【教えてくれるのは】
美容ジャーナリスト 吉田昌佐美さん
長年のキャリアと巧みな取材から得たコスメの知識でVOCE読者のスキンケア問題や肌悩みを解決へと導く“スキンケアの母”。今季の新作クリームは、ほぼチェック済み。
ビューティサイエンティスト 岡部美代治さん
“スキコン”をはじめ、数々の名品を世に送り出したカリスマ化粧品開発者。専門家ならではの鋭い視点で分析するコスメ評が読者から人気を集めている。
Q.自分の肌に合うクリームの見極め方は?
A.キャッチコピーやネーミングが響くものでOK!
メーカーは、その製品がどんな肌悩みに対応するのか、どういう製品なのかという魅力を消費者にわかりやすく伝えるために一生懸命キャッチコピーや製品名を考えています。成分など難しいことにとらわれず、“毛穴引き締め”や“透明感アップ”など、“謳い文句”が自分の悩みと合致するものを選ぶといいでしょう。(岡部美代治さん)
Q.配合成分が同じなら、高くても安くても同じもの?
A.成分が同じでも、配合量のわずかな差でクリームの質は大きく変わります
成分は、配合量が0.01g異なるだけでも仕上がりが大きく変化するため、成分表示だけを見てクリームの価値を測ろうとするのは意味のないこと。また、ひとつの成分を見て、効く、効かないと決めつけるのは間違いです。(岡部美代治さん)
Q.乳液とクリームの違いを一言でいうと?W使いは必要?
A.保護力に差があるので、乾燥肌ならW使いがベター
乳液は、クリームに比べて油分が少なく、水分を多く含んでいて肌を柔らかく整えます。一方、クリームは、オイルリッチな質感でピタッとした膜で肌を覆い守るため、保護力に長けています。コンビ肌など乳液だけで満足いくならW使いは不要だけれど、乾燥が気になるならスキンケアの最後にクリームを使うほうが潤いを保ちやすくなるでしょう。(吉田昌佐美さん)
Q.クリーム初挑戦! はじめての一品選びで気をつける点は?
A.シンプルな保湿のためのクリームを。プチプラも◎!
まずはクリームという形状に慣れ、柔らかさやモチモチ感といった後肌の違いを感じることが大切です。初めに一品投入するなら保湿に特化したクリームがおすすめ。気負って高いものを選ぶより、自分の肌に合ったテクスチャーや使いやすさにこだわって。手頃な価格のものから始めてみるのがおすすめ。(吉田昌佐美さん)
Q.厚く塗ると効果はアップしますか?
A.基本的に塗る量や厚さによって効果は変わりません
クリームを塗布する量と肌への効果は比例しません。それよりも毎日クリームを継続して使うことが重要。一日の変化は小さくとも連続使用することで結果を生むのが化粧品の効果ですから。クリームを二倍塗るなら、適量を塗ってからマッサージをするほうが血行やリンパの流れがよくなり、浸透力も高まるので、美肌への近道に!(岡部美代治さん)
Q.クリームのベタベタ感が苦手なのですが……
A.ベタつくのは、塗り方の問題!
クリームがベタつくという人は、塗り方や塗る量が原因の場合も。よく“5点盛り(額、両頰、鼻、顎先に同量のクリームを置いてから塗り広げる)”をやりがちだけれど、VOCE世代の肌にはトゥーマッチ。最初に乾燥が気になる部分から塗り、皮脂分泌の活発なTゾーンなどは、手に残ったクリームを塗るだけで十分。それでもベタつきが気になるなら、仕上げにティッシュで軽くおさえて余分な油分を取り除いて。(吉田昌佐美さん)
A.新作に、ベタつくものはほぼありません!
クリームの不快なベタつきをなくすため、日進月歩で研究が進んでいます。油剤や保湿成分の質、処方技術の向上によって、いまや心地よいテクスチャーのクリームばかり。実際、この企画で紹介しているクリームでベタつくものはない! 店頭などでテスターやサンプルを手に取り、ベタつかないクリームの実力を体感して。(岡部美代治さん)
撮影/伊藤泰寛(人物) 取材・文/金子優子 構成/河津美咲
Edited by 河津 美咲
公開日: