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【高畑充希】「30歳になって自分の“輪郭”ができました」

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【高畑充希】「30歳になって自分の“輪郭”ができました」

ドラマに映画に舞台にと活躍の場は広がるばかり。抜きん出た実力をバネにして並みいる若手女優の中でトップに躍り出た高畑充希さんが人生について語ります。

30歳は通過点。ゴールはまだまだ先です

「一昨年、『来年30歳になるのか!』と思っていたら、あっという間に一年が経ってしまいました。誕生日より前から『もう30歳です』って言っていたので気持ちから先取りしていたみたい(笑)」

そう話しながら微笑んだ高畑充希さん。20代を全力で駆け抜けた彼女は、30歳を迎えた今、女優としてひとまわりもふたまわりも成長し、さらに大きな存在感を放つように。「何が一番変わったかなって考えると、ようやく“自分で選ぶこと”が恥ずかしくなくなってきたかもって思うんです」と告白してくれた。

「20歳からの10年を振り返ると、ただひたすらに“忙しかった”という印象です。自分に自信もなかったうえ、何が正解で何が間違っているのかもまったく分からない状態で、とにかく与えていただいたものを吸収しないと!という気持ちで必死でした。そのおかげで本当にいろんな方に出会えたことは宝物です。楽しいことも苦しいこともあり、失敗もたくさんしましたが、そういう経験があったからこそ今ようやく『自分がこうありたい』という“輪郭”がほんのり見えてきた気がします」

それは世界が激しく変革してきたこの2年の間に、自分の中で起こった変化だったのだそう。

「私自身はおうち時間をかなり楽しむことができました。会いたい人にだけ会えばいいとか、そういった環境が結構心地良かったんですよね。周りに流されるのではなく、自分で考えて、きちんと取捨選択して決める──。何を選んでも周りが受け入れてくれる時代になってきたことも、私の変化を後押ししてくれているのかも」

20歳からの10年を振り返ってもらったところで、これからの10年について聞いてみた。

「30歳だからって誰かに何か言われるわけじゃないんですけど、何なんでしょうね、あのちょっとネガティブな感じ(笑)。私は周りのいろんな方に『いいね、30歳。楽しいよ!』と言われることが多いので壁をあまり感じることなく、とてもフラットな気持ちで30歳を迎えました。でもきっと同い年くらいの女の子たちは、キャリアアップをどうしよう、結婚はしたいけど、子どもを産むのはどうしようとか、そういうことを考えちゃいますよね……。

実を言うと私は、あまり“明確な目標”を決められないタイプ。理想の女性像というのもないんです。もちろん、自分なりのこだわりはありますが、基本的には結果が良ければすべて良し、と思っていて。30歳だからお祝いしよう!と言ってくださる方もたくさんいて、やはり大きな節目なんだと思うのですが、個人的な感覚としては“通過点”のひとつ。すごろくってあるじゃないですか。30がゴールだと思って進んできたら、いきなり先に10マス増えたイメージ(笑)。だから、むしろ33歳とか34歳とかどんな感じなんだろうって、今から楽しみで仕方がないです。次の10年は、またまったく違うステージなんでしょうね、きっと。新しいゴールを目指して、これからの10年間も頑張っていこうと思います」

高畑充希さん

高畑充希/Mitsuki Takahata
1991年12月14日生まれ、大阪府出身。2007年から8代目ピーターパンを務めるなど、早くから舞台で活躍。『奇跡の人』(5月18日~6月5日・東京芸術劇場プレイハウス)、『ミス・サイゴン』(7、8月・帝国劇場)に出演予定。初のフォトエッセイ「穴があったら入ります」が発売中。

【INFORMATION】

高畑さん主演ドラマ 日テレ系水曜22:00~放送中!
『ムチャブリ! わたしが社長になるなんて』

高畑さん主演ドラマ『ムチャブリ! わたしが社長になるなんて』

30歳OLで出世欲ナシ、イマドキ世代の高梨雛子(高畑充希)はとある会社のイチ社員。それがどういうわけか子会社の社長に大抜擢!? そんな“ムチャブリ”をチャンスに変える!という痛快なお仕事ドラマ。等身大のヒロインが活躍します!

撮影/伊藤彰紀(aosora) ヘアメイク/笹本恭平(ilumini.) スタイリング/Shohei Kashima(W) 取材・文/前田美保

Edited by 並原 綾

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