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【免疫力UP・美肌・ダイエット】完全栄養食「はちみつ」は最強のスーパーフード!

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甘くておいしいけれど、ヘルシーで体にいいイメージがあるはちみつ。でも、おそらく多くの人がイメージしている以上に、はちみつが持つ美容・健康効果はパワフルなのです。そんな知られざるはちみつのパワーを要チェック!

お話を伺ったのは……
平野のり子さん

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一般社団法人日本はちみつマイスター協会 代表理事。2008年よりNPO法人はちみつマイスター養成講座の立ち上げに関わるなど、はちみつの魅力を広めるためのさまざまなセミナーを開催。テレビや雑誌などのメディアを通じ、はちみつの活用の提案も行っている。監修本に『はちみつ美肌メソッド』(河出書房新社)がある。

はちみつは、自然が生んだ極上のバランス栄養食材

はちみつを砂糖の代わりに活用している人は少なくないでしょう。でも、はちみつはスーパーフードのひとつ。単なる甘味料としての活用にとどめず、その美容や健康パワーをしっかり意識して取り入れるのがおすすめです。

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「はちみつには、糖分だけでなく、ビタミンやミネラル、アミノ酸、酵素などの美容や健康にいい成分が約300種以上も含まれています。しかも、体内に吸収されやすいので、素早く栄養素として活用することができます」(日本はちみつマイスター協会代表理事の平野のり子さん)
さまざまな栄養素や体に有効な成分をバランスよく、かつ、効率的に摂取することができるはちみつは、食生活が乱れがちな現代人にとって、頼りになる優良食材なのです。

ダイエット時にも頼れる存在に

はちみつの約80%は糖分でできています。でも、同じ甘味を感じる砂糖が、2種の糖が結合したショ糖で構成されているのに対して、はちみつの糖分のほとんどが単糖類であるブドウ糖と果糖になります。そのため、砂糖の糖分と比べると、エネルギーとしてスムーズに活用でき、体内に蓄積されにくいと言われています。

また、種類によって多少の違いはあるものの、一般的には、砂糖100gが384kcalであるのに対し、はちみつは294kcalになるため、カロリーを抑えることもできます。

さらに、甘さに関しては、はちみつ大さじ1杯が、砂糖大さじ1.5杯相当になるため、少量でも十分な甘さを楽しむことができます。

もちろん、糖分なので、食べ過ぎは禁物です。でも、「はちみつには脂肪を分解する酵素も含まれている」(平野さん)ので、上手に取り入れることで、カロリーを抑えたり、少量のはちみつで満腹中枢を刺激して食べ過ぎを防ぐだけでなく、積極的なダイエットも可能になります。

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加えて、血糖値の上昇がゆるやかなGI値が低い食材であることも、はちみつがダイエットにおすすめとされる点です。通常、食事をして血糖値が上ると、血液中の糖を吸収してエネルギーに変えたり、脂肪として蓄えるために、インシュリンというホルモンが分泌されます。
「はちみつは食べた直後の血糖値の上昇が緩やかなだけではありません。はちみつに多く含まれている果糖には、インシュリンを使わなくても消化吸収できるという特性もあるのです。そのため、急激に血糖値が上昇したり、インシュリンが過剰に分泌されることがなく、高血圧の予防やダイエットにもいいのです」(平野さん)

抜群の美容効果も魅力!

はちみつには、ビタミンやミネラル、グルコン酸、プロリン、アラニン、ポリフェノールなど、たくさんの種類の美肌に欠かせない成分が含まれています。
「例えば、グルコン酸には、善玉菌を増やして腸内環境を整える働きがあります。便秘の解消はもちろん、毒素が体内に留まるのを防ぐことで、腸内環境が原因の肌トラブルも防げます」(平野さん)

また、ポリフェノールによる抗酸化作用には、エイジングケア効果が期待できます。
「プロリンやアラニンはコラーゲン合成のためにも必要な成分なので、継続的に摂取することで、肌の奥にアプローチして、ハリや弾力をもたらすことができます」(平野さん)

殺菌作用で免疫力アップ

はちみつには免疫力を高めるパワーがあります。そのパワーは、過酸化水素が含まれていることによるものです。

はちみつの原料は花の蜜です。花の蜜を吸ったミツバチが巣に戻り、巣の中で働いている貯蔵担当のミツバチにその蜜を口移しで受け渡します。その後、貯蔵室で分解や濃縮が進み、はちみつができるのです。
「このはちみつができる過程で、ミツバチの体内から分泌されたグルコースオキシターゼという酵素が含まれることになります。グルコースオキシターゼには糖の分解を促すだけでなく、体内の水分と混ざることで過酸化水素を生み出す働きもあります」(平野さん)

過酸化水素は、オキシドールとも呼ばれており、消毒にも用いられる高い殺菌作用がある成分です。そのため、はちみつを摂取することで、体にダメージを与える菌の繁殖を抑え、免疫力をサポートすることができるのです。

「はちみつを食べた時に、まず口の中で唾液と混ざることで、口から入る菌をブロックすることができます。その後、腸内に到達してからは、体液と混ざり、内側からブロックすることになります。そのため、風邪などを予防するのであれば、はちみつをすぐに飲み込むのではなく、口にふくませた状態で、ゆっくりと唾液と混ぜ合わせるようにしてから、のどに流し込むようにするのがポイントです」(平野さん)

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最近注目を集めているマヌカのはちみつには、さらにパワフルな殺菌作用をもたらすメチルグリオキサールが含まれているため、はちみつの中でも特に免疫力を高める効果が期待できます。

はちみつパワーを得るためのポイント

はちみつにはさまざまな美容・健康効果がありますが、いずれも、その効果を余すことなく得るためには、生の状態で取り入れることが大切になります。
「一部のはちみつは、180℃で1時間加熱することで、むしろ細胞賦活作用が高まるという実験結果が出ています。けれども、基本的には加熱処理をされると効果を得にくくなるので、なるべく過熱しないで摂取することをおすすめします。海外の多くのデータによると、体重1kgあたり、はちみつ1g(体重50kgの人なら、はちみつ50g)を目安に毎日食べるのが理想です」(平野さん)

美容のためにも健康のためにも適した食材であるはちみつ。1ビン常備して、サプリメント感覚で取り入れるといいかもしれません。

Edited by 串田 昌子

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