ビューティライター
楢崎裕美さん
カラーメイクの色や質感を今度はアートで!
【心躍るアップサイクル、発見】
「マスクにつきそう」「濃い色を塗ると落ちたときに無残」と敬遠されがちなチークだ年末年始にぶつかるのが大量のゴミ問題であり、コスメ好きとなれば、その量は膨大。昨今は各社のSDGsへの取り組みにより、容器の処分に対する罪悪感は減ったが、問題は中身。愛着のある色を捨てるのも忍びないし……なんて思っていたら、コスメ好きにグッとくるアップサイクル法を発見。「SminkArt」は、手持ちのカラーコスメを独自の特殊な希釈液で絵の具にするというもので、アイシャドウやチークなど粉物なら基本OK。砕いて液と混ぜ合わせるほか、直接コスメに液を含ませた筆をあてて使う方法もあり、自宅で簡単に楽しめるのが魅力。
この事業にはコーセーも賛同しており、開発過程で不要になってしまう化粧品を提供。それを材料に誕生した絵の具を利用してワークショップを開催するなど環境配慮を顧客とともに考える取り組みを始めている。そして、美容業界のゴミゼロを目指す活動として立ち上がったのが「COSME no IPPO」。メイクアップアーティストなど美容業界の人々をメインに不要なコスメを回収し、クレヨンに。こちらは粉物のほか口紅にも対応し、今後、私たちも完成したクレヨンを購入できるようになり、収益の一部は環境保護活動に取り組むNGOに寄付される予定。また、回収箱を設置するなどして、消費者からも役目を終えたコスメの回収にも力を入れていくとか。以上、微妙な色みやキラキラ感などコスメならではの色や質感で気持ちまでアップさせてくれるSDGs、ぜひお見知り置きを。
(左)コーセーなどから提供された不要なコスメからつくられた絵の具。
SminkArt ときめくペイント 各¥300/SminkArt
(右)筆ペンタイプだと、少し淡い発色に。ムラも出たりするが、そのニュアンスも楽しい。
SminkArt magic water 14ml + 水筆ペン ¥900/SminkArt
クレヨンは5色 ¥1980で販売。
不要なコスメの回収やクレヨンの購入についての相談はInstagram:@cosmenoippoへDMを。
撮影/藤本康介 イラスト/いいあい
Edited by 並原 綾
公開日:
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