MOVIE:INTERVIEW
佐藤寛太
──熱き青春漫画を実写化した映画『軍艦少年』で、主人公の高校生を演じた佐藤寛太さん。「どんな役でもいいから、絶対に出演したかった」と言い切るほど、原作の世界観に惚れ込んでいた様子。
「母親を亡くした少年が、喧嘩に明け暮れる不良になってしまった……と、言葉で説明するとありふれた物語に聞こえるかもしれませんが、原作漫画の絵やセリフに込められたパワーが圧倒的なんですよ。本当に心が震えるような感覚になりました。主人公と僕は育った環境や境遇が違うけれど、彼の抱えている葛藤や、不器用だけどまっすぐな人間性にものすごく惹かれましたね。映画化するなら、漫画に負けないパワーを注いで感動を持ち帰ってもらわないと意味がないので、それこそ自分のすべてを出し切るような感覚で撮影に挑みました」
──筋トレで体重を5㎏増やすなど、役作りも抜かりなし。また、物語の舞台である長崎は父親の故郷でもあり、作品との縁を感じずにはいられなかった。あまりに思い入れが強かったからか、撮影が終わってからプチ燃え尽き症候群になってしまったとか。
「長崎で連泊しながら撮影していて、軍艦島という時間の流れが止まったような場所にも訪れたので、東京に戻ってからなかなかほかの仕事に集中できませんでした(笑)。僕だけじゃなくて、キャストやスタッフさんも全員が原作に共鳴して、現場に同じ熱量を持ち込んでいました。困難に直面して立ち止まっている人の背中を押せるような映画だと思うし、約2000円を払って映画館に行く価値があると言えます! VOCEさんは女性誌なので、あんまり暑苦しいことを言うと引かれちゃいそうだけど」
Q.アウトドア派で有名ですが最近も登山してますか?
A.半日でも時間が空けば山に行きたいので、最近は仕事場に登山リュックを背負って行くことも。撮影が終わったら、そのままキャンプに行けちゃうので(笑)。
Q.自宅ではどんな方法で息抜きするのが好き?
A.やっぱり甘いモノを食べるとリラックスできますね。反動でしょっぱいモノが食べたくなるので、結果的に糖分も塩分もたくさん摂ってしまうんですけど……。
Q.普段のワークアウトのルーティンは?
A.もともとキックボクシングのジムに行くことが多かったのですが、今年はボルダリングを本格的に始めたんですよ。おかげで前腕の筋肉がバキバキになってきました。
佐藤寛太(さとう かんた)
1996年6月16日生まれ。福岡県出身。2015年より劇団EXILEメンバーとして活躍している。これまで映画『HiGH&LOW THE MOVIE』『イタズラなKiss THE MOVIE』『いのちスケッチ』などに出演。
映画『軍艦少年』
柳内大樹による同名青春ヤンキー漫画を実写映画化。長崎・軍艦島の見える街で、地元の高校に通う海星(佐藤寛太)と小さなラーメン屋を営む父・玄海(加藤雅也)。最愛の母を亡くして歯車が狂ってしまった親子の喪失と再生を描くヒューマンドラマ。全国公開中!
撮影/峠雄三 ヘアメイク/KOHEY スタイリング/平松正啓(Y’s C) 取材・文/浅原聡
Edited by 松本 薫
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