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お話を伺ったのは……
CoCo美漢方
田中友也さん
鍼灸師、国際中医専門員。漢方にまつわるツイッターのつぶやきが大評判! 著書は『おうち養生きほんの100』(KADOKAWA)ほか多数。
Twitter @mococo321
11月〜12月にやってほしい! 秋の終わりのおうち漢方7
【どんな季節?】呼吸器や肌のトラブルが出やすい乾燥の季節
秋の終わりから冬にかけては、漢方的に乾燥に弱い『肺』に関わるトラブルが出やすい時季。せきが出たり、便秘になったり、乾燥肌で悩んだり、悲しい気分になりやすい。そんなときはおうち漢方で心と体に潤いを!
秋の終わりにどんな不調が起こる?
01.秋は春の3倍髪が抜ける。ストレスや暴飲暴食に気をつけて
抜け毛が気になったら冷えに注意!「秋は春の3倍髪が抜けるといわれています。薄着やストレスの多い生活、暴飲暴食は血流を低化させて抜け毛が増える原因に。体を冷やさないようストレスや食べすぎには気をつけて」
02.朝起きて不機嫌なときは、「合谷(ごうこく)」のツボを押す
朝、いつも不機嫌な人は手のツボ押し!「朝起きるといつも不機嫌だったり、テンションが上がらない人は、手の『合谷』のツボを気持ちいい強さで押して、脳を目覚めさせて。重い気分が徐々にラクになります」
【合谷(ごうこく)】
親指と人さし指のつけ根の延長線が交わるあたりのやや人さし指側で、押すとズーンと痛気持ちいいところ。
03.腸が乾燥すると働きが悪くなる。ナッツ類をとって便秘を改善!
「肺と腸は深い関係にあるため、肺が乾燥すると便秘がちに。便秘の改善には、くるみ、松の実などナッツ類を。油が多い種子類は肺と腸を潤してくれる食材。また、白い砂糖を減らして体を潤す甘み、はちみつの活用を」
04.メンタルが落ちる時期。日光に当たって背中を温めて
「秋冬はなんとなくもの悲しくなる季節。そんなときは背中に日光を当ててお散歩を。督脈(とくみゃく)という体を温める経絡が通る背中を日の光で温めると、気の流れがよくなって心も体もポカポカします」
05.風邪のひき始めは、唐辛子、しょうがなどの辛みで体を温める
ゾクゾクッとしたら辛い味で風邪退治。「風邪のひき始めは、体を中から温める食材を。唐辛子、しょうが、ねぎ、こしょうなど、薬味やスパイスを汗がじわ~っと出るほどとって、風邪の邪気を飛ばしましょう」
06.秋こそ早寝が疲れをとるカギ。23~1時の睡眠が大事
温度差が激しい秋冬こそ早く寝ること。漢方では「子の刻(23〜1時)の睡眠を捨てるなら1回の食事を捨てたほうがいいといわれるほど睡眠は大事。23~1時の睡眠はエネルギーを補う黄金タイム。夜ふかしせずに10分でも早く寝る準備を!」
07.豆腐、白ごま、梨etc. 白い食材が肺を潤して、乾燥肌を予防する
乾燥肌には白い食材を。「豆腐、白ごま、梨、れんこん、大根など、白い食材は肺を潤して乾燥を防いでくれます。空せきが気になったり、肌がカサカサする日は白い食材をたっぷり入れた鍋がおすすめです」
撮影/金栄珠 イラスト/深川優 取材・文・構成/山本美和
Edited by 岡部 奈央子
公開日: