【お話ししてくれるのは】ビューティジャーナリスト 齋藤 薫さん
この20年間の「コスメ」。注目TOPICS
プチ整形に負けないコスメ時代へ
正直それまで何だったの?というくらい、21世紀に入って化粧品は大きく進化。エイジングケアも美白もにわかに効果が目に見えるようになる。それも“プチ整形”という新しい概念が出現、化粧品が存在価値を問われ、効果を問われたからなのだ。さらに肌修整のデジタル処理がモデルの肌を完璧に仕上げるものだから、女性たちの美肌基準も一気に格上げ、ベースメイクを劇的に飛躍させ、妥協のない肌づくりが一大ブームとなっていく。またここ数年のSNS事情で唐突にカラーメイクが盛り上がり、という具合にコスメは時代の流れに翻弄されながらも、ありえないほどの進化を遂げたのだ。ともかくコスメ史で最も重要な20年間だったと言えるだろう。
技術革新に驚いたde賞
最新作が上半期の最優秀賞を受賞
13年連続売り上げNo.1。HAKU メラノフォーカスV 45g ¥10000(編集部調べ)/資生堂
常に発見があるのがHAKU
停滞する美白界に一人革命を起こしたHAKU。常にシミにまつわる新発見を引っさげ、最速で対策を商品化する研究開発力のスピードと情熱には頭が下がる。次のHAKUは何を言い出すのかワクワクさせられるHAKUの登場以降、“発見のない新製品”にはとんと魅力を感じなくなった。
一大ブームを巻き起こしたde賞
今も売れ続ける伝説のシャドウ
2007年の発売以来大人気。ルナソル スキンモデリングアイズ 01 ¥5000/カネボウ化粧品
ベージュづくりの天才!!
これほど歴代アイシャドウが拍手を浴び続けたブランドもないが、最大のヒットがベージュベージュ。もともとニュートラルなブラウン系で支持を得てきただけに、ここしか到達できない次元のベージュに行き着いている。ベージュを極めて極めて描き出す精緻なワントーンは匠の域。
「女の肌」を変えたde賞
美容液級の美肌力を持つ!
年間ベスコスも受賞。リポソーム トリートメント リキッド 170ml ¥10000/コスメデコルテ
毎回、数兆個のリポソーム!?
言わずと知れたベストセラー、モイスチュア リポソームのDNAを引き継ぐ水は、化粧水の地位を思いっきり格上げしてしまった。一回の使用で数兆個の多重層リポソームが届いてしまうテクノロジーの申し子みたいな一品は、使い始めてすぐ肌が変わる新しい衝撃と感動をくれたもの。
「ナチュコス」の中で特に光ったde賞
見た目と実力の両立を実現!
厳選した原料や香り、使い心地。ホリスティックなTHREEのコスメはルックスでも人気。
サイエンスが生んだナチュコス?
オーガニックにしてサイエンス、そこに全く未知の第3のナチュラルカテゴリーを作ってしまったのがTHREE。化粧品の未来を気負いなく語り出す新しさに、製品が出るたびに唸ったもの。たちまち憧れのブランドに躍り出た。スキンケアも色物もともかく処方バランスが素晴らしい。
“目ウロコ”だったde賞
注目を集め人気シリーズに
2000年発売の美容液。販売終了。フォースC. プレミアム セラム/ヘレナ ルビンスタイン
化粧品って楽しい!!
エイジングケアを俄然楽しく面白くした最大の功労者がフォース C.。それまで美白成分との認識しかなかったビタミンCを即効的なハリとツヤ、透明感の絶対成分としてクローズアップ、使う直前まで新鮮なまま保存するピュアCパウダーと美容液の混合液づくりが一世を風靡した。
「私の美容人生」を変えたde賞
角層美白という概念を生んだ!
みずみずしく輝く肌へと乳液で導く名品。エクサージュホワイト ピュアホワイト ミルク II(医薬部外品) 200g ¥5000/アルビオン
ないと困る色白乳液
『乳液が先』というシステムのみならず、ただならぬ乳液を作ってきたから生み出せた、角質層を白く染めるセルフホワイトニング乳液は、一度使うとなくては困る究極の一品に。本当にその場で色白になる喜びは置き換えのきかないもの。化粧品の効き目の意味を根底から変えてしまった。
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■日本の美容界を牽引!【齋藤薫のお墨付き】ベストコスメTOP3【ベースメイク部門】
【ベスコスってどうやって選んでいるの?】
対象商品:2018年1~6月発売のコスメ、全部!(ただし、限定品は除く)
審査員:57名
選考方法:ジャーナリスト、スペシャリスト、エディター、ライター、VOCE編集部員はスキンケア部門(12)、メイク部門(17)の全部門、ヘアメイクアップアーティストはメイク部門の各部門(17)のみ、対象コスメを審査。1品につき10点満点で投票を行ったうえで合計点を算出し、各部門賞を決定。さらにスキンケア部門、メイク部門の各部門の中で、獲得点数が高かった上位2品を最優秀賞、優秀賞として表彰。
イラスト/いいあい 取材・文/中川知春 構成/鬼木朋子
Edited by 鬼木 朋子
公開日:
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