植松晃士の街角観察ルポ!『定番から抜け出せないキャリア風おブス』に辛口ダメ出し&アドバイス
植松晃士 UEMATSU KOJI
ファッションプロデューサー。VOCE読者にとっては“ファッション×美容”のご意見番!
植松: ねぇ、目の下に入れる赤チークがすごく流行ったのって、何年前だっけ?
編集N: 3〜4年ぐらい前ですかねぇ。
植松: そっかぁ。その後、赤リップのブームが来て、今や定番化したわよねぇ。
編集N: って、どうしたんですか、いきなり?
植松: いや〜、今年のメイクってどうなのかしらって考えてて。
編集N: めちゃくちゃ、気になるんですけど。
植松: リップとチーク、アイメイクのすべてがバランスよく発色していなくちゃダメな気がするのよ。つまりね、今までは赤リップを選ぶなら、アイメイクは抜いてラインとマスカラだけをしっかりと、っていう傾向があったと思うんだけど、今年はね、もう少し、目元に手をかけたほうがいいんじゃないかと思うの。
今月のおブス 定番から抜け出せないキャリア風おブス
編集N: でも、みんな、最新のアイシャドウを買って頑張っているような……。
植松: それはいいことよ。でも、そういうことじゃなくて、みんな、単色で済ませちゃってなーい?
編集N: ドキッ。そうです……。
植松: それがね、今年は手を抜いた感じに見えちゃうのよ。たとえば、「お料理といえばお湯を注ぐだけ」っていう人がいると、残念ながら、ちょっと雑な印象に思えるじゃない? それと同じこと。もともとさぁ、化粧って “化ける” ことだから、きちんと化ける気がなければ、メイクしないですっぴんでいればいいし、化けるならきちんと “化粧術” をかましたほうがイイというか。
編集N: でも、きっと盛ってただ派手にすればイイってことじゃないですよね?
植松: もちろんよ。具体的には4色アイパレットを全色使いこなしてほしいの。
編集N: えっと、それって日によって4色を使い分けるってことですか?
植松: ノン、1回で4色よ。これって、自分の目の形やカーブ、くぼみをきちんと把握してないとできないはず。だから、毎日、自分の顔とじっくり向き合うことにもなるし、習慣化したら、自分の目元がショボショボしてきたとか、二重幅が狭まったとか、そういう変化にいち早く気づけて対処できるっていうメリットもあるのよ。あとはお道具もブラシやチップをフル動員して丁寧にやってほしいわ。
編集N: 派手にするのではなく、丁寧に使いこなすって、奥が深いですね。
植松: これって、定番好きのキャリアOLにとくに見られがちな傾向なのよ。きちんとキャリア系トレンドは追っているけど、基本がシンプルでしょ。それで目元の化粧っ気が足りてないとね、せっかくのおしゃれも、“制服” みたいに見えちゃうのよ。まずは肌なじみがよくて春らしいピンク系で挑戦するといいわよ。
今月の “美の格言”
「メイクするなら手をかけないと雑に見えるわよ!」
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繊細な光と色で春感を楽しみながら、甘く涼やかな目元に
ピンクの甘みにパステルミントが爽やかさをオン。キラキラと輝きつつも、洗練されたメタリックアイが叶う。
デザイニング カラー アイズ 12 ¥6800/SUQQU
いつでもOLの味方、鉄板ルナソルなら “彫り深” 演出も完璧
パープルなのに浮かない色設計はさすが。凛として落ち着き感があり、フェミニン。
ルナソル ジェミネイトアイズN EX01 ¥5000(限定発売中)/カネボウ化粧品
ちょっぴりモードなニュアンスが漂うスモーキーピンク
くすみ感が絶妙。見たままに発色してつやめき、ウェット使用をすれば、さらに鮮やかに彩る。
アイ カラー クォード 27A ¥9200/トム フォード ビューティ
注目ブランドの新作はジンジャー配合でくすみオフ効果も♡
柔らかな色の共演で可憐な印象に。バーガンディを下の目頭側にのせることでエレガントさも。
shiro ジンジャーアイシャドウパレット 9A04 ¥7000/ローレル
撮影/伊藤泰寛 ヘアメイク/松本晃幸 スタイリング/曽我部将人 イラスト/黒猫まな子 取材・文/楢﨑裕美
Edited by 藤平 奈那子
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