いはせず、せっけんの泡でなでるように洗います。市販薬を使う場合は、根気よく、長く使い続けることが大事です」
◆黒ずみに◆
摩擦によるひじやひざの黒ずみや、乾燥による皮膚のざらつきを改善する治療薬。黒ずんだ角質を除去しながら、新しい皮膚の再生を促す。
◆背中のブツブツに◆
夏になると気になる、背中のブツブツ。赤み改善、原因菌殺菌、組織修復の3つの作用で、背中やデコルテのブツブツを改善して、キレイな素肌に。
セナキュア【第2類医薬品】 100ml ￥1200／小林製薬
Ｑ．ボディのざらつきの理由とケア法を知りたい
Ａ．部位によって理由も対処法も違う
「ざらつきは、角質を厚くして肌の乾燥や衣服のこすれによる刺激から肌を守ろうとする防御反応です。できる場所によって、ごわつきや黒ずみなど症状が違って見え、肌への刺激が多い場所に症状が現れます」
普段から下着ですれやすい場所や、摩擦を受けやすい部位はしっかりと保湿ケアを！
◆部位別 理由・対処法◆
上腕の外側：毛穴が開いて赤茶色になり、ボツボツして見える。触るとざらざらして肌になめらかさがない。アラサー世代は毛孔性苔癬の可能性も。
お尻：座りっぱなしでお尻がイスや床にすれたり、キツイ下着の圧迫で肌が刺激を受け、角質が厚くなりざらつきを感じる。入浴後はお尻にも保湿剤を。
ひじ・ひざ：脂肪の少ないひじやひざなどの関節部分は、物理的な刺激がダイレクトに伝わって角質が厚くなりやすい。そのため黒ずみやすい場所。
背中：手が届きづらいので手入れ不足により、角質が厚くなり毛穴がふさがって、触るとざらついた状態に。放っておくと、背中ニキビをくり返すことも。
Ｑ．ざらついたカラダは普通に洗っていいの？
Ａ．酵素系洗浄剤やピーリングでセルフケアを
「ボディソープを原液のまま肌につけてボディタオルでゴシゴシ洗うと、ざらつきを悪化させることがあります。毛穴の入り口の古くなった角質をマイルドに溶かす酵素系洗浄剤を泡立ててのせ、２～３分放置してからやさしく洗いましょう」
週に1～2回ピーリング剤でのケアも◎。
◆酵素系洗浄剤◆
敏感肌でも使える低刺激性。古い角質をはがさずにやさしく落とす。
ミノン アミノモイスト クリアウォッシュ パウダー 35g ￥1500（編集部調べ）／第一三共ヘルスケア
パウダーに水を加えると、もこもこの炭酸泡が泡立つ。2つの酵素が毛穴に詰まった汚れをスッキリ！
リフターナ ディープクリアウォッシュ フィジーパウダー 1.0g×14包 ￥900（編集部調べ）／ｐｄｃ
◆ピーリング・パック◆
沖縄でしかとれない海泥「クチャ」の微粒子が毛穴の奥まで入り込み、不要な角質をオフ。乾燥や紫外線で衰えた肌機能をアップ。
Coyori 海の泥パック 80g ￥2858／JIMOS
角質ケアと保湿ケアを同時に行う洗い流さないボディ用角質美容ゲル。Ⅴラインや耳の裏まで、使ったところからすべすべ肌に。
タカミ スキンピールボディ 200g ￥5741／タカミ
Ｑ．背中のニキビが消えない……
Ａ．新しいものが出てくるなら皮膚科に相談を
背中は手が届かないから入浴後の保湿を忘れがち。
「保湿が足りないと乾燥してニキビが治らない可能性も。背中に新しいニキビが出ているなら、皮膚科で治療を。保険診療で早く治して、背中ニキビの負のループを一度断ち切りましょう。ニキビあとが消えない場合は、保険診療外ですがレーザーやピーリングなどで治療するとキレイになります」
Ｑ．背中のあせもやざらつきがなくならない！
Ａ．汗荒れの可能性も汗をきちんと流すことが大事
「かいた汗を放っておくと、あせの刺激で背中に汗荒れを起こします。汗をかいたら、濡れたタオルで汗を押さえてしっかり汗を拭きとる習慣を。ひどい場合には皮膚科で治療をしたほうが早く治ります」
背中のざらつきが気になるなら、入浴時に汗や皮脂のたまりやすい背中の汚れをしっかり落とそう。
背中の汚れや老化した角質を除去して、なめらかな肌に。
スティミュライト ハニカム ボディエクスフォリエーター ￥6400／ウェーブコーポレーション
Ｑ．赤ちゃんのようなすべすべ白肌になるためには、どうすればいいの？
Ａ．乾燥が大敵！ 何より保湿ケアを重視して
「ボディの黒ずみ、ざらつき予防には、乾燥が一番の敵です。乾燥した肌はバリア機能が低下して、角質層が厚くなり、肌トラブルの原因に。ざらつき予防には、オイルよりも保水効果の高いボディ用乳液やクリームがおすすめです」
入浴後30分以内の保湿がカギ。
Ｑ．二の腕や背中に赤いブツブツが……
Ａ．アラサー女子は毛孔性苔癬（もうこうせいたいせん）を疑え
「腕の表面や背中に、消えない赤茶色のざらつきやブツブツがあったら、東洋人の若い世代に多い毛孔性苔癬かもしれません。毛穴の角化異常のひとつで、角栓が毛穴につまり赤茶色のブツブツができます。洗いすぎると悪化するので注意。30代後半になると自然に軽快しますが、セルフケアでは治りにくのが難点」
今すぐ何とかしたいなら皮膚科に相談を。
肌トラブルは原因によって対処方法を変えてケア
赤ちゃんはみんな色白でモチモチボディ。あれからウン十年。美肌を邪魔するカラダの肌トラブルは、いつ、なぜできたの!?
「ボディの肌トラブルは、長年の下着のすれや傷あと、やけどのあと、間違った日焼けケアなど、原因はさまざまです。同じ症状に見えても、トラブルが起きた原因によって対処法が異なります」
セルフケアを行ってみても効果が出ない場合には、皮膚科医に相談をするのが得策。
「痛みがなくても、肌の悩みは皮膚科医に相談してください。診察のうえ処方される薬は、市販薬より高濃度でより早い効果が期待できます。また、小さなケガもすぐに治療すれば傷あとが残りにくくなりますよ」
撮影／恩田亮一 イラスト／本田佳世 取材・文・構成／山本美和
Edited by 中田 優子
公開日：
