連載 VOCE特別インタビュー

【岩田剛典】三代目ガンちゃんが映画『パーフェクトワールド』への思いを語った!

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主演を務める映画『パーフェクトワールド』がついに本日公開! EXILE/三代目 J Soul Brothersのパフォーマーで、役者としても活躍中の、ガンちゃんこと岩田剛典さんにインタビュー。作品を通して感じた車イスの大変さや、お気に入りのシーンなど、貴重なお話を聞かせていただきました。

MOVIE:INTERVIEW 岩田剛典

インテリアコーディネーターとして働くヒロインが、事故で車椅子生活となった初恋の相手と再会、その純愛を描く漫画『パーフェクトワールド』(有賀リエ/講談社『Kiss』連載)。今作の映画化にあたり、障がいを持ちつつも建築士として前向きに生きる主人公・鮎川樹を演じたのは、EXILE/三代目 J Soul Brothersのパフォーマーで役者としても活躍中の岩田剛典さん。

──役作りで苦労したことは?

「今回初めて障がいを持つ役を演じさせていただいたのですが、車イスに乗っている方にしかわからない苦悩や気持ちをしっかり表現することにとても気をつけました。実際に車イスに乗られている方に指導していただいたのですが、階段はもちろん、ちょっとした段差でも振動を受けるので、日常生活がまず大変なんですよ。それに加えて今回は競技用の車イスでバスケをやるシーンもあったのですが、想像以上にキツイ。どこの筋肉を使うか考えることもそうだし、足を使わずに試合を作っていくことがどれほど大変なことだろう……と」

岩田さん自身、作品を通して車イスの大変さ以外にも気づいたことが多かったという。

「障がいを持つ方が抱える悩みは多々あると思うのですが、家族や友達、支える側の人生も少なからず関係していくので、その気持ちを汲んだうえで自分の想いや気持ちをどうするか人一倍悩むんだろうなぁと感じました。やはり自分だけの力で生きているわけではないので、恋愛にしても、自分がその立場だったら、もしくはその両親の立場だったら……とか。どちらの気持ちもわかる、そのリアルな葛藤はこの映画がまさに表現したいところだなと思いましたね。いろんな心情がたくさん詰まっているんです」

──様々な壁を乗り越えていく強さも感じられる役どころ。実際の岩田さんはどのようにして壁を乗り越える?

「僕の場合、うまくいかないことがあったら同じもので乗り越えます。例えば仕事なら、仕事で解消する。他のことに目を向けて気分転換をしたとしても、根本的には解消できていないと思うんです。だから現状を変えるために、スキルをあげるのか人間関係を改善するのか、どちらにせよ努力します。自分がやり切ったと思えるまで」

──出演が決まった際のお気持ちは?

「まず最初に原作の漫画を読ませていただいたとき、命が大きく関わっているストーリーにものすごく感動して。今まで映画やドラマで恋愛を描いたものを演じさせていただいたことはあったのですが、今回のように障がいという一つのフックがあるヒューマン寄りのラブストーリーは初めてだったので、ぜひ、という気持ちで引き受けさせていただきました」

──車椅子でのバスケシーン、とても華麗な動きでしたね。

「ここでこの方にパスして、など動きはだいたい決まっているので、そういうシーンはなんとか出来たんですけれど……。『ここはフリーで動いてください!』と言われたときが本当にキツかったです。20分くらい放ったらかしにされて、もう何往復するねん!っていう(笑)。もう途中で動くのやめようかなって思うくらい大変でした」

──今回演じられた役は、どんなキャラクターだと思いますか? また、ご自身と共通する点を教えてください。

「樹は、建築士としてこういうものを作りたいという気持ちだったり、自分の夢を実現したいという意思の強さがあるんですよ。僕もこの世界にいて、やりたいことだったり目標に向かうマインドは持っているので、大きな意味ではリンクしているかも。色んな壁やその都度乗り越えなきゃいけない試練というのはやはりあるので、そういう悩みを共有しあえる仲間や、家族がいるという意味でも共感できる部分はありました」

──つぐみ役を演じられた花さん、どんな印象でした?

「初共演だったんですけれど、年齢がかなり離れているんですよ。設定も原作から変えて先輩と後輩になったんですけれど、それにしても、俺、制服着て大丈夫か……? と(笑)。ずっとそんなことをふざけて言っていました。でも花ちゃんは以前映画で拝見して、素晴らしい演技をされるなぁという印象が強かったので、共演できることは僕にとってすごく刺激的でした。現場でも監督を含めてシーンや演技について結構話し合ったので、一緒にこの作品を作っていった感覚です。みんなで芝居を作っていく感じっていいですよね。ただ、花ちゃんは繊細な表現がとても上手な方なので、僕、頑張ります!先輩!っていう感じでしたけど(笑)」

──一番、岩田さんがお気に入りのシーンは?

「映画で象徴的な部分なんですけれど、つぐみが電車のホームで線路から落ちてしまうシーン。一緒にいる樹は、車椅子だからすぐ助けに行けないっていう遣る瀬無くてすごく悲しいところなんですけれど。原作を読んでいたときにぜひ描きたいシーンだなと思っていたので、原作ファンの方も楽しめるんじゃないですかね。あそこで現実を突きつけられる、樹の気持ちや感情のターニングポイントとなるシーンです」

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映画以外のお話も、特別に聞かせてもらいました!

──岩田さんが最近夢中になっていることは?

「アマゾンプライムで見られる『バチェラー』のシーズン1にハマっています(笑)。友達から勧められたんですけれど、撮り方もなんかオシャレだし、アングルもキレイに映っているから自然と見れる。僕はバチェラー側にはなりたくないですが(笑)、ギスギスした感じがすごく面白いですよ」

──好きな女性のタイプは?

「最低限の常識がある女性(笑)。僕自身、仕事に対することや色々な考え方が真面目なので同じように根が真面目で行儀の良い方が好きですね。女性もそうだし、同性でもそう」

──奇跡を感じた瞬間はありますか?

「映画『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』に続いて今回演じた役の名前が、同じ樹(イツキ)だったこと。どちらも原作があるお話なので本当にたまたまなんです。まさに奇跡だと思いました」

──岩田さんが思うパーフェクトな世界とは?

「僕、お酒飲むとすぐ顔に出て100%わかっちゃうんですよ。だから、すごくお酒を飲んだのに朝起きたときめちゃくちゃ良い顔のコンディションになっていたら、パーフェクトワールド(笑)」

■Movie

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『パーフェクトワールド君といる奇跡』
インテリアコーディネーターの川奈つぐみ(杉咲花)は、高校時代の初恋の先輩・鮎川樹(岩田剛典)と久しぶりに再会する。しかし彼は大学生のときに事故に遭い、車イスに乗る生活を送っていた。最初は戸惑いつつも、いくつもの壁を乗り越えながら絆を深めていくつぐみと樹。2人がたどり着いた結末とは……? 10月5日(金)より全国ロードショー。
ⓒ2018「パーフェクトワールド」製作委員会

■岩田剛典 Takanori Iwata

いわたたかのり
●1989年3月6日生まれ、愛知県出身。2010年に三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBEでデビューし、現在はEXILEのパフォーマーも兼任。2016年には映画『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』で映画初主演を果たし、第40回 日本アカデミー賞新人俳優賞・話題賞をはじめ、多くの映画賞を受賞する。主な出演作品は映画『HiGH&LOW』シリーズ(’16~’17)『Vision』『去年の冬、きみと別れ』(’18)、TVドラマ「ワイルド・ヒーローズ」(’15)「砂の塔~知りすぎた隣人」(’16)「崖っぷちホテル!」(’18)など。

撮影/布施鮎美 ヘアメイク/下川真矢 スタイリング/jumbo(speedwheels) 取材・文/高橋夏実

Edited by 遠藤 友子

公開日:

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