エストが生む端正美
「肌の力を引き出すにはどうすればいいか」という命題に取り組むエストの主役はベーシックケア。さりげなく、けれどいい仕事をする3品を味わって。
“肌自らが美しくなる”スキンケアを求めて
期待を裏切らない――エストに対して抱いているイメージだ。「このローションは潤う」とうたっていれば格段にしっとりし、「マスクで明るくなる」といえばバラ色になり……カラーコスメでいうところの“見た目通りに発色”、いえ、それ以上の手応えがあるのがわかっているから、安心して肌を預けられる。その裏にあるのはひたむきさだ。肌という薄い組織をマニアックに探り、たとえば角層の線維が固まっていると水分を含みにくいこと、ほぐして水を抱えやすくすれば肌が乾かなくなることを、何年もかけて解き明かすというように。そんな不器用なまでの誠実さが製品から透けて見えるから、私たちは使うたびに心を動かされるのだと思う。また「肌は体の一部。美肌は体全体で育む」との発想のもと、肌に何かを与えるだけでなく、「土台を整え、肌が自身で美しくなれるよう後押しすべき」という今のスキンケア業界のトレンドを牽引したのもエスト。こうした本質を打ち出し、意識し続けるのは簡単なようでいてむずかしい。そのむずかしいことに真面目に取り組むのが、今も昔も変わらないエストの強みなのだ。
「不器用なまでの誠実さが製品から透けて見えるからこそ、使うたび、心を動かされる」
A.セラミドの威力を心ゆくまで感じて
エスト ザ エマルジョン 80ml(W-I・W-II)、80g(W-III)¥6500、80ml(I・II)、80g(III)¥6000[W-I・W-II・W-IIIは医薬部外品]
エストの財産の一つセラミド。この夜用乳液では“高浸透セラミドケア処方”を用いて、成分を浸透させ、逃さず、“潤える肌”にしていく。保湿、美白タイプ、それぞれ3種から選べる。
B.肌の“貯水力”にかける執念が実った傑作
エスト ザ ローション 140ml ¥6000
ブランドのスターアイテムといえばコレ。極限環境微生物が生み出す成分、“エクトイン”に着目。肌の貯水力を高めて、乾燥しやすい場所でも自ら潤い、乾かない肌へと導く。
C.一人三役。外的ストレスから肌を守り抜く
エスト ザ プロテクション 30ml(W-I・W-II)、30g(W-III) SPF50+/PA++++[医薬部外品] ¥6000
保湿&美白と紫外線カットが一本でできる日中用乳液は、忙しい人の味方。乾燥などの刺激から肌をガードして、一日中ふっくらとなめらかな状態を保つ。重さのないテクスチャーもいい。
VOCEと歩んできたエストの歴史
私たちの肌をつくってきたベスコスのコスメたち。エストはそのベスコスの常連であり続けた。2000年のブランドデビューから今までを振り返るとスキンケアの歴史までもが見えてくる。
【2000年】
◆「エスト」誕生
カウンセリングで“ぴったり”を選ぶ個肌ケアの先駆け
化粧水、日中用乳液、夜用乳液が4種類ずつ=64通りの中からカウンセリングでジャストな組み合わせを選べる、ベーシックケアとしてデビュー。美容感度が高い人の心をとらえた。
【2005年】
◆初代「ホワイトニング エステ」発売
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【2007年】
◆初代「アクティベートサーキュレーター」発売
現在はこちら↓
誰もが驚いた、炭酸インのスペシャルケア
泡に含まれているのは、花王が入浴剤「バブ」で研究してきた炭酸! もっちり炭酸泡でマッサージ。血流を促して明るい肌をつくるという画期的なアイテムを完成させた。
【2008年】
◆「ホワイトニングクロスシナジー ソリッドスポッツ&マスク」発売
ひとひねりの美白ケアで本気の透明感
エストの高い研究開発力は美白アイテムにも。硬めの質感を削り、気になる部分に盛るスタイルの美容液、しっかりしたシートがピタリと密着し透明感に導くマスク、ともに評判に。
◆「エターナルフローシリーズ」発売
◆「エターナルフロー ローション」発売
(2008年下半期ベストコスメ化粧水部門2位)
目標は、肌奥までエナジーみなぎる肌!
肌深部のしくみを探り、「肌も心も上昇する」を目指したエイジングケア。ワンランク上の肌になれるとブレイクし、とりわけ化粧水は潤いとハリ感が評価されて、ベスコスに入賞。
【2009年】
◆「ホワイトニングエステ」リニューアル
(2009年上半期ベストコスメマスク部門1位)
忙しい人も美肌になれる機能性で時代をとらえた!
ロングセラーを満を持して改良。洗顔、マッサージ、美白が一度にできるマルチケアは、前作より明るい肌が手に入ると美容賢者を虜に。ベスコス マスク部門で堂々1位を獲得した。
◆「クレンジングエッセンス エンリッチド」発売
(2009年下半期ベストコスメクレンジング部門1位)
クレンジングでも潤う摩訶不思議
これぞ技術の結晶といえる製品の一つ。約58%が保湿成分でできたプルプルクレンジングは、“落としモノ”なのに美容液でケアしたような保湿感。クレンジングの概念を変えた。
【2010年】
◆「インナーアクティベート コンディショニングローション」発売
(2010年下半期ベストコスメ化粧水部門2位)
肌を深掘りして生まれた、現行のローションの原点
角層が水分を抱え込むメカニズムを徹底研究。美容成分を奥まで届けるテクノロジーを採用して、潤いも浸透感も大躍進。生き生きと潤う肌へと変わる手応えに、誰もがワクワク。
【2011年】
◆「アクティベート サーキュレーター」リニューアル
(2011年上半期ベストコスメオフケア部門2位)
泡の密度&潤いが進化して、肌の底上げ感もアップ
膜が強くつぶれづらい泡、長く続く潤いをポイントにリニューアル。ますます使いやすく、肌実感も高くなって、「炭酸ってやっぱりスゴイ」と多くの人が再確認。
【2014年】
◆「アドバンスドエッセンス リフトサポート」発売
ハリ対策でも第一人者ぶりを発揮
ハリのもとであるエラスチン線維やコラーゲン線維に長く着目している花王。その知見を生かして開発されたエイジングケア美容液。凛と弾力のある、なめらかな肌になれる。
【2016年】
自社開発の美白成分は信頼度抜群!
メラニン発生源の増殖と活性を抑える、独自の美白成分、カモミラETを活用した美容液。浸透技術も取り入れて、肌の必要なところに必要な成分が届くよう工夫されている。
【2017年】
◆「エスト スキンケアシリーズ」リニューアル
◆「エスト ザ ローション」発売
(2017年年間ベストコスメ化粧水部門1位)
(2017年下半期ベストコスメ化粧水部門1位)
よりよい商品作りへの長年の想いを実らせて
シリーズ全体が飛躍! 代表作の化粧水は、ケラチン保水力も角層水分量値も前作の約1.5倍で、ベスコス1位獲得をきっかけに大ヒット。前年度の約5倍の新客を獲得した。
エストの「発明力」
アッと驚くような新しい考え方で画期的な製品を開発する エストを象徴するのが、昨年発売されたローション。その視点とは?
1,“貯水する肌”を叶えるエクトインに注目
角層のケラチン線維には水を抱え込む働きがある。ところが乾いた肌では線維がカチコチに固まって、抱え込むことができなくなっていることがわかってきた。そこで着目したのが、砂漠の塩湖で生きる微生物が作る成分=エクトイン。化粧水を使うと、まず固まった線維がふわりと開く。この線維の間にエクトインが水の分子を抱えながら入り込み、逃げないようにキープ。水を蓄えた肌へ!
2,開発者自らが使用感を砂漠で体感
「製品発売前に手応えを肌で確かめる」のがエストの掟。が、化粧水のトライアルは桁外れ! 開発者自身が、乾燥が厳しい海外の砂漠に行って、化粧水を顔に塗って長時間放置。「本当に乾かない」と確信したのだとか。
3,保水力アップに貢献するとろみ質感
テクスチャーにも理由あり。肌の表面には細かい凹凸があり、普通の化粧水では凹み部分に液が落ち、出っ張った部分に残りにくい。でもこの化粧水なら、とろみのおかげで凹凸に均等に液が行き渡り、大満足の保湿効果。
エストと描く肌の未来
スキンケアで大切なのは、使った先の肌の未来を思い浮かべられること。まさにエストはそういうブランドだ。
美のプロが語る! 私とエスト
美容賢者にもエストを信じ、自分の肌、さらにはスキンケアの未来を託している人は数多い。信頼を寄せる訳を聞いてみた。
情熱と生真面目の間に名品は生まれる! だからエストへ絶対の信頼!
「本当の意味で効果が出なければ、商品化しない。効き目が確認できなければ、確認できるまで商品にしない……。花王という会社の、その融通のきかないところが、私たち女性はみな大好き。それが、他のことでは決して生まれない信頼を生み、エストが作るものならばすべて信じられるという、確信を生んだ。しかも、それらは及第点のありきたりな製品ではない。トレンドに擦り寄らない独創的な製品ばかり。独壇場である炭酸へのあくなき追求も、テクスチャーへの強烈なこだわりも、実力があればこそ。情熱と生真面目、両方で名品をひねり出すブランドなのだ」
化粧品業界をリードする美容理論の進化から目が離せない
「エストは、皮膚科学の基盤を押さえ、化粧品として可能な技術を常に積極的に応用しているブランド。デビュー時から新しい切り口の理論進化に着目していました。使い続けると確実な効果が期待できる――それは使用感と使用後の肌実感で手応えを予感させる商品作りに秘訣があると思います」
根本からケアできる製品は確かな「研究力」の賜物
「保湿、美白、炭酸などで根本から肌を立て直すイメージ。しっかり研究している印象が強いので、肌が弱い患者さんにも安心して勧められる。願わくば、今後も肌体力を上げるような製品をどんどん生み出してほしい。基礎体力のある揺らがない肌をつくることが一番のエイジングケアなのだから」
「肌」はまだまだキレイになれる、と思わせてくれる!
「肌本来の美しさを引き出すため、カウンセリングからスキンケアの組み合わせを提案してもらえる、頼もしさと安心感。まだまだキレイになれるという美学とともに、肌をポジティブに後押ししてくれるブランドです。『潤いを肌に届ける時間がこんなにも愛おしい!』と思える化粧水が大好き」
「キレイになりたい」気持ちに勇気を与えてくれるブランド
「炭酸コスメのブームを牽引したアクティベートサーキュレーターや、肌の乾きに根本から立ち向かうエスト ザ ローションなど、肌と正面から向き合い、日々のお手入れを豊かに彩る、エストならではの真摯なモノづくりの姿勢。だから絶大な信頼を寄せているし、常に目が離せない!」
名品が教えてくれる、「美しさ=健やかさ」という真実
「たとえば、アクティベートサーキュレーター。たとえば、エスト ザ ローション。エストの名品に触れるたび実感させられるのは、『美しさ=健やかさ』という真実。だからこそ、知らず知らずのうちに、いつも肌のそばにあるもの、一日たりとも欠かせないものになっている……。一品一品に『毎日、女性を幸せにする』という使命が、透けて見えるのだ」
エストの「舞台裏」
誠実でブレのないブランドであり続けるには理由がある! 技術、人材、システム……エストのあれこれを探る。
1,花王の原点=よいものを作る
「とにもかくにもよいモノを作る」が花王、そしてエストの目標。そのために原料を自社で作ることも多く、潤い成分として有名なセラミドや、ローションなどに含まれる月下香培養エッセンスもその例だ。新成分の開発には10年かかることもあり、選び抜いた成分を配合した化粧品でも最終段階で結果が得られず、ボツになるなんてケースも。
2,特許保有数1万6732件! 類いまれな“研究力”でコスメ業界をリード
他のどこでも実現していない成分、製造法、処方……に認められる特許。"世界初"でなければならない特許を1万6732件保有(花王全社)しているということは、常に新しいことにトライしている証。出願する特許の件数もかなりの数を誇るとか。
3,なんと社員の約1/3が研究員!
この数字を聞くと、いかに研究に命を懸けているかがわかる! 全国に4ヵ所の研究所があり(花王全社)、肌のしくみなどの基礎研究、成分etc.の素材の研究、素材をどう活用、配合するかを考える商品開発と、さまざまな分野で研究員が活躍している。ちなみにこれまでにかけてきた研究費が567億円というのもスゴすぎる。
花王社員のうち約1/3は研究員(2018年2月時点)という割合は、異例ともいえる多さ。
4,時代に先駆け、いち早く“肌解析”を導入
今、多くのブランドで取り入れられている肌解析にも早くから取り組んできたエスト。2000年のブランドデビュー時から始め、現在では皮脂、水分、セラミド、ハリ弾力といった8つの要素と拡大画像のチェックで自分の肌状態が一目瞭然。また一人一人のデータをもとに、その肌のためだけのアドバイスを行う個肌対応の先駆者でもある。
5,カウンセリング&直営店で女性の心をわしづかみ!
エストの代名詞といえば、カウンセリング。肌解析はもちろん、BAさんによる親切なアドバイスが人気で、「距離感が近くてうれしい」「寄り添ってくれる感じがする」との声も。さらに2015年に誕生した直営店は「肌を知る」がコンセプト。特別な機器を使った、より踏み込んだアドバイスを行っていて、そこにも研究の力が生かされている。
【DATE】SOFINA Beauty Power Station 銀座店
・住所:東京都中央区銀座3-4-12 文祥堂銀座ビル1F
・営業時間:11:00~20:00 不定
・電話:03・3561・2600
撮影/佐々木俊(SIGNO)、柏原力 スタイリング/竹内大海 取材・文/入江信子 構成/佐野桐子
Edited by 佐野 桐子
公開日:
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