お話を伺ったのは……
正木久美子さん
ロート製薬 東京学術チーム所属。医薬品から化粧品まで、ロート製薬の商品や成分についての知識を幅広く網羅。商品や成分の特徴やおすすめ方法、お手入れ方法などを社内にてレクチャーするほか、外部に向けた勉強会なども行っている。
ビタミンCコスメの使用時のポイント
スキンケアは継続することで効果が感じられるようになります。ビタミンCコスメも、何よりも継続して用いることが大切です。
「ビタミンCコスメを用いた場合、まず実感するのは肌のキメ、毛穴などの肌の表面部分の変化です。小ジワやシミなどの深い悩みに対しては、変化を感じるまでに時間がかかります。1本使って劇的な変化がなければやめてしまうという人もいるのですが、シミやシワは何年もかけてできたものなので、肌の深い部分の変化はすぐに現れるものではありません。どんなに浸透力が高くて濃度が高いビタミンCコスメを用いていたとしても、少なくとも2~4か月くらいはじっくり使ってみてください。改善傾向が少しでもあると感じたら、しばらく使い続けることが大切です」(ロート製薬 正木さん)
ビタミンCはすぐ消費されるので、できるだけ1日中、細胞の中にビタミンCがある状態を保ってあげることも重要。そのため、1日2回、朝・晩の使用が基本です。
「ビタミンCを塗ると紫外線を吸収しやすくなるという誤解をして、朝は用いないという人もいるのですが、ビタミンCには紫外線を吸収しやすくする作用はありません。むしろ、紫外線を浴びる前に細胞に入れておいたほうが、紫外線ダメージを減らすことができるので、朝にもしっかり使用するのがおすすめです」(正木さん)
継続的に使用することを考えると、使い続けやすいテクスチャーのものを選ぶのもポイント。また、“もったいない”と感じて1回の使用量を少なめにすると、思うような効果は得られなくなるので、ケチケチしないで用いることができる、自分にとって無理のない価格帯のものにすることも大切です。
ピリピリ感が気になる時の対処法
ビタミンCコスメを用いる時に、ピリピリとした軽い刺激を感じた経験がある人もいるのではないでしょうか。
「それは、ビタミンCを安定化させたり、高濃度で配合しようとする際に、若干酸性寄りの製剤になることがあるためだと思います。その場合、肌が乾燥していたりするとピリピリ感を感じることがあります。ピリピリするだけでなく、赤みやカサカサが出た場合は使用を中止してください。また、乳液を先に塗っておくとピリピリ感が軽減されるので、気になる時はそういう使い方をするといいでしょう。乳液を塗ると、後で塗るビタミンCが浸透しにくくなるような印象を持つかもしれませんが、油分が多い角質層を通って浸透するビタミンCであれば、乳液を塗っても浸透に大きな影響はありません」(正木さん)
おすすめビタミンCコスメ3選
ビタミンCにはいろいろな種類があり、それぞれ弱点もあります。でも、ビタミンCを高配合したコスメの場合は、配合したビタミンCの強みを最大限に生かしながら、弱点を補うような組み合わせなどの工夫がされているものが多いので、そういうタイプを選ぶようにすると、ビタミンCのパワーを強力に感じることができます。そんなおすすめのものをピックアップしたので、参考にしてみてください。
オバジC25セラム ネオ 12ml ¥10000/ロート製薬(2019年3月10日発売)
配合成分の工夫を重ね、不可能とされた25%もの高濃度ピュアビタミンの配合を実現。浸透力と濃度の高さにとことんこだわり抜いた美容液が、透明感や肌のハリ、引き締まった毛穴など、驚くほどの美肌へと導きます。
ドクターメディオン VCクリームプラス 40g ¥6000/メディオン・リサーチ・ラボラトリーズ
浸透型ビタミンC誘導体(APPS)をはじめとする数種類のビタミンC誘導体や、ビタミンEなどの厳選したビタミン類、ヒト型セラミドなどの高保湿成分を贅沢配合。ハリや透明感はもちろん、高い潤い感ももたらします。
ビタブリッドC フェイス ブライトニング 3g ¥6200/ビタブリッドジャパン
化粧水などに混ぜて用いるパウダータイプのパック。ピュアビタミンにミネラルをかけ合わせることで、1度の使用で安定的に12時間肌に浸透させ、シミやシワ、たるみなどのエイジングサインに強力にアプローチ。
たっぷりのビタミンCで肌をしっかり満たしてあげることで、肌のハリや輝きが変わってきます。
Edited by 串田 昌子
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