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美容ジャーナリスト近藤須雅子が語るエイジングケアの最前線

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クレド・ポー、ヘレナ ルビンスタイン、コスメデコルテから出た最新アンチエイジングケアアイテムの魅力を、美容ジャーナリスト近藤須雅子さんが徹底解説。

VOCE

【教えてくれるのは】美容ジャーナリスト 近藤須雅子さん

居座り老化細胞に喝! エイジングケア最前線!

クレ・ド・ポー、ヘレナ ルビンスタイン、コスメデコルテから続々!

メイクものは多彩な質感やシェイドで百花繚乱なのに、シワ改善アイテム以来、スキンケアには大きなトレンドもなく地味な感じ……と思っていたら、大間違い。むしろ進化が複雑&速すぎて、流れをつかみきれないというのが現状だ。

特に、世界中のトップメーカーが研究開発力を競うエイジングケアのジャンルでは、再生医療や分子レベルの細胞研究の発展を受けて、ケア理論もガンガン刷新されている。ちょっと前までは、エイジングケアと言えば、“働きが低下した細胞を元気づけて活動を高める”か“回復不可能なほど老化した細胞には退場してもらい、若く元気な細胞を増やす”、このどちらかか、両方を兼ね備えたものが王道だったけれど、すでに次なるトレンドが進行している。

たとえば、今年になって、立て続けに登場したコスメデコルテAQのクリームに、クレ・ド・ポーのアイクリーム、そしてヘレナのプロディジーの新ライン。「またまた高額コスメがブームなの?」と思いきや、共通項はお値段ではなく、“真皮の居座り老化細胞”という最新テーマだ。

この老化細胞、もはや若い細胞を生む活力もコラーゲンをつくる能力もないのに、退場して若く元気な細胞に席を譲ることもしない厄介モノ。そのうえ、まわりに老化因子を振りまいて近くの若い細胞まで老けさせてしまうという老害だ。

年齢とともにエイジングは加速し、65歳の老化速度は12歳の約125倍になるそうだけど、こんなのが居座っていたら、さもありなん。逆に言えば、この悪行を阻止することで、シミやシワ、たるみ等のエイジングサインを十把一絡げにスローダウンさせる道筋も見えてくる。実際、“化粧品のオリンピック”IFSCCの2018年度最優秀賞は、この老害を幹細胞の働きで抑える新理論で資生堂が受賞。天下晴れて次世代エイジングケアの大本流に。この調子だと、私たちの老化よりコスメの進化が速くなりそう、だなんて、まさに目ウロコの朗報だ。

VOCE

(上)プロディジー CEL グロウ エッセンス エマルジョン 100ml ¥50000/ヘレナルビンスタイン
(中)クレームイユー レジェネランS〈医薬部外品〉 15g ¥25000/クレ・ド・ポー ボーテ
(下)AQ クリーム アブソリュート X 45g ¥50000/コスメデコルテ

これぞ最前線!の最旬御三家。

撮影/佐々木俊(SIGNO)

Edited by 遠藤 友子

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